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#743 雑誌論19|YOUNG SUNDAY(ヤングサンデー)

青年誌に移行した雑誌論ですが、ヤンジャン、ヤンマガと来て、「ヤンサン」ことヤングサンデーは外せないでしょう。

てなわけで本日は悲運にも歴史の幕を閉じながらも、今なおフォロワーに愛されているヤングサンデーを紹介します。


ヤングサンデーとは?

ヤングサンデーは小学館に創刊した青年向け雑誌で、1987年の創刊当時は月2回刊だったんですが、1995年より週刊化し『週刊ヤングサンデー』になりました。
少年サンデーのスタンスとしては「さわやか」「スポーツ」「ラブコメ」「父さんの夢を俺が」みたいな感じですが、ヤングサンデーになるとノールールになり、結構グロい漫画とかが余裕で出てくるという笑

そんなヤングサンデーでしたが2008年に廃刊となりました。
理由は分かりませんが、恐らく売り上げの減少、あとは読者層が同じく小学館から発刊するビッグコミックスピリッツと被るというのもあったと思います(現に何作かがスピリッツに移籍したので)

あと興味深い考察は、少年ジャンプの読者はヤンジャンに、少年マガジンの読者はヤンマガに行くけど、少年サンデーの読者はヤンサンには行かない傾向があるという考察も見ました。それも漫画がグロいのが理由ですが、その代わりコロコロの読者はサンデーに行く傾向もあるようです。深いですねえ。


ヤングサンデーの好きな作品BEST15

15位 ショート・プログラム

少年サンデーと言えばあだち充だったりしますが、ヤングの方でも書いていたんですね。
姉が好きだったので、このショートプログラムは1と2は家にありました。短編集のラブコメで、1はストーカーの男の話とか、電気屋の息子の話とか、男だと思ったら女だった話とか、結構印象に残ってるんですけど、2は全く覚えてないですね・・・


14位 お~い竜馬

がんばれ元気」でおなじみの小山ゆう先生の作品です。小山先生も小学館との繋がりが強いですね。
原作は何気に武田鉄矢でして、竜馬が好きすぎてバンド名を「海援隊」にしたり、金八先生では坂本姓を名乗ったり、とにかく心酔してます。
そんな感じですが、この作品より「おれは直角」とか「あずみ」の印象が強く、正直あまり覚えてないのでまた近いうちに読みたい所ですね。
竜馬がすげー天パだったのしか覚えてない笑


13位 クロサギ

これは最後まで読んでないんですけど、主人公の父親が詐欺師に騙されて死んだとかそんな感じで、その父親の仇を討つべく、主人公が世の中の詐欺師たちを俺がやっつけるという話で、ちょっとサンデーイズムがありました。
昔まとめて読んだんですが、殆ど覚えてないですね・・・唯一覚えているのが、ヒロインの女の子がまったく必要ない感じだった位ですかね笑


12位 殺し屋1

懐かしいですね、これほど主人公が変態な漫画も他に存在しないでしょう。
そしてライバルのヤクザの垣原も相当変態という、変態と変態の殺し合いという誰も幸せにならない漫画です笑
垣原の煙草の吸い方はなかなかセンセーショナルでしたね・・・


11位 モザイク

これも覚えてますが、最悪の漫画でしたね笑
この漫画も誰も幸せにならない漫画でした。
主人公の4人組位の仲良し女子グループの4人全員が不幸になるという、そんな感じでした。
ストーカーのデブがなかなかエグかった記憶があります。


10位 小田原ドラゴンくえすと

これは楽しかったですね。
「栄光無き天才たち」のアンダーグラウンド版で、汁男優とか、ストリップ小屋で働く人とか、新宿のタイガー新聞配達とか、ちょっとアレな人を追うノンフィクション漫画でした。
これは続編を読みたいですね。


9位 Dr.コトー診療所

これは実写ドラマもされたので有名ですね。
このコトー先生を「北の国から」の純こと吉岡秀隆に打診したのは100点でした。これほどのハマり役も珍しいでしょう。
医療漫画は基本ハズレが無いと思っておりますが、このドラマは「無医村」的な感じの無医島で、最初はよそ者扱いされつつも、徐々に信頼を深めてかけがえのない存在になるコトー先生について描いた名作ですね。
是非医療従事者に読んでほしい傑作です。
惜しむらくは作品が未完なので、連載を再開してほしいという所でしょうか・・・


8位 桜通信

出ました!
この漫画は遊人先生の名を広く世間に知らしめた出世作であり、僕らの世代にとっては思い出に残る作品です。
多くの中学生がこの漫画をお母さんに隠して保持していたことでしょう笑

