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デザインで大切な 『赤』

こんにちは
広告デザイナーのKAYです。
普段はとある企業の、とあるお店の、とあるPOP等をデザインしています。
今日はデザインで大切な、赤の話をしたいと思います。
これは人類全般につながる話です。
ちょっとした豆知識なので実務とは関係ないかもしれません。
でも知っておくと、少し深く、色に関心を得られるかもしれません。

赤とはなんぞや

赤とは色です。
赤はRed。
光の三原色ではRが255。
色の三原色ではマゼンタとイエローを100%にすると赤になります。
デザインにおいて、差し色に多く使われ、目立たせたいときに使います。
安さを訴求するときにも使います。

また、赤はサビの色であり、血の色です。
ヘモグロビンの鉄分が酸化して、赤サビのように赤くなる。
これが血が赤い理由です。ざっくり言うと。

さて、この赤。
なぜ、我々人類は赤に強く反応するのでしょう。
なぜ、火や溶岩に強く警戒できるのでしょう。
なぜ、信号の止まれやブレーキランプは赤なのでしょう。(ブレーキは赤と法律で決まっているほどです)
なぜ、おいしそうな食べ物は赤いのでしょう。
なぜ、企業のロゴマークには赤が多いのでしょう。

生きるため

地球に住む生物の狩りをする動物、熊やオオカミなどは、真っ白な雪原でも獲物を早く見つけて早く捕食することが重要です。
とにかく、獲物を逃すことは即、自分の死に繋がります。
そのため、生物は獲物を傷つけた際に身体から出る液体が真っ白な雪原に付いた時、いち早く眼が反応するように進化しました。

この液体が「血」です。

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血が、雪原や草むらや木や砂に落ちた時、それをいち早く見つけ、すぐに獲物を捕まえて捕食する。
これが生存する術だったのです。
つまり、赤に反応することは生きるための機能だったのです。

また、皆さんも経験あると思いますが、例えば鋭利な包丁や紙で指を切った時、気づかなかった経験はありませんか?
数分ってから、服やノートに血の跡が付いていて「指切った!」と気づくのです。
例えばこれが赤でなければどうだったでしょう。
例えば青なら?例えば白なら?例えば透明なら?
気づかずにあなたは血を流し続けていたかもしれません。
少しの血なら問題ないでしょう。
でもそれが致命傷になる場合も状況的にはあるかもしれません。

自分の流した血にもすぐ反応できる。

これも我々生物が赤に強く反応する理由の一つと考えられます。

また、火や溶岩も同じです。
あんな熱いものに触れたら死にます。
これもまた、赤に強く反応すると考えられます。

赤とは我々が強く反応する色である

では最初に戻ります。
なぜ、信号の止まれは赤なのでしょう。
車も人も進むことよりも止まることが重要です。
だから止まることを赤で表現しました。

なぜ、おいしそうな食べ物は赤いのでしょう。
多くの果実は赤い状態が熟していておいしく食べられるからです。
青いのは固くておいしくない。
紫は腐っている。(この点で、ナスは非常に不思議な野菜です)
食品系のチラシを作った方なら、紫はタブーカラーであることをご存知だと思います。

なぜ、企業のロゴマークには赤が多いのでしょう。
我々人類が一番目を引くからです。
緑よりも、青よりも、黒よりも、黄色よりも、橙よりも、茶色よりも、何よりも赤に反応するから。
ロゴマークは認知されることが最重要です。
赤にすることにより、多くの人に認知、認識してもらうのが理由です。
もちろん、それよりも純潔さ、自然、精神、企業理念などで他の色を使うこともあります。
でもデザイナーなら経験あるはずです。
同じサイズで他社のロゴを配置しているのに、どうしても赤のロゴの企業が目立ってしまうことを。
(コカ・コーラなんて反則なみに目立ちます)

おわりに

以上、深く考えれば不思議な赤の話をしました。
僕はこういう話が好きなのでたくさん書いてしまいました。
以前、クライアントに「赤より目立つ色にしろ」と言われ、勉強した一部です。
これを知ると「んなもんねーよ」と言いたくなりますね。

でもこの話をするたびに不思議に思うのです。
我々の血液は赤いのは、ヘモグロビンの鉄分が酸化することによるサビの色です。
つまり、酸化することで起きるサビが赤くなければ、我々の血も赤くなかったのか。
では他の色に反応するように進化していたのか。
でも、青い空、茶色い土、緑の草木。他に色はない。
透明だったらどうだったのだろう。
人類が作るものは、もっと色がなかったかもしれない。
人類は色を認識できない進化を遂げていたかもしれない。
しかも可視光線が我々人類の認識できる色だけど、その波長が一番長いのが「赤」で、短いのが「紫」。
食べられる色と、食べられない色。
赤とは神の意思による色なのではないかと。

そう考えると夜も眠れません。

ではまた

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