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【Y.S.C.C.】いつまで観せられればいいのか、何一つ残らない試合を~J3 第19節 vs ガンバ大阪U-23(2020.10.04)~

 はいはいはいはい。

 前節に続いてあまりの怒りで書くのが遅くなりましたが、よく考えたら既に次の試合の当日だったんですよ。レビュー書くの忘れそうになるくらいにはまあイライラしてましたが、とりあえず目の前に迫る次の試合にフォーカスしないとですね。

 アンダーとの対戦は今シーズンがラストになるわけですけど、セレッソとの最終戦は思い出に「残される」ような大敗を喫し、ここでガンバに勝ってアンダーから勝ち点を獲って有終の美を飾れるようにしないと・・・という試合でした。

 前回対戦時のnoteを貼っておきます。ご参考までに。

 さて、レビューに入りますかね。

※編集の都合上、以下ガンバ大阪U-23を「ガンバ大阪」と表記します。またトップチームに言及する際には「トップチーム」または「トップ」と表記します。

【明治安田生命J3リーグ 第19節 ガンバ大阪U-23 vs Y.S.C.C.】
ガンバ大阪 2 - 0 Y.S.C.C.
得点経過
57分 失点
69分 失点


スターティングメンバ―(Y.S.C.C.のみ)
GK 16 佐川 亮介
DF 23 船橋 勇真
DF 17 吉野 裕太郎
DF 26 植村 友哉
MF 6 佐藤 祐太
MF 5 池ヶ谷 颯斗
MF 21 山本 凌太郎
MF 20 田場 ディエゴ
FW 8 吉田 明生
FW 15 ピーダーセン 世穏
FW 27 古山 蓮

SUB
GK 1 大内 一生
MF 4 土館 賢人
MF 7 宮尾 孝一
FW 11 宮本 拓弥
FW 28 オニエ オゴチュクウ

選手交代(Y.S.C.C.のみ)
60分
FW 15 ピーダーセン 世穏FW 11 宮本 拓弥
66分
MF 21 山本 凌太郎MF 4 土館 賢人
74分
DF 17 吉野 裕太郎MF 7 宮尾 孝一
74分
MF 20 田場 ディエゴFW 28 オニエ オゴチュクウ

 ベンチが5人、フィールドがそのうちの4人しかいません。そうですね、ミッドウィークにアウェイでの秋田戦が控えてますし、メンバーを絞ったうえで大阪に連れてきた感じだとは思いますが、それにしてもベンチで5枚のカードを切ることが出来る人数を揃えられない、まあこれがJ3の大変なところですよ。しかも拓弥やドディ、一生と孝一をベンチに置きました。峻太は連続メンバー入り記録がここでストップ。スタメンもガラっと変えています。

 スタートのフォーメーションはテンプレの3-4-2-1ではなくなんと5-3-1-1。クロスを上げさせない上に中央を固める、シュタルフ監督にしては珍しく守備的な戦術になりました。ただ一番不安なのはガンバの場合、いくらでもカットインして持ち込める、エリアを与えれば仕事をしてくる選手が揃ってますからね、武器が1つだけではないのが対策する上での難点です。それでもまずは勝ち点を取ろうという作戦でしょう。
 並びは、右から吉田-船橋-吉野-池ヶ谷-植村の5バックに、中央の3枚が山本-佐藤-古山。田場とピーダーセンが2トップの縦関係で、田場がトップ下気味の位置で後ろ。これはなかなか珍しいメンバーと配置ですが、逆に考えればこのメンバーだからという部分もあると思います。対するガンバは3-3-2-2。ガンバの方もベンチが1人少ないですが、まさかこのチームよりもベンチ入りメンバーが少ないなんて日が来るとは思いもしていませんでした。しかも石川やタビナス、そして高木がJ3でプレーしているのが何とも違和感しかありませんね。それで唐山はもう十分やれると思うんで、J3じゃなくてトップチーム専門でやればいいのでは?

 さぁ試合開始。前節があまりにも観るに堪えない惨状だっただけに、この試合はマジで落とすわけにはいきません。前回はド派手に5-5なんて撃ち合いをしましたが、今回は無失点で抑えたうえで点を取れるだけ取っておきたいところ。

 いきなり序盤からスルーパスがディフェンスラインの裏に出ると、これにピーダーが反応しますが、これは流れてGK石川に処理されます。まず一本、相手に裏のスペースを意識させました。

 さらにディエゴがペナルティーエリアに侵入すると、細かいステップで相手ディフェンダーを躱してシュートに持ち込む!しかしこれはGKがナイスセーブで抑えます。ディエゴ、本当にキレッキレです。間違いなく今後のY.S.C.C.を背負って戦える選手。

 その後も敵陣に侵入した颯斗のグラウンダーのクロスもあり、ガンバを自陣に押し込む展開が続きます。自由とボールを与えなければそこまでやられることはないでしょう。あとはその方法でどこまで持つかということになります。

 しかしガンバも前線から積極的にプレスを掛けてチャンスを創りに来ます。ボールを奪われた流れから塚元にペナルティーエリアに侵入され、シュートを放たれますが、これは枠の外。ガンバの前線は若いだけでなく洞察能力もあり、相手のミスを見逃すことなく付け込む能力があるだけに、1本のパスミス、1度のミストラップでボールを掻っ攫われれば自由も与えることになります。

