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#203 漫画論24|闇金ウシジマくん

この漫画は大好きですね。
そして、この漫画を好きな人は人生で常に一定数周りにいる気がします。

初めて読んだのは社会人になってからの気がします。
当時僕は初台という街に住んでおり、土日とかヒマを持て余しており、
近所のレンタルCD屋でレンタルコミックを初めており、そこで借りた記憶がありますね。

1巻からヘヴィーで、どんどんヘヴィーになりますが、惹きつけられましたね。


闇金ウシジマくん あらすじ

カウカウファイナンス社長のウシジマくんこと、丑島馨は10日5割(トゴ)の暴利で闇金融業に従事するのですが、とにかく冷徹な金貸しで、どんな相手でもあらゆる手を使いキッチリ回収する鬼の金融マン。
部下(社員)もハードコアなメンバーが募り、格闘家を目指していた柄崎、キレると何するかわからない加納、ヤンキーのマサル、元ホスト高田。

そして債務者が基本的にアウトな方が多く、ありとあらゆるジャンルのダメ人間が登場する、そんな人間讃歌です。

そしてこのような闇金融を行なっている以上、徐々に本職の方々と関わるようになり、気づいたら本職の方々しか出なくなり、終盤は金融ほぼ関係ないバイオレンスな展開になります笑


闇金ウシジマくんの魅力

とにかく独特の言い回し、悪人達、そして悪人に利用される弱者など、全てにリアリティがあり、とにかく怖いです。
現実世界でも俺も間違えたらこうなるんだな・・・と思わせるあたりが非常に秀逸。
明日は我が身なんですね。

とにかく、読まず嫌いの人も多そうなので一度是非読んでほしいですね(実写からでもいいかもです)



闇金ウシジマくんの愛すべき脇役達

10位 肉蝮

「最凶のキチ●イ」と書かれてしまっている肉蝮(にくまむし)です。
とにかく会話が通じない、理不尽で傲慢でバイオレンスな男。もう目をつけられたら諦めるしかない外道 of 外道です。
真夏にファーのついたコートを着る、イカれた男です笑
そして話の本筋には全く関わらないという笑

 

9位 宇津井 優一

フリーターくん編の主人公です。
フリーター&引きこもり&家庭内暴力&借金王というかなりキツい人生を送っており、彼自身はカウカウファイナンスからお金を借りてるわけではないのですが、母親が株で失敗してしまったが故に、巻き込まれてしまうという展開に。
しかしながら、最終的に一番ハッピーエンドで終わるのはこの回です。


8位 滑皮

滑皮は元々は族の頭で、初登場時はヤクザの下っ端だったんですが、作中の時間経過に伴いどんどんのし上がり、最終的にはかなり偉くなりラスボス的な感じで登場します。
こいつもとんでもない悪い奴なんですが、ウシジマくんを買っており、更には舎弟に対して非常に魅力的な親父だったりして、なんか憎めないそんなキャラですね。
ラストで「チューボウ」と語るところもかっこいいです。


7位 お父さん

お父さん、改め小川純(ギャル汚くん)は恐らく全読者の印象に残っているキャラクターでしょう。
元々はウシジマくんをハメて金をせしめようとする悪い奴なんですけど、その金が必要な理由はイベントサークルの場所代や協賛金などを集める為であり、自分の存在意義を示す「居場所」を探す為に必死だったりするんですが・・・
前述の肉蝮とか、悪い大人に利用されるだけ利用され、最後は借金の首が回らなくなって逆ギレし、壮絶なラストを迎えます。
ここがトラウマになった読者の方も多いでしょう。


6位 村田久美子

村田久美子(若い女)もなかなか読者にとって印象強いキャラクターですね。
序盤の数話にしか登場しないんですが、わかりやすい破滅への階段を歩んでいく債務者で、最後はもうぶっ壊れてしまうという恐ろしい展開に。
この頃のウシジマくんはテンポが早くていいですね。
とにかく若い女性はこの数話だけでも読んだほうがいいでしょう。


5位 神堂大道

こいつはウシジマくん史上最も読者の嫌悪感が強いトップクラスのキャラクターと思われます。ぶっ壊れたサイコパス野郎です。
このシリーズ「洗脳くん」は実話を元にしたかなり陰惨で地獄のような物語なのですが、その悪の元凶はこの男だったりします。その手口が凄まじい。
DSKKとかはかなり衝撃でした。とにかく胸糞悪いNo.1エピソードです。


4位 愛沢くん

愛沢くんも初期の愛すべきキャラクターでした。
ここ数10年のベンチャー・IT企業に勤める社会人生活で、定期的に髪型を金髪のリーゼントっぽい刈り上げにする人達が定期的におりますが、大抵「どうした、その愛沢くんみたいな髪型?」と呼ばれておりますね笑
愛沢くんも前述の滑皮に苦しめられてただけだったりするんですが、とにかく小物界イチのワルでしたね笑


3位 鰐戸三蔵

こいつも相当イカれてます笑
家の中のコレクションとか、性癖とか、拷問具合とか完全に狂っており、関わりたくない筆頭候補だったりします。
惜しむらくは出場機会が短編1話だけなんですよね。
もっと広範囲で出場してほしい好キャラでした。


2位 獅子谷 甲児

こいつも悪い奴でした。
この作者真鍋先生が現在連載中の「九条の大罪」においても、ヤクザでもチンピラでもない「半グレ」が一番悪いような描写をしておりますが、その走りはこの獅子谷弟だったりしますね。
こいつは兄も最悪なんですが、この弟も弟でまぁ悪いんです。
とにかくラストに相応しいキャラクターでした。


1位 G10くん

G10くんはかなりナイスなキャラクターでした。
オサレ皇帝というカリスマ読者モデル(?)であり、ファッションリーダーであり、陰でプッシャーとか窃盗とか悪いことばかりやっている子悪党で、最後は飯匙倩というヤクザに捕まりバッドエンドを迎えるんですが、とにかくインパクトが強くて僕は好きでしたね。

そんなG10くんは独特の言い回しがライムのようで、実際にクラブとかでもリリックを綴ったりしているんですが、僕が一番好きだったのは下記のフレーズです。

最先端(キメキメ)はハイスピードで大衆化(ダサダサ)


闇金ウシジマくんで好きなエピソード

何気にキャラクターランキングとは相反するんですが、こんな感じですね。
こっちは簡略化でご紹介。

10位 ヤンキーくん
9位 テレクラくん
8位 スーパータクシーくん
7位 洗脳くん
6位 逃亡者くん
5位 ヤクザくん
4位 フーゾクくん
3位 サラリーマンくん
2位 楽園くん
1位 フリーターくん

まぁでも全部好きです。
「中年会社員くん」とか「生活保護くん」とかはそんな印象ないですが、それでも楽しいですね。

ちょっと前に久々に読み返しましたが面白かったです。
そして、改めて今の自分は幸せなんだなと思わせる、そんな魔力がありますね笑

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