#702 読書論30|流星の絆(東野圭吾)
前回の「容疑者Xの献身」に引き続いて、東野圭吾作品を紹介します。
本日紹介する小説「流星の絆」はドラマになったのでご存知の方も多いと思いのではないでしょうか?
流星の絆とは?
ジャンルで言うと「ミステリー」なのでしょうか?
wikipediaではこのように紹介されております。
キャラクターが勝手に動いたという話ですね。
漫画でもたまにあるようですが、小説でもそのような現象は起きるんですね。
とにかく、作家冥利に尽きる展開なのでしょう。
そんな流星の絆ですが、省エネであらすじもwikiさんから持ってきます。
そんな感じで激重ストーリーなんですが・・・
それでも復讐心だけで三兄弟は必死に生きて、そんな中で偶然両親の仇を見つけたと思ったら、その仇の息子に静奈が惚れてしまったというストックホルムシンドロームにも似た感じで、とにかくどうなるか読めない感じで物語は進みます。
流星の絆の魅力
1. 最後まで続きが気になるストーリー
これに尽きるでしょう。
とにかく容疑者Xでも書きましたが、続きがメッチャ気になるんです。
恐らくほとんどの人が勝った日に読み終えたのでは無いでしょうか?
やはりミステリーものは犯人であったり、動機やトリックを知りたくなるので、どんどん最後まで進んでしまいますね。
犯人も動機を言うのは野暮なので言いませんが、とにかく引き込まれます。
2.色々な顔を持つ物語
前述の通り、この小説はジャンルで言うと「ミステリー」にカテゴライズされると思うんですけど、ラブロマンスの要素もあり、クライムノベルだったり、家族ものだったりと色々な視点で見れるのが面白い。
特に行成と静奈が惹かれあう見せ方は非常に良かったですし、エンディングが凄く良かったですね。
3.そして何より家族愛
両親を殺したやつを捕まえる復習と言う激重なテーマなのですが、それも両親への愛ゆえにの復讐であり、そして兄弟は施設に入るのですが、そこでも助け合い、施設を出ても支え合い、トラブルがあった時には庇うというスタンス。
家族愛を感じます。
流星の絆 実写版
実写版はクドカンこと宮藤官九郎が監修しました。
東野圭吾×クドカンという才能と才能のコンビネーション、とにかく放送前からかなり話題になっていましたね。
キャスト
キャストはこんな感じでして、「林ジョージ」「サギ」はドラマオリジナルです。
主人公の功一は二宮君です。
この時期は嵐が一番ブイブイ言わせていた時期ですし、納得のキャスティングですね。
そして話題になったのは静奈役の戸田恵梨香ですね。
みんな口を揃えて「可愛い」「可愛い」言っていた記憶があります。
そして今作のキーマンである戸神行成は要潤ですね。
他にも柄本明、三浦友和、寺島進、りょう(BRAHMANのTOSHI-LOWの嫁)など、実力派キャストが集う豪華ラインナップでした。
忌憚のない実写版の感想
何話か見ましたが、正直実写版は琴線に触れないですね!
クドカンの脚本は好きですし、下記の2作なんて本当に何度も何度も見たくらい大好きなのですが・・・ノリが違うんです。
やっぱりこの小説はサスペンスでシリアスであるべきと思っているので、劇中劇みたいなコントとかはちょっと違和感ですし、それもそもそも尺が足りないので入れていたかもしれないので、映画くらいの尺で良かったのかも知れませんね。
とにかく、クドカンは最高に好きですし、このドラマも小説を知らないで見たら面白いと思うんですが、ちょっとこの組み合わせは僕の感性には合わなかったなと言う感じです。多分先に小説を読んだと記憶しているので、尚更そう思ってるかも知れないですが・・・
まとめ
そんな感じですがドラマがそこまででもなかったのは僕の感性の話なので、ドラマも非常に秀逸だと思うのですが、僕は小説の方が好きですね。
是非、一瞬で読めるし、読み終わった後に良い感じの読了感も味わえるので、是非チェックしてみてください!