 13分には植村がクロスを送ったものの合わない場面があり、逆にここから連続してガンバがチャンスを創りに来ました。

 山口に中央に侵入されると、そのままシュートを撃たれるもこれは枠の外。さらに続けて颯斗が奥野を倒して与えたフリーキックは高木が蹴り、ゴールを直接狙われるも壁に直撃してピンチにはなりませんでした。

 とにかくY.S.C.C.の悪い点としては、1度流れを相手に与えると、そのまま抜け出せるようになるまで時間がかかる点です。しかし相手がオープンで攻撃的なチームの場合はセカンドボールの回収さえできればすぐに抜け出せる傾向が強く、ガンバのような相手に対しては主導権を奪われてもすぐに奪い返すことが出来るんです。この試合でも例に違わず、主導権の入れ替わりが早い試合になりました。

 ガンバのフリーキックの直後、蓮がペナルティーエリアの手前からドリブルで一気に中央に仕掛けます。これは相手に阻止されたものの、相手に対して1つの武器を見せる意味では有意義なプレーになったはず。

 ここで一旦飲水タイム。流れがY.S.C.C.に傾き始めてきた中での飲水中断で、シュタさんがどのような指示をチームに授けるのかが注目です。正直この流れが来ているうちに1点を取って試合の優位性をゲットしておきたいところですが、逆に勢いのあるガンバの相手だと、速いカウンターを食らって失点するリスクもあります。押し切れれば言うことはないんですけどね、いかんせん相手が相手なだけにそうそう勢いで何とかしろ!なんて安易なことも言えないんですよね・・・。

 さあ試合再開。仕掛けます。飲水タイム前よりも勢いをもって仕掛けます。ガンバと同様に前から連動してプレスを掛けてボールを奪いに行きます。少しフォーメーション的にも5バックから4バック気味になってきました。

 先ほどのディエゴに続いて今度は凌太郎がドリブルで仕掛けます。ここはタビナスのディフェンスに遭ってシュートには持ち込めず。さらに植村のスルーパスに反応して抜け出したピーダーがペナルティーエリアに侵入してシュート!これはGKに防がれます。

 続けざまにチャンスを創って全体的に勢いを産み出すと、今度はディエゴがカットインからシュートを放つ!しかしこれもタビナスのブロックでゴールに至りません。連続した3つのチャンスをモノにすることは出来ませんでした。

 逆にガンバがボールを持ち始め、Y.S.C.C.陣内でボールを動かしながら揺さぶりに来ます。ゆっくりとボールを右に左に中央にと回しながらチャンスを窺い、イケると判断した瞬間に唐山めがけて松田のロングボールが飛びますが、これは飛び出してきた佐川の処理によって事なきを得ました。

 互いにコーナーからゴール前でのチャンスを創れずに時間が過ぎると、ここからさらにオープンな展開になります。

 まずはY.S.C.C.、蓮が再びドリブルで中央に仕掛けると、今度は低めのシュート!残念ながらこれはGKに処理され、ゴールならず。

 今度はガンバ、山口を起点にゴール前に2度ボールを供給されますが、いずれも唐山に通らなかったりディフェンダーがクリアしたりでゴールには繋がらず。さらにコーナーキックからもチャンスを窺いますが、芝本のクロスは佐川がしっかりキャッチ。

 このままアディショナルタイム1分も過ぎ、前半が終了しました。どちらのペースとも言い難いまま前半が過ぎましたが、いつどのタイミングで試合展開がどっちかに傾いてもおかしくはなく、テンションの高い戦いになっています。

 メンバーが変わって、フォーメーションも大きく変化をつけているだけに、選手たちもやりづらい部分もあるとは思います。しかしそれでも悪くない前半だったのではないかと思います。

 確かにガンバの選手たちには勢いも個人技もあるし、攻撃のバリエーションもとてもセカンドチームとは思えないほど豊富です。しかしそれでも要所要所で相手の攻撃を封じ、試合の局面を一転させて攻撃に転じる場面もありました。

 それにY.S.C.C.にも個人技のある選手が多く揃っており、ドリブルでチャンスを打開することが出来る選手もいます。特にディエゴや蓮は前半のうちにスコアを動かすようなチャンスを創り出していました。残念ながら先制点を取るには至りませんでしたが、後半も続ければおのずとしっかり先制点に繋がるはず。

 さて後半開始です。両チームのメンバーは変更なし。どちらも前半はやりたい形をある程度できていたという部分もあると思いますが、ベンチメンバーの少なさも1つの要因でしょう。

 始まってすぐに颯斗が自陣からロングボールを放り込み、チャンスメイクを窺います。これは結局チャンスには繋がりませんでしたが、続けてディエゴが前半同様にドリブルでチャンスを創り出し、ペナルティーエリア手前からシュート!しかしまたしてもタビナスが立ちはだかります。

 さらに数分後には上がってきた船橋が右足で強いシュートを放つ!しかしこれも枠を捉えることは出来ません。うーん、撃ってはいるけど枠内に収める精度が足りない。

 ここで決めきれないと流れは当然相手に傾くでしょう。黒川、唐山に連続してシュートを撃たれますが、前者は佐川のセーブ、後者は枠の外。

 しかし続けて黒川のクロスが左から上がると、ディフェンダーに当たったボールは奥野の足元へ流れて、ペナルティーエリアの外から強烈なシュートを放たれ、このシュートがゴールの右に流れて・・・

57分 ガンバ大阪 1-0 Y.S.C.C.

