1020 すこしのズレと大きな変化

先週くらいから天気が悪い。天気が悪いと頭痛がひどいから、結果、機嫌がわるい。機嫌がわるいっていうのは怒りちらすとか口数が減るとかではなくて、なに考えても「ああだめだ…」ってなってしまってポジティブな方向になにも考えられなくなる。もちろん偏頭痛はこれまでもあったけど、今年は一段とひどくて一体なにごとやろうと思ってた。

この間、久々に歯医者に行って頭痛がすることを告げたら、頭痛の原因は虫歯かもしれないと言われた。虫歯から入った菌が副鼻腔(鼻の後ろにあるくぼみみたいなとこ)で膿んで、そこが膿むと顔が痛くなったり頭痛を引き起こしたりするらしい。歯の治療をしてもらって、抗生剤を出してもらったら頭痛がだいぶマシになった。気圧だけのせいやと思ってた頭痛は、実は自分の虫歯が原因やったみたい。

ついこの間見かけたニュースで、歯周病が認知症を進行させるみたいなことも言ってたし、体の中で炎症が起こるとそこだけじゃなくて他の部分にも作用することは頭に置いておいたほうがいいんやろうなと学んだ。よく考えてみればパッと見別の部位に見えても体の中では同じ血液が循環してるわけやから、そりゃそうっちゃそりゃそうというか。じゃないとがんは転移しないし、人工透析なんて意味ないことになるもんな。

これは体の話やけど、わりとメンタルの部分も似たような作用がありそう。仕事がうまくいかない、友だちとかパートナーとの関係がうまくいかない、住環境が不快とかなにかしらストレスを抱えるようなことがあると仕事ひとつの考えさえ左右されてしまう気がする。それはそれ、これはこれ、と思うものの、とはいえやっぱり何か気がかりなことがあると他もうまくいかないことはままある。

臨床心理士の人が「臨床の世界では”人が変わる”のは90°とか180°とかの方向で大きく変わることは目指してなくて、数%の変化が長期的に大きな差になっていくことを目指す」と言っていて、たしかに“人が変わる”ことってそれくらいの小さな変化でも時間が経てば大きな変化を及ぼすよなと思った。
1m定規で線を引く時、まっすぐに線を引こうと思っても手元の0.5mmが結果的に1m先では2cmのずれになるようなもん、というか。人の心は線ではないし、必ずしも定規の角度に例えられるものではないけど、虫歯が認知症になり得るならあながち間違ってないかもしれない。

だから俺がこうやって仕事の合間に文章を書く10分くらいが、もしかしたら数十年後、俺が文章を書き続けるだけで食っていけるような未来になるような差を及ぼしているのかもしれない。

はい、では仕事に戻ります。

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