第七話 植える増える
前回までのあらすじ
生き残っていた鉢を植え替えたり、地植えにし直したりして庭に雰囲気を拵える。ありものではもの足らないので園芸店へ行き植木を購入しようと考える。
第七話 『植える増える』
寒さと気の抜けた暖かさが交互に訪れる11月の初頭に園芸店をぶらついた。うまくいけば一年中美しい緑の葉を揺らすメラレウカを見つけ、二鉢購入(498円x2)。それと、黒い切長の葉が印象的な黒龍も二鉢。何かハーブを買おうかと思ったが、気に入ったものが見つからなかったので、下仁田ネギを購入。成功するなら来年の初夏に収穫できるらしい。適当すぎるだろうか。
後日、寂しそうなので親戚筋の玉葱も一つそばに植えてあげた。冷蔵庫で芽吹いたのを発見したからだけれど。
切る、抜く、折る。それだけだと気持ちが伸びやかではないが、こうして新しい植物を土に植えると気分が明るくなる。出費も増えるけれども小さな期待と喜びが手に入る。
根元で切られてしまったアボカドが再び育っていく姿。これから本格的な冬の来るこの地で。
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