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#214 TV論⑨|池袋ウエストゲートパーク(I.W.G.P.)

僕らの世代にとっては伝説だったドラマ、池袋ウエストゲートパーク(I.W.G.P.)を紹介します。
(最近Netflixなどのサブスク配信でも話題になってましたね)

このドラマが放映された2000年、僕は高校2年生でした。
当時寮に住んでいたんですが、このドラマとガチンコはみんなで集まってエキサイトして盛り上がっておりましたね。

このドラマの影響力たるや、我々の世代にはハンパなかったですね。
当時「和音」が流行り出した携帯の着メロはみんな「Born To Be Wild」だったり、コアな奴は「テトリスの曲」でした。

僕の職場の同僚は埼玉の五流大学に通っていたのですが、そこには金髪でオールホワイトコーデのキングの真似をした偽物が10人くらいいたようですし、同じく職場の同僚のメールアドレスには「iwgp」 って入ってましたね(ちょくちょくこのnoteを見てると言っていたのでメッセージを送ってみました笑)

とにかく全てがセンセーショナルで、「I.W.G.P.以前」「I.W.G.P.以降」という概念が生まれたくらいに、日本のドラマ界にも大きな影響を与えたモンスタードラマでした。


I.W.G.P. あらすじ

主人公のマコト(長瀬智也:TOKIOは池袋のフルーツ屋さんの息子で、高校を卒業して家の手伝いをしたりプラプラしていました、で、同級生のタカシ(窪塚洋介)はもっとプラプラしていて、池袋界隈でカラーギャング「G-BOYS」を立ち上げて、そこのNo.1のキングとして悪いことばっかやってます。
更にはマコトのツレのマサ(佐藤隆太)、ドーベルマン山井(坂口憲二)、ヤクザの末端構成員のサル(妻夫木優)、美大に通う美大生(山下智久)と、とにかく今をときめく俳優達が大暴れするというそんな作品です。

で、ナンパ的なことをして知り合った加藤あい酒井若菜と遊んでる中で、酒井若菜が変質者に殺されてしまい、一緒にホテルにいたマコトが日常で悪いことばっかりやっていたので疑われてしまい、所轄の警察署長・横山(渡辺謙さん)に疑われ、切れて「俺が絶対犯人探してやる!」という感じで繰り広げられるサスペンス的バイオレンスドラマです。

そんな感じでメインテーマは変質者の捜索なのですが、それに付随して色々なトラブルが起きるというそんな感じですね。


I.G.W.P.の魅力

このドラマは同名の小説「池袋ウエストゲートパーク(石田衣良)」の実写版で、基本線として小説を踏襲してるんですが、好き勝手アレンジしてます。小説版のマコトはちょっと知的なんですけど、ドラマ版の長瀬はマジで阿呆ですからね笑

今作がここまで伝説化した理由としては、やはり宮藤官九郎(クドカン)堤幸彦というコンビの画期的な演出が衝撃的でした。
とにかくカメラワークや細かい演出、独特の言い回し、小ボケ、バイオレンス、そして下ネタ・・・全てが斬新でした。
あとBGMもカッコよかったりします。SADSが歌う主題歌もいいですね。

そしてなんと言ってもやはりキャストでしょう。マコトとキングは本当にカッコよかった。
ふたりとも何もしてなくてもカッコいいというのに、長瀬はキャップを被ってストリート系のファッションでとにかくワイルドでいながら、咥えタバコで「めんどくせー!」と言いながら何にでも首を突っ込む正義感、そしてほとばしる頭の悪い会話、そして長瀬はやっぱり顔がカッコいい。
マジで理想でしたね。

そしてマコトと双璧を成す、むしろマコト以上に人気があったのはキング。
この頃の窪塚は神がかってました。
「GO」とかもすげー良かったし、ここからキングがブレイクしていった気がしてます。

僕は基本的に、ほとんどの小説などの実写版においては、
圧倒的に「小説>>>>>実写版」の考え方の人間なんですけど、今作に限ってはドラマの方が好きだったりします。
やっぱクドカンは天才ですね。


