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Distinction 2000はじめました。

Atsueigoさんの新作Distinction 2000が届いた。僕は彼のファンなので買わないという選択肢はなかったのだが、いまいくつかの単語集を並行して進めており、どれかが終わらないと取りかかれないし、積ん読になるだろうなと思っていた。しかしパラパラと眺めているとこれは凄いものだと気がついて、今やっていることのいくつかを中断またはスローダウンして、やり始めることにしたのだ。

40章からなっており、各章に言語学、人類学、医学史、数学などといったアカデミックなトピックが割り振られている。これだけ広範なテーマをカバーしているので、英検1級、IELTSのライティングのアイデア集として申し分ない内容になっている。

各章には4つのパラグラフが配置されており、これらを丸暗記すれば資格試験にはだいたい対応できる。更にはここに出てくる単語について例文、派生語、コロケーションについての簡単な解説がついており、これらを学ぶことで自然な表現を身につけることができる。

本書にでてくる文章はとてもナチュラルで頭に入りやすいのも良いところである。ナチュラルというのはネイティブが使いそうということだけではなく、場面が容易に想像できるということでもある。また日本語訳も堅苦しくないのがいい。

音声はナチュラルスピードとスローが用意されている。ナチュラルはかなり速くてリスニングの練習にはなるが、シャドウイングするならスローから始めるのが良いだろう。いずれも変な抑揚のない自然な語り口なのが心地よい

さらに個人的に良いなと思ったのは、Distinction IとIIに収録されている表現がたくさん使われていて相乗効果が狙えることである。これは@atsueigo ファンとしてはとても嬉しい。

もうひとつ特徴的なのはアクティブリコールという機能である。すでにやり終えた章をどの程度の頻度で復習すればいいか指定してくれているのである。とりあえずは、かなりの負荷になるかもしれないが、指定されたとおりに復習することをおすすめしたい。なぜならそうやって学んだことは他の単語集などを回すときにも参考になるからだ。

各単語の難易度はけっして高くないのでこれでボキャビルしようとしてはいけない。それは著者も指摘していることである。文法をひととおりマスターした高校生、大学生が自然な言い回しとアイデアを覚えるために使うのが最適であると思われる。もちろん私のようなアラフォーでも本書に収録されている表現に慣れ親しんでいないのなら取り組む価値がある。

イラストについてはパッと見ただけでは意図がわからなかったのだが、絵を見るだけで日本語を介さずに英語が出てくるようにするためのヒントとして利用するのがいいらしい。著者自身による解説を参考にされたい。

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