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本当に左手の感覚は鋭いのか?実験してみた

私は右利きなのに左手の方がずっと器用で感覚が鋭い。大抵細かい作業は左手で無意識的に行なっている。
左手で物に触れると圧倒的に脳に伝わってくる情報量が多い。周りの人もそうなのかと思ったが、私が聞いた限りでは両手で感覚の差あまりはないみたいだった。

私が陶芸の土で作品の大まかな形を成形する時は左手をメインで使っている。その間右手は作品を支えている役割を担っている。細部の作り込みは道具を使うので右手で成形している。

そこで私は考えた左手メインと右手メインで成形した作品の両者ではどれだけの差が出るのか?左手と右手の感覚の差が作る物にどう現れてくるのか実験してみようと思った。
4種類制作したものを見比べてみたいと思う。


制限時間を設ける
土の量の上限は112グラム(卓球の球より一回り大きいぐらいの大きさ)
道具を使用する際もメインの手で使用する(爪楊枝のみとする)
左手→右手の順番で1種類ずつ制作

以上の規定に基づいて制作してみた

・球


それぞれ所要時間は5分。


よく観察すると左手メインの方が正円に近い様に見える。右手メインは若干楕円に見える。

・立方体

所要時間10分

立方体は初めて制作してみたが、想像よりも難しかった。
角を作るのが特に難しく右手メインの方は角があまり上手く作れなかった。

・謎の生物

所要時間15分

水陸両用生物をイメージして制作した。
左手メインは鯉っぽい顔で、右手メインはイノシシっぽい顔になった。

・かぼちゃ

所要時間15分

これまでに数回かぼちゃは制作したことがあるのでその記憶を頼りに制作。
記憶だけを頼りに制作したので思っていたより上手くは作れなかった。

・制作後の感想

右手メインで成形することは今まで無かったので、新鮮な体験だった。
左手と右手で想像していたよりも顕著な差は出なかった事に驚いた。私が想定していたよりも右手は器用だった。

今回実験してみて気がついたことがある。右手メインで成形しているときには指先の感覚に集中しなければならず、完成のイメージが想像できなかった。行き当たりばったりで制作している様な感じになってしまった。
このお陰で基礎の技術がいかに重要であるのか再確認できた。
日々継続して技術を上げていきたい。

また、右手メインで成形した事により陶芸を始めた頃のことを思い出した。陶芸を始めたばかりの時には上手く成形できないことが多かった。どうすれば上手く成形できるのか陶芸の先生に教わったことと実際の経験を反芻して技術の向上方法を考えていた。とてもワクワクして楽しい時間だった。
忘れていた初心を思い出してなんだか少しこそばゆかった。「初心忘るべからず」作品と向き合う時に忘れない様にしたい心持ちだ。

自分の納得がいく作品を制作できる様に日々努力していきたい。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

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