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デザインと 『ダジャレ』

こんにちは
広告デザイナーのKAYです。
普段はとある企業の、とあるお店の、とあるPOP等をデザインしています。
今日はデザインに常時ひっついてくる、キャッチコピーはダジャレが好まれ、それはなぜか、どんな効果を得られるのかというお話をしたいと思います。

ねこがねころんだ

広告デザインを構成する要素はざっくり二つに分かれます。
・写真
・文字

この二つを構成する要素として、色やフォントなどがあります。

さて、このうちの一つ、文字。
つまりはタイトル、キャッチコピー、ボディコピーなど色々ありますが、一番目を引くキャッチコピーにシャレが好まれます。
特に日本の文化は洒落(シャレ)が染み付いています。

しゃれ【洒落】
《動詞「しゃれる」の連用形から。「洒落」は当て字》
その場に興を添えるために言う、気のきいた文句。ある文句をもじったり、同音や似た音の言葉に掛けて言ったりする。地口 (じぐち) ・警句の類。「洒落を飛ばす」「洒落が通じる」「駄洒落」

一番有名なところでは毎年食べる『おせち料理』
・レンコン「穴が空いているから将来の見通しよく」
・えび「腰が曲がる前長生きできますように」
・黒豆「まめに働けますように」
・たこ「多幸」
・昆布巻き「よろこぶ」
などなど

ふとんがふっとんだ

個人的には僕はかっこいいコピーの方が好きですが、どうにもそれはクライアントには受けが悪いようです。
クライアントにおじさんが多いからでしょうか。
でもそれだけではないようです。

かっこいい、美しいコピーはいいですが、心に残る、耳に残るのはかなりレベルが高いし、中途半端になると、途端に認知度は落ちます。
つまりコピーとして効力を発揮しません。

ではダジャレはどうでしょう。

『でっかいどう ほっかいどう』

『君、なに人? わたし、イソジン』

『いか。 ないと。 函館』

『無糖の紅茶って、オール・マイ・ティー』

『受験生を応援! KitKat』

おわかりいただけると思いますが、普通のコピーよりも異なる点があります。
それは見た瞬間に「ぷぷっ」と笑ってしまったり、「なるほど〜」と思うことです。
商品は知らないのに、コピーだけで何かしらの読み手の感情に肘打ちをする。

この肘打ちは行動心理学で、「ナッジ」と呼ばれるものです。
キャッチコピーにだけ適用するものではないですが、記憶に残り、行動を誘発する技術です。

【ナッジ(肘打ち)】
ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽く突く」という意味です。 行動経済学や行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語として用いられています。  (株式会社日立総合計画研究所)

機会があれば、このナッジを勉強して、ご自身の作っているもの、デザインでも、写真でも、椅子でも、企画書でも入れ込んでみてください。
きっと、今までと違う効果が得られるはずです。

おわりに

以上、いかがだったでしょうか。
ダジャレの話がまさか心理学の話になるとは思いませんでしたが、我ながら非常にうまくまとまってしまいました。(笑)

以前、僕の上司のような人(50代)が普段からやっているトレーニングとして、『事あるごとにダジャレを作ってみる』を実施していました。
ご飯食べてるとき、取引先から帰ってるとき、運転しているとき、タバコを吸っているとき。
いろんなときにダジャレを作って遊んでいたそうです。
毎度それを口に出すものだから、周りからは煙たがられていましたが。
おじさんはダジャレ好きと言われ嫌われますが、意外とトレーニングしていたのかもしれませんね。(んなまさか)

ではまた

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