I.W.G.P.で好きなキャラクター

10位 G-BOYSのNo.2

ごくせんとか小津先生に出てた金髪の太っちょでもなく、一瞬寝返ったミツルでもなく、このスキンヘッドの兄さんです。
調べたところエンデンジャーって名前だったらしいです(初めて知った笑)
キングの側近として、電話の取次をやったり、いい感じにNo.2として動いてましたね。
ワードが独特で何言ってるか分からなかったですが、結構台詞も多かったですね。


9位 横山署長(渡辺謙)

まだまだ渡辺謙がラストサムライなどでブレイクする前ですね。
警察という正義の立場であり、悪いことばっかりやるマコトたちと敵対しつつも、マコトに賛同できるところもあるけど、立場的に…という微妙な役所を上手く演じており、クレイジーだけでなくまともな大人を登場させることで作品が引き締まりましたね。
ガーサスです!


8位 ヘビーG(古田新太)

売人・ヘビーGです。
この辺はI.W.G.P.のメインテーマのシリアス編から一旦離れて、ギャグに振り切ってた回なので、とにかくアホ前回で楽しかったですね。
この辺で加藤あいをイジるあたりが秀逸でした。


7位 マサ(佐藤隆太)


マサは小説ではちょい役だったんですけど、ドラマでは最後までマコトのアホ相棒として出てましたね。佐藤隆太はこのドラマと木更津キャッツアイの印象が強く、「お調子者のアホ」の印象がかなり強すぎたが故に、ROOKIESは最初は違和感でしたね笑


6位 電波くん

そして電波くんです。
電波くんは17才という知る人ぞ知るドラマの主要キャラとして出演し、更には金八先生(第5シリーズ)で兼次郎の引きこもりの兄を好演し、その勢いそのまま本作でもいい役所で頑張ってくれました。
そしてこれもドラマオリジナルですが、G-BOYSに加入するという笑


5位 ドーベルマン山井(坂口憲二)

ドーベルマン山井がのちに坂口憲二としてブレイクすることを、この時誰が予想したでしょうか笑
とにかく金髪にヒゲ、タンクトップに迷彩ズボン、極め付けは耳と鼻を繋ぐ謎のチェーン笑
キングにいじめられて可哀想なキャラでしたね。


4位 アリ

そしてアリです。
アリは不法滞在のアラブ人なのですが、日本語ペラペラで大抵この手の役の時は、この役者が出ている気がします笑
小説では確か「カシーフ」とかでしたが、何故かドラマではアリに改名されていたという笑
マコトが適当に扱っていたバランス感がすごく良かったですね。


3位 浜口巡査(阿部サダヲ)

サダヲはなかなかコメディリリーフとして好演してくれました。
原作には一切出てこないので、もう好き勝手できるという笑
とにかく性風俗に狂う交番勤務の巡査を好演し、同じグループ魂という間柄ではありますが、クドカンドラマにおいて欠かせない役者となりますが、今作ではマジでどこで出ても必要なくて笑います笑


2位 キング(窪塚洋介)

この頃のキングはカッコ良すぎました。
もうこれは窪塚以外絶対に演じられなかったでしょうね。
とにかく終始ゴキゲンなんですけど、最後の方でキレまくってマジトーンになる辺りもカッコよかったですね。
今作で確固たる地位を築いたと言っても過言ではないでしょう。


1位 マコト(長瀬智也)

もうマコトはカッコ良すぎました。
ドラマ後にI.W.G.P.は漫画とか色々なメディアミックスがされましたが、もう全てこのドラマの影響でマコト=長瀬になってしまっているので、基本的にテイストが長瀬に似せてしまうくらいの影響力がありましたね。
そして小説版ではマコトは知的な要素も若干あるんですけど、ドラマ版は一切なかったのも良かった。愛すべきバカでした。


まとめ

と、書いてたら久しぶりに見たくなってきたのでYouTubeを探したらいっぱいあったんで、好きなシーンを貼っておきます。


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