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#482 漫画論46|愛と誠

これまでジャンプ漫画=サッカー漫画と紹介してきましたが、不朽の名作「愛と誠」を紹介しましょう。この漫画は熱いですよ!


愛と誠とは?

連載は少年マガジンで1973-1976年の連載とのことでオイラが生まれる10年前ですので、今年で連載開始50年と言う節目を迎える漫画なんですけど、コアにあるものは「愛」であり、ベースは恋愛漫画なのですが、血で血を洗う抗争、跳梁跋扈する半グレ達、癒着する悪徳政治家など…かなり地獄のような人間ドラマがあったりします。

そんな感じで結構その時代はエグイくらい人気もあったみたいで、実写版のヒロインは役名の「早乙女愛」を芸名にしてしまったくらいなので、なかなか凄いですよね。と言うか、意味が分からない笑

その劇画タッチといい、その予測のつかない展開と言い、非常にリアルタイムで読んでいたら熱くなっていたと思われる作品ですね。


愛と誠の魅力

主人公は2人です。
早乙女愛ことは頭脳明晰、運動神経抜群、容姿端麗、そして家は超金持ちという非の打ちどころのないチャンネーであり、更には慈愛の精神も持つ完璧超人です。
で、そんな愛ちゃんですが、小学3年生くらいの時、蓼科高原でスキーをしていて、魔の直滑降と呼ばれているスローブを滑ってしまい、木にぶつかって死ぬ直前に、ある少年が助けてくれるのです。その少年が
誠はその傷が影響で寝込み、学校は留年、夫婦中は険悪になり、誠もグレて、両親離婚と言う地獄。あの女を助けたのが原因です笑

で、そんな2人は青年になって出会い、青葉台学園という進学校に通うのですが、誠はここぞと、その借りを返してもらおうと愛にたかる、たかる、たかる!
愛も貢ぎ、騙され、貢ぎ、騙され…というストーリーなのですが、そこからかなり話は飛びます。というかメチャクチャな展開になります笑

まぁ、詳細は読んでみてください笑


愛と誠で熱いキャラクターBEST10

10位 ガム子

ガム子はいつもガムをクチャクチャ食べているのでガム子と呼ばれています。
誠が青葉台学園を退学になり、通うことになったスーパー・ウルトラ・不良高校である花園高校で、入学早々にこのガム子に絡まれるんですが、切れた誠は上記のような感じでガム子を吊るすという笑

漫画家の花くまゆうさく先生もこのシーンを愛しており、よく先生の作品の中でもこのガム子を引用してましたね。


9位 アリス

この子はハーフかなにかなんですけど、誠の女と勘違いされて拉致られ、パイオツをさらされてしまう憂き目にあってしまうんです。
そして誠にもフラれてしまうという可哀そううなチャンネーです。


8位 硫酸の女

そしてこいつも相当イカれてます。
前述のガム子は、この花園スケバングループの一員だったんですけど、この硫酸女がこのグループのリーダー的立ち位置で登場します。
どういう育ち方をしたらこんなサイコキラーが生まれるのか気になるところですね笑


7位 教育実習の先生

どうしてもこの巨漢の女に目が行ってしまいますが、僕がフォーカスしたかったのは中段個までネクタイを直し「ゴアイサツだなこれは・・・」と言っている先生です。
これ、確か朝礼で挨拶してるときにナイフが飛んできたとかそんな展開だったと記憶してます笑

この前段として、誠が悪の花園に転校したあと、愛が誠を追うように花園に転校するんです。で、愛の父親は愛が心配で…ボディーガード的な意味で、この先生を派遣するんですが…
この先生は割とええかっこしいだったので、影の番長の逆鱗に触れ、早々にフェードアウトします笑


6位 高原 由紀

この由紀さんは「影の番長」として、花園スケバングループを支配するチャンネーです。
愛に負けじと運動神経抜群、容姿端麗、更には校舎脇でツルゲーネフのはつ恋を読むような知性を感じさせるスケなんです。
元々どうしょうもないワル → 愛を人質に誠をリンチ → 自殺未遂 → 死ねず顔に傷を負う → スケバンや不良に返り討ちに合い、姦されそうになるetc…と波乱万丈の人生を送りますが、最後は権太と結ばれます。


5位 座王 権太

影の番長・高原由紀がブイブイ言わせるのは、この男「影の校長(笑)」こと、座生権太がいたからなんですね。
この権ちゃんはおつむはちょいと弱いんですが、戦闘力最強で、更には父親は総会屋(右翼)のドンで、政界の黒幕という血筋。
序盤はマジで話の通じないサイコパスでしたが、最後は自分の顔を硫酸で潰すという「この世の果て」みたいな展開で、最後はいい奴になります。


4位 砂土谷 峻

こいつは大分ぶっ飛んでます。
ヤクザみたいに損得勘定を考えない愚連隊集団「緋桜団」の団長で、ムチを使います笑
で、こいつらは花園を支配し、その学生の不良たちを卒業後構成員にしようとして暗躍するんですが、なんかパッとしないままフェードアウトします。
最後も余計な事するし・・・


3位 岩清水 弘

そしてこの岩清水くんですね。
元々はガリベンで、同時のワードだと「ウラナリ」と呼ばれている愛の同級生だったんですが、中学時代に愛にラブレターを送るんです。

きみのためなら死ねる!

熱すぎますよね!
そんな岩清水は、誠を許せなくて決闘を挑んだり、愛を追いかけて花園に転校したり、完全にストーカーなのですが・・・笑
この岩清水がいることで、この愛と誠はただのバイオレンス一辺倒漫画にならずに、多くの支持を集めたのではないでしょうか。


2位 早乙女 愛

そして愛ちゃんです。
もうこれまでにほとんど語りつくした感もありますが、とにかくできた娘さんです。
誠に貢ぐために喫茶店でアルバイトするんですが、当時は高校生が喫茶店に行く事も、バイトすることも退学相当だったりする価値観だったりするにも関わらず働いてしまう、そんな娘さんですね。
最近tiwtterでやらかしている塩村あやか先生も、愛の爪の垢でも煎じて飲んで欲しいですね笑


1位 太賀 誠

そして最後はもちろんフーテン・タイガーことマコちゃんですね。
とにかく序盤はどうしょうもないワルだったんですが、花園編あたりから愛を守る戦士になります。あの急激な変化が当時は分からんものでしたが、今でもよく分かってないですね笑
腕っぷしが強く、メカにも強く、機転も聞いて、頭の回転も速い。
そして何よりもヒロインの愛を陥落としたというあたりに、多くの少年たちが憧れたのではないでしょうか??


まとめ

今の時代だったら作れない熱い漫画です。
エンディングも余韻を残す感じで久々に秀逸。
久々に読みたい作品ですね。

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