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「ダイエット」と「減量」の違い

こんにちは。今日は最近よく聞くようになった「減量」について、ダイエットとは何が違うのかを解説していこうかと思います。

「減量」とは何か?

最近「減量」という言葉が普通の人の生活の中でも聞かれるようになったなと思っているのですが、「減量」というのは皆さんが認識している意味とは少し違うものです。

減量とは文字通り「量を減らす」ということですので、いわゆる「体重」を減らしていく行為になります。例えば今あなたが60キロだとすると、それを50キロまで体重を減らしていく行為です。

減量の最も特徴的な点は、「期間と目的」が明確で、体重という「結果」をだけで合否の判断が下るという点です。

例えばボクサーがわかりやすいですよね。ボクサーは○○キロ級という風に体重別に試合が分かれているので、試合の前日に計量があります。だからその日までに○○キロ減らすというのが減量です。とにかく、体の重さを減らせばよいので、言ってしまえば手段は選ばす、最終的には「水抜き」などをして体の中の水分も枯渇させることによって体重を減らしていきます。もちろんこれが体に良いかというと、良くないですよね。

しかし、その先にある「試合に勝つ」という目的が明確であり、そのために体重という出場条件を満たさなければいけないのです。だから、計量の日までに計画的に減量をしていきます。

参考までにボクサーの水抜きって本当に命がけなんだなって感じた動画を貼っておきます。減量というのは、本質的にはこれくらい過酷なもの。


ダイエットとは何か?

では、みなさんが普段口にしている「ダイエット」とは何なのでしょうか。どちらも体重を減らしたい、という点では同じような気もしますよね。

まず「ダイエット」という言葉の意味を正しく理解しましょう。

ダイエットは英語で「Diet」と書きますが、本来の言葉の意味は「食習慣や食生活」という意味なのです。そこから派生して、健康目的のために食生活を見直すことも「ダイエット」という言葉で表現されます。

そして日常では、食生活のことだけでなく、エクササイズやトレーニングなど運動をすることもダイエットといいますよね。

つまりダイエットというのは「健康になることを目的とした食生活や生活習慣の改善」という意味なのです。だから、減量と違って、体重は減らせたけどそのプロセスに無理があって不健康になってしまったのならば、ダイエットは失敗ということです。

なぜ減量とダイエットを混合してはいけないのか?

別に言葉の定義なんて人それぞれだし、そんなに厳密にならなくてもいいじゃんと思う人もいるかもしれません。

その点ではそうなのですが、私が今回なぜこの記事を書こうかと思ったかというと、「減量」的なアプローチを提唱されている「ダイエット」で不健康になってしまう人があまりに多いなと感じているからです。かくいう私も、その一人でした。

「痩せること、体重を減らすこと」を目的に設定してしまうと、いきつく最適解は、炭水化物を食べない、できるだけ食事を減らして、できるだけ消費カロリーの高い運動をするというアプローチになります。

一生懸命頑張って体重を減らすことを目的に頑張る人ほど、「こうすれば体重が痩せるのか」というトリガーを見つけてしまって、それに泥沼的にはまっていき、抜け出せなくなってしまいます。しかしその先に待っているのは「健康」と真反対の世界です。

「食べなければ痩せる」、という記憶や学習が「食べる」ことへの恐怖心を生み出し、

「運動するほど痩せる」という記憶や学習が「運動しないこと」への恐怖心を生み出し、

普通の食事ができなくなってしまいます。さらには体重を減らすことが中心の生活になり、仕事や学校生活もまともに送れなくなってしまうのです。

こうなると、生きていることそのものがつらくてしんどいものになりますし、こんな制限だらけの生活は人間の本来備わっている生理機能的に継続することができないため、当然反動が起こるわけですが、その反動を「自分の意思が弱いせいだ」と思い込んでしまい、こんなこともコントロールできない自分なんてだめだ、と自己肯定感もどんどん下がってしまいます

本当はその反動は、あなたが生き延びるために体が一生懸命出しているサインなのですが、それすら抑制しようとしてしまうのです。

だから、ダイエットに取り組むならば、最終ゴールは「体重を減らして痩せること」ではなく、「健康的な生活習慣を創ること」に設定して、本末転倒にならないようにしてほしいな、と思うわけです。

「ダイエット」を成功させるには?

では、「健康的な生活習慣を創ること」を目的としたダイエットを成功させるために大切なことは何でしょうか?

10年以上ダイエットに悩まされてきた私が行きついた一つのセオリーがあります。それは

ルーティン+α(遊び)をデザインする

というものです。世の中にあまたある○○ダイエットの方法や、○○が脂肪燃焼に効果的!といううたい文句はたくさんありますが、原理原則に立ち戻ると私はこれに尽きると信じています。

ルーティンとは、食事や運動、生活リズムの中で、「毎日必ず行う習慣」のこと。歯を磨く、お風呂に入る、朝はパンとコーヒーみたいな皆さんの生活習慣ってありますよね。このベースにある生活習慣のうち、「健康」を目的としたルーティンをまずは構築していきます。

ここがダイエットのすべてといっても過言ではないと思っているのですが、ポイントは「毎日必ず行う習慣」としてデザインしていくということです。強調しますが、「毎日」です。どんな時でも必ず行う習慣。

どんな時でも毎日継続できることって、そう多くないですよね。よっぽど自分の性(しょう)に合う食事や運動でなければ毎日は続けられないでしょう。しかし、毎日続けられるものでなければ、それは一時的な体重を減らすためのイベント、になり、行きつくところ減量的なアプローチになってしまいます。

そう考えると、毎日できることってすごく小さなことしかなさそう、と思いませんか?

そう、そのとおりです。それこそが私は、健康習慣だと思っていて、心から健やかに暮らせるための最も効果的で効率的なアプローチだと思うのです。

じゃあそのルーティンはどうやってデザインしたらいいの?「ルーティン+α(遊び)」のαの部分って何?というあたりについては、次回以降の記事で語っていきます。このセオリーは私の考えるダイエットの主軸となるコンセプトなので、今後このセオリーに沿って記事を発信していきたいなーと思います。

今日はこのあたりで!少しでも誰かの参考になったり、気づきになればうれしいです。







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