 これは撃った奥野を褒めなければいけない一撃なのかもしれませんが、それにしてもこうも毎試合のように失点しているのはいかがなものかと思いますよね。

 まあ中央に入られないように真ん中を固めているのは得策だったと思いますが、こういうミドルシュートに弱いのが難点なんですよね。ペナルティーエリア外からこんな高精度なシュートを撃てる選手がJ3ではなかなかいない、それはそうだけど、逆に考えればそういうシュートが撃てる選手がいれば簡単に失点するリスクがあるということです。

 とりあえず切り替えて、まずは同点にしましょう。ちなみにガンバは今季の先制した試合の勝率が4勝1敗の80%。

 さあ試合再開。再開して早々にピーダーを下げて拓弥を投入します。ピーダー、もうちょっと積極性が欲しかったかなとは思いますが、まあこの試合で出来ることはそれなりにやってくれたんじゃないかと思います。

 その拓弥、入って数分で前掛かりになった相手の裏を突くカウンターからペナルティーエリアに侵入し、そのまま右からシュート!しかしこれも枠を捉えられず。いや、決めて欲しかった、これは決めて欲しかった。

 そして凌太郎を下げてドディを投入。んー、凌太郎ももう少しチャンスに絡んでほしかったし、もう少し自分でボールを持つところを見せて欲しかったなぁ。

 交代選手が入ってもペースはガンバ。またしても黒川が左サイドの深い位置からクロスを入れると、これを収めた高木がペナルティエリア手前の中央からシュートを放ちます。これは吉野がブロックし、事なきを得ます。

 しかし続くピンチ、タビナスが中央からディフェンスラインの裏へ出たスルーパスに唐山が反応し、ペナルティーエリア内からシュートを放ちます。これは難なく佐川がキャッチ・・・・できずにトンネル、そのままゴールネットに吸い込まれてしまう・・・

69分 ガンバ大阪 2-0 Y.S.C.C.

 いやいやいやいや勘弁してくれ。あまりにもいらなすぎる失点。

 多分普通であれば難なくキャッチして終わる場面だったはずです。しかしどうしてかこのボールは股間を抜けてしまい、ガンバにとっては楽になる、そしてY.S.C.C.にとってはあまりにも重すぎる1点になってしまった。この1点で一気にガンバが試合のペースを握ったことは間違いありません。

 まあ切り替えるしかない。飲水タイムを挟んで試合再開です。

 最下位から数分で2枚替え。吉野とディエゴを下げて孝一とオニエを投入。うーん、なんとこれでベンチにいるフィールドプレーヤーを全員起用したことになり、残り1枚はGKしかいない状況になりました。やっぱベンチは7枚必要。

 裏に浮き球を送られながらも耐え続け、何とか反撃のチャンスを見出そうとしていた中、79分には拓弥がカットインしてペナルティーエリア外から右足でシュート!しかしまたも枠を捉えられません。石川は仕事するような場面があまりない状況が続きます。

 さらにドディも上がってペナルティーエリア外からシュートを放つ!しかしこれも枠の外。シュートだけはかなり撃ってるのに、入りませんというか枠に飛びません。もしここまでのシュートのうちの半分でも枠に飛んでいれば、間違いなく得点は奪えたはずです。

 アディショナルタイムも追わなければならない状況でガンバに攻め立てられ、何もできないまま試合終了。アンダー2連戦で2連敗、そしてリーグ戦は前半戦ラストの熊本戦から3連敗。

 言えることはありません。確かに前半は新鮮なメンバーで珍しく守備的なフォーメーションでスタートしたこともあり、それなりに面白い場面もありました。しかし結局現実を見れば今季のアンダーとの試合は4試合で2分2敗、なんと未勝利で勝ち点2しか獲得できませんでした。

 なんだろう、この2連戦って、結局勝ち点3以外が求められるものではないんですよね。そして目標が1桁順位という中で、この2連戦、計4試合で確実に勝ち点12は獲得しなければならなかったと思いますし、せめて後半戦の2試合で勝利して勝ち点8を取らなければいけなかった。

 しかし結果はたったの2、前半戦で徐々に改善されていたものもほぼ全てリセットされて後半戦を戦っています。これでどう1桁順位を狙っていくのかが不思議なくらいですが、そもそも今は下を向く時間もありません。

 中2日でアウェイ、今度は秋田戦です。前半戦ではまあ色々ありました。しかし日常がJリーグにも戻りつつある今、観るべきものは目の前の「試合結果」と「戦っているチームの姿」だけです。


Thank you for your support! 是非このnoteを楽しんでいただけると嬉しいです、