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ピンクチラシを集め続けた末路

小学6年生。

誰もが経験する、思春期に自分も入ることとなった。


女性を意識するようになり、

エ○というものにも興味が湧いてくる。


ただ、性について親が教えてくれるわけではない。

学校では保健体育で1、2回授業があったぐらい。

友達に聞く勇気もなく悶々とした日々を過ごす。


当時インターネットが家庭に普及されていなかっただけに、

エ○チなものを探すのに苦労した。


だが、何かと消極的な僕もエ○については例外だった。

家に誰もいない時に、家中を家宅捜索のごとく荒らしまわる。



ありったけーのゆーめを~~かきあーつめー
さがしもーのを さーがしーにーゆーくーの~さ~~
ワンピース!!

と脳内再生しながら積極的に探し尽くした※尾田先生に謝れ



捜索の結果、

①大手新聞の朝刊の4、5ページの下部分。

②スポーツ新聞の5,6ページの一面。

③ポストに入るピンクチラシ。

の3つのポイントでエ○部分を見つけられることを知った。

①の朝刊は月一の廃品回収でリビングに一か月分まとめていたので見つけやすかった。
慣れたころには火曜日はプレイボーイ、金曜はフライデーといつグラビア欄があるのかを正確に把握していた。

自分は特にプレイボーイが好きだった。※聞いてない


家を荒らしまわったといっても、僕は超絶怒涛のネガティブ人間。

家宅捜索をする際は捜索の跡を残さないよう細心の注意を払っていた。

新聞を重ねていた順番。新聞の向き。重ねている時の傾き方。

すべてを現状維持に戻す。

指紋鑑定しない限りは絶対にバレないであろうクオリティだった。


本気を出せば
コナンですら解決できないほどの完全犯罪を成し遂げられたことだろう。



話が逸れた。





こうして学校から帰ってきた時のポストや、
留守番時の新聞漁りを通じて

エ○アイテムを確実にコレクトしていった。


**********************

ある日の夜。


学校から帰ってきていつものように家族と夕飯を食べる。

リビングにテレビがあったが、20時以降はテレビもゲームも禁止。
ご飯を食べた後は自分の部屋に戻る。

自分の部屋といっても小6の途中までは一人部屋はなかった。

リビングの真横にある妹と母の共同で使ってる和室に戻ることになる。

共同で使ってる場所なので和室の襖はほぼ常に開放されているのでプライベートはない。

整理整頓が苦手でめんどくさがりだったが、
気分で自分の学習机を整頓しようと普段使わない引き出しを久しぶりに開けてみた。

するとびっくりしすぎて声が出そうになった。

自分が使うことがほぼない引き出しに、
ピンクチラシが一枚ぽつんと置いてあったのである。

なぜだ?

誰かが間違えていれた?

いやどういう思考でピンクチラシを誤ってそうたの机に入れるんだ。

しばらく友達を家に呼んでいなかったので友達が入れるわけがない。

じゃあ家族の誰かか?

妹…小1だから100%ありえない。

姉…和室に入ってるところを見たことがないからほぼありえない。

じゃあ父か母?いやいやエ○について話したことは一度もないし、

常に細心の注意を払って家宅捜索をしたからバレるわけがない。

ただ、可能性があるとすれば掃除でよく和室に入る母か。。

母だとして、目的はなんだ?

家宅捜索をしてる容疑を認めさせるための布石を置こうとエサを撒いたのか?

思春期だからエ○に興味を持ったのかテストしてるのか?


ピンクチラシを握りしめながら数秒間必死で頭を回転させる。

いや、落ち着け。そうた。

ここで「こんなん入ってたで」って言ったとしても

家族が白であればとてつもなく気まずい空気になる。

家族が黒であればここぞとまでに「こんなふしだらもん見るな!」と詰められて今までのエ○アイテムを没収されるかもしれない。

ピンクチラシが机に入っていたことを家族に伝えるメリットはないと判断した。


何より今、リビングを背にして学習机を開けてピンクチラシを握っている。

もしかしたら振り向いたら親が立ちはだかっているかもしれない。


どうする。考えろ。どの選択肢を取るかで、今後の人生が大きく変わる。

人生の影響度は県内の公立高校、県外の私立どちらに行くかを選ぶに匹敵していたと思う。


俺は、今まで積み上げてきた新聞の切り抜きやチラシの資産を絶対に守らなければならない。


覚悟を胸に、まずはピンクチラシを懐に隠しつつ、恐る恐る背後を見る。

背後には奥で姉がリビングで寝ていただけで
誰もピンクチラシを持っている自分を注目している者はいなかった。

ほっとした後、すぐにピンクチラシをくしゃくしゃにして他のいらないプリントに丸めて捨てた。

僕は平生を装い、いつもよりもかなり早めに風呂に入って寝た。


数日経っても、家族からも友達もピンクチラシについて聞かれることはない。


以来、あるはずない場所にチラシが置かれることは、二度となかった。



疑念だけを残したまま、月日が過ぎて今に至る。

あれは一体誰がやったんだ?


自分だけ?が知ってる、一家の七不思議である。


つづく


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【当noteの発信内容】

当noteは、

占い師からただのフリーターになった何者でもない32歳の男が、

自分史を通じて

自身の人生のミッション(役割)を見つけだすことで、

自分探しの旅を終わらせるまでの軌跡をつづっていく。

人気占い師から、ただのフリーターになった男の話

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