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居場所が作れないのは弱いから

高校2年生。

所属していたハンドボール部は先輩2名同期7名の計9名。

うちレギュラーは7名。ハンドボール未経験で運動音痴だった僕ともう1人のYは必然的に補欠。

部員は先輩か中学時代ハンドボール経験者がほとんどだったし、補欠は自分だけではなかったので悔しさは特になかった。

先輩のとっての最後の試合である総体が終わり、先輩が惜しまれながら引退する。

と同時に、自分にレギュラーのチャンスが廻ってくることになる。

先輩2名が引退したら
同期は7名。ちょうどレギュラーの人数と合致するからだ。

同期とは皆仲良くてよく皆で遊びに行った。
小さなケンカをすることはあるものの、
皆好きだった。

そんな彼らとレギュラーとして一緒に切磋琢磨できるのは楽しみだった。


が、期待は一瞬で崩れ去ることになる。

未経験の後輩のTが、圧倒的な才能を開花させて顧問のR也先生から目をつけられることとなる。※数年後にTは社会人チームで活躍することになる

R也先生は才能を伸ばすのが上手い。
入部数ヶ月でレギュラーの皆と対等に戦えるようになった。

つまり同期のうち1人が補欠になるわけだ。
今までレギュラーだった奴らはそのままレギュラーに。あとは元々補欠だった僕かYに絞られる。
技術的には大差はないが、
Yは部内一のスタミナを誇る。全員でランニングすれば常に1位。

一方、何の強みも見いだせなかった僕は、
自動的に補欠と相なった。


やっと同期の皆と一緒に試合で戦えると思ったのに。

同期の中で唯一の補欠。

下級生に抜かれ、情けない気持ちになる。


(才能あるやつに抜かされたんやから仕方がない)

必死に自分に言い聞かせる。



弱くていいとか、ナンバーワンにならなくていいとか。世の中はきれい事を言う。

嘘だ。

弱けりゃ居場所を作れない。
レギュラーになるかどうかを選べない。
いじめるかいじめられるかを選べない。


ワンピースに出てくる悪役のクロコダイルが言ってた。
「弱いってのは罪なもんだ」と。

ほんとその通りだと。
その時の僕は強く認識した。

部活は遊びでやってるんじゃなく、勝つためにやってる。
僕よりも彼らを使った方がいいに決まってる。

だから先生は正しい選択を取っただけの話だ。

自分に毎日言い聞かせる。
何もできない僕が、どう部内で振る舞うかもがき考える日々が始まった。


つづく


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【当noteの発信内容】

当noteは、

占い師からただのフリーターになった何者でもない32歳の男が、

自分史を通じて

自身の人生のミッション(役割)を見つけだすことで、

自分探しの旅を終わらせるまでの軌跡をつづっていく。

人気占い師から、ただのフリーターになった男の話

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