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貯金なし25歳女のHOW TO 脱サラ&スパイスカレー店創業〈後編〉

こんにちは。

昨今の世の中の混乱に際し、不安の多い日々を過ごされている中で、菩薩咖喱に足をお運びいただいているお客様、ご心配のお声を下さる皆様がたには、誠に感謝申し上げます。

菩薩咖喱でも、感染拡大防止策といたしまして、お持ち帰りメニューに限定した営業をおこなっております。ご自宅でお過ごしいただくお時間のおともに、是非ご活用いただけたらと思います。

さて、先般よりご説明して参りました「菩薩咖喱」創業までのお話ですが、今回は〈後編〉ということで、資金調達の段から、引き続き語って参りたいと思います。外出をお控えになっておられる皆様にとって、少しの慰みにでもなればと思い、お付き合いいただければ幸いです。

前編記事はこちら▼

4. 補助率は2分の1です

2019年10月、何やかんやで「奈良県起業家支援事業補助金」の内定をいただいた私、「ヤッター✌️200万もらえるからこれでお店を作ろう❗️」と勢い込んだのも束の間、要項をよくよく確認したところ、以下のことが判明いたしました。

・補助率は起業にかかった資金全体の2分の1(上限は200万)
・補助金が支払われるのは起業が完了してから(2019年度内に)


要するに、補助金を満額いただくにはトータルで400万以上の支払いをしなければならず、全ての支払いが完了してからしかお金はいただけないということでした。

しかし、タイトル通り貯金もないまま脱サラをした猪突猛進ガールこと私にそのような資金力があるわけもなく、当然、別途借り入れの必要がありました。

蛇足ですが、「猪突猛進」の類語を調べたところ、差し詰め胸に刺さる言葉のデパートメント・ストアでした。顔が濡れて力が出ません。

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しかしながら、はじめて起業をする、自己資金もほとんど持たざる私に融資をして下さる金融機関を探すのは難しく、色々と策略を巡らせた結果見つけたのが「制度融資」という仕組みでした。

制度融資とは…融資条件(利率・融資限度額など)を都道府県が定め、信用保証協会が保証を行い、金融機関が融資を行う制度です。都道府県が利子と保証料の一部または全部を負担し、金融機関と信用保証協会の協力を得ることにより、中小企業の皆様が資金調達される際の負担軽減を図ることを目的としています。

私が利用したのは、「創業支援資金(飲食店認定枠)」というもので、補助金の申請と同様、事業計画や創業に関する書類を提出し、信用保証協会および県知事の認定をいただくことができれば、信用保証協会に支払う保証料と、融資の利息を全て県が肩代わりしてくれるというものでした。

ちなみに信用保証協会とは、はじめて起業される方など、銀行からの信用が実績としてなく、多額の融資が受けられない方が、保証料を支払う代わりに「この方をうちで保証しますので融資してあげて下さいね!」と銀行に話をつけて下さる機関です。

この創業支援資金、飲食店認定枠以外にも女性・若者・シニア・UIJターンに該当する方向けの枠もあり、こちらの方が短期間で審査が完了するようです。知らなかった。しかし、事業計画の書き方を練習するいい機会にはなりました・・・。

(此度の新型コロナウイルスの影響を鑑みて、制度融資の金利・保証料を県が負担する対策もされているようです。とはいえ、借り入れを増やすことが現状、正しい措置かということについては検討が必要ですが・・・一応リンクも載せておきます。)


補助金の内定をいただいてから店舗工事の開始までの短期間にこの手続きを猛ダッシュでおこない、2019年11月から2020年のお正月が明ける頃まで、信用保証協会や県の職員さん諸共、血管が切れそうになりながら走りきり、何とか融資を受けることができました。

間借りから実店舗まで早かったね!いうお言葉をよく頂戴いたしますが、私にとってこの3ヶ月こそが、本当に嵐のような日々でした。

5. 経営が分からない

かくして資金調達を何とかクリアした私ですが、同時にもうひとつの課題が残されていました。

私には、経営というものの知識がまるでありませんでした。

間借り営業をしている期間、大してしっかりとしたお金の管理もせず、「ちょっといま羽振りええんちゃうか」「気づいたらあんまりお金なかった」などと言いながらその日その日を暮らしていたツケは、実店舗をオープンするまでに清算せねばなるまい。また、多くの方に新しいお店のことを知っていただくには、どのようにすべきか。そのような不安を漠然と抱えていた2019年10月、私はこのような取り組みがあることを知りました。

N.PARK PROJECTとは中川政七の提唱するプロジェクトで、学びの力で奈良に数多くの魅力あるコンテンツ(=スモールビジネス)を生み出し、それがカルチャーとなり「学びの都・奈良」として世界に冠たる都市になることを目指します。


これは奈良の老舗企業・中川政七商店の取り組みで、スモールビジネスのサポートを通して、奈良を元気にしようというものです。

新しい商売をはじめること奈良にカレー・カルチャーを普及させ、そのイニシアチブを掌握しようと目論んでいることなど、私のこれからの活動と、この取り組みとはきっと共鳴するところがあるのではないか。さして頻繁に作動することのない私の直感が、珍しくそのように告げたため、慌てて連絡を取りました。

その後、直接面談の機会を頂戴し、お話をさせていただいた結果、「菩薩咖喱」がこのN.PARK PROJECTの第一号として、サポートを受けることに決定したのです。

具体的なサポートの内容は、以下にご紹介いたします。

・現状把握と中期経営計画の作成

現状把握によって課題を炙り出し、これまで杜撰におこなってきたお金の管理について、損益計算の仕方など、基礎からご教授いただきました。

・ブランディングについてのレクチャー

環境や自分の持っている強みを踏まえ、「最終的にどうなりたいのか」という意思を加えた「志」を明確な言葉にする作業をおこなう中で、「奈良をカレーの総本山にする!」というビジョンが出来上がりました。

・設備関係業者の紹介

POSレジや厨房機器、保険など、これまで繋がりがなく業者の選定に困っていた項目について、ご紹介やアドバイスをいただきました。

・広報のサポート

プレスリリース作成や、メディア各社に向けた内覧会の開催など、広報の面での手厚いサポートを頂戴し、グランドオープンの前後で多くのメディアに取り上げていただくことができました。


このように、様々な角度からのサポートを頂戴することで、これまで感覚のみで進めてきたことを、きちんと意味を理解し判断しながら実行できるようになったと感じています。

N.PARK PROJECTでは、引き続きスモールビジネスのサポートを続けていくそうですので、我こそはと思われる方は、是非ともコンタクトを取られてみては?

私は現在もこの本を常に枕元に携えております。


6. おわりに

このように、非常に多くの方々のご協力を得て「菩薩咖喱」は創業に至った訳でございますが、お読みいただければ分かるように、私は殆どのことを自分ひとりの力で成し遂げておりません。

お力添えをいただいた皆様がたのおかげでこのようにお店を持つことができたこと、重ね重ね御礼申し上げるとともに、このように頼りになる機関や制度、方法がたくさんあることを、これから起業を志す方にお見知り置きいただけると幸いです。

昨今の状況は、あらゆる職種の方がたにとって非常に苦しい局面でありますが、あらゆる方法で連携しあって、何とか乗り切っていきたい所存です。

どうか皆様がたにおかれましても、くれぐれもお身体を大切にお過ごし下さいませ。



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