小説に『造語』を登場させるコツとは?
みなさん、こんにちは!
特にSF作品やファンタジー作品だと、作中に『造語』を入れ込みたい!という方も中々多いのではないでしょか。
しかし、作り手から見れば魅力的に見える『造語』も、扱い方によっては読者を置いてきぼりにする癌になってしまうことも、しばしば。
そこで、いろいろと考えていたのですが。面白いことに「売れているビジネス書の共通点」という全く関係のない話題からヒントを得ることができたので、シェアしてみることにしたいと思います。
結論から言えば、「造語は説明のあとに添える」というものです。わかりやすくするために、具体例を挙げてみることにしましょう。
良い例:マーケティング戦略において、以下の3つの条件をすべて満たしている領域は、企業そのものの現在位置を示してくれるでしょう。
1.自社にできること
2.競合にできないこと
3.顧客が求めていること
この領域のことを「スイート・スポット」と呼びます。
悪い例:みなさんは、マーケティング戦略において「スイート・スポット」という用語があることをご存知でしょうか。「スイート・スポット」とは、以下の3つの条件をすべて満たしている領域のことです。
1.自社にできること
2.競合にできないこと
3.顧客が求めていること
これら3つの条件をすべて満たしている領域こそが、自社サービスの市場における位置づけだといっても過言ではないでしょう。
はい。まぁ、人によるのかもしれませんが前者のほうが、比較的読みやすい文章になっているのではないかと思います。
というのも、日本語は「述語」が登場してくるまで文章が完結しない構造になっているからでしょう。
手前で早めに結論を提示させておくためにも、用語は一度省いておいて、あとから添えるだけにしておいたほうが、文章量にも冗長でない印象を読者に与えてくれるのだと思います。
せっかくなので、小説に使用するような文章でも例文を書いてみることにしましょう。
良い例:くせっ毛の銀髪ミディアムヘアに、雪のように白い肌。巫女装束に身を包んだその娘の表情はどことなく涼しげだった。透き通るような深緑色の瞳に、危うく意識を吸い取られそうになる。
間違いない。彼女はベリアン種の生き残りなのだろう。
悪い例:その娘は「ベリアン種」の生き残りなのだろう。くせっ毛に深緑色の瞳を持つ種族は、他に居ないからすぐにわかる。
さて、書き手の癖や好みの問題もあるとは思うので、「絶対にこっちが良い!」というのはない思います。
ただ、造語を使うことで読者を置いてきぼりにしてしまいたくないという方は、少しでも参考になれば幸いです!
▼本日の参考資料
というわけで、本日もご精読ありがとうございました!
体力的に、サイトを辞めるか本業に従事するか、そのうち決めるときが必ず来ると思います。もしサポートがあれば、そのとき独立するための原資として使用したいと思います。