テイスト的には東京大学物語とか冬物語に近く、受験生(浪人生)を描いた作品なんですが、この主人公のアホのトンマちゃんが、浪人生のくせにロクに勉強もせず、気に入ったナオンの尻を追いかけて、慶応の学生でもないのに学生のフリをして、麗(ヒロイン)をぞんざいに扱って・・・と、とにかくクズなんです。ここまで主人公がクズの漫画も珍しいですね。
そんな感じでストーリーは全然覚えてないんですけど、麗の友達の香美のシーンとか部分部分では異様に覚えてますね笑


7位 ソラニン

ソラニンも流行りましたね。
同棲する男女の緩い日常を描く漫画であとしたが、徐々に展開がベリーハードになり、印象に残る作品でした。
主人公の芽衣子がギターを持つ流れが凄く自然で良かったですね。
実写版も見てないですが、宮崎あおいとか適任な感じがするので良かったのではないでしょうか??
あとストーリーに一切関係ないんですが一番印象に残っているシーンは、芽衣子と種田がSEXした後にまったりしてる時、スマホに着信があるんですけど、その際の着信のライトがつく描き方が凄く上手いなと思ったのを覚えてますが、クソどーでもいい情報ですね笑


6位 都立水商!

これは水商売を農業や水産業などと並ぶビジネスとして考えて、専門学校を作るというアイデア・発想が素晴らしかったですね。
世の中に存在する「学園もの」の中で、最も表現が直接的でエグい内容ながら、猪熊先生の画力でそれを爽やかに見せるという不思議な作品でした。
僕はキャバクラ科の近藤先生が好きでしたね。
最後のシカーダとかのシリアスな展開はあんまり印象にないですね笑


5位 度胸星

これも面白いです。
これが打ち切りに終わってしまうのはヤングサンデー誌の怠慢というか、先見の明が無かったというか・・・ですが、かなり奇麗な終わり方だったので、当時は打ち切りとは思わなかったですね。
宇宙兄弟も、この作品には影響は受けたんじゃないかなと思ってますが、やはり宇宙モノは面白いですね。
テセラックとか出会ってしまったらどうしたらいいのかわからないですが・・・笑


4位 土竜の唄

そして今なお続くこの作品、14巻くらいまではヤングサンデーでしたね。
その辺までは持ってましたが、気付いたら買うの辞めちゃいましたね。
パピヨンがやっぱカッコいいですし、パピヨンがマラビンタした後に金目に撃たれた時のレイジとのやり取りは感動しましたし、純奈とのSEXの流れも良かったですが・・・そろそろ畳んでほしいですね!
一番最後に見たときは、轟会長とパピヨンと変な館に幽閉されていたんですが、そういうのはもういいので・・・笑


3位 海猿

これも面白かったですね。高校の頃ハマって読んでました。
第1話でブランキーの歌詞から始まるあたりがグッときましたね。
海上保安隊の仕事をするうえで、付きまとう「死」に対する恐怖をメチャクチャリアルに描いておりますし、工藤さんのも池澤さんのもウルっときますよね。最後の飛行機事故も印象的ですね。
最後はハッピーエンドでよかったですが、美晴ちゃんはどうしょうもないビッチですね笑


2位 RAINBOW ~二舎六房の七人~

そして以前に漫画論でも紹介したRAINBOW、この漫画も元々はヤングサンデーでした。
もう既に紹介しつくしておりますが、漫画論の中でもPV数がかなり多い方なので、未だに愛されている作品であることが分かります。
こういう過去の時代について書く漫画は、いつまでたっても色あせないから良いですよね。


1位 同じ月を見ている

そしてヤングサンデーで一番好きな漫画は、この「同じ月を見ている」ですね。
土田世紀先生の漫画は全部好きなので、またゆっくりと漫画論で紹介したいと思っておりますが、この作品も本当に素晴らしい。
人間の醜さ、汚さ、浅ましさ、厭らしさを描き、それを全うからドンちゃんは向き合い、受け止め、人を愛するという素晴らしい作品でありつつ、それでいながらテッちゃんとエミも希望をもって終わるという、マジで素晴らしい映画を見ているような名作です。

そしてこれ実写化されているんですが、見たこと無いんですよね・・・
窪塚がテッちゃんと言うのが凄く良いですね。
しかし、僕がある種一番この漫画で好きかもしれない金子優作役が・・・非常に残念な方です。まぁこの時は良い役者だったんですが、今はちょっと笑

とにかく、これは是非皆さんに読んでほしい名作です。


まとめ

改めて振り返って見ると持っていた漫画も多く、本当に名作が多かった雑誌ですね。
改めてヤングサンデーにリスペクト!

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