元ぼったくりバー店員の記録 その10 尾行から解散
お会計を済ませたら見張りに「出ます」と言い、ビルの外まで一緒に出ます。ビルの中で襲われるのと、タイムラグで見失うのを防ぐ為です。
そして外に出て交代し、見張りが駅まで女と客を尾行します。
客が改札に入ったら「解散」と言い、その組は終了です。女と見張りは待機場所に戻ります。
見張りをするのは、女の子が襲われるというのもありますが、一番は警察に行かれると面倒だからです。警察は民事不介入で何も出来ませんが、わざわざマークされる必要もない為です。
もし、交番や警察署に向かうことがあれば見張りから連絡が来て、店じまいです。光が遅く感じるほど早く店を出ます。客には「ビル内で火事が起きました。代金は結構なので避難してください」と言います。
ちなみに、見張りが他の客を尾けていて忙しい場合はバーテンダーが尾行をします。やる事は変わりませんが、私の場合駅まで行った後にバーに戻る必要がある為なかなか忙しいです。
しかし、絶対に絶対に絶対に客の視界に入ってはいけません。先ほどまで店にいたバーテンダーを外で見るのはおかしいからです。
テクニックとしては、道路の反対側後方を歩く、目立つ服を着ない、間に人を挟む等があります。これに関してはやっていけば慣れます。私は一度も勘繰られた事はありません。
また、見張りは強い人がオススメです。が違う見張りは柔道をやっていた為暴漢を投げたらしいです。あ、私は弱いですよ。襲わないでくださいね。
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