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空に続く階段

学生時代に思いついた。初めてのショート小説のリメイクです。

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16歳高校生男子


自分は今、学校の屋上の端に立っている。


今まさに飛び降り自殺をしようとしているところだ。


学校の成績は悪くなかった。


いじめられてる訳でもなかった。


ただ孤独だった。


自分には友達と呼べる友達もいない。


自分が死んだって悲しむヤツなんかいない。


この先もずっとずっと孤独な日常を過ごすなんて耐えられない。

そんな人生に嫌気がさして、、、、ただそれだけで死のうと思った。

死ぬ理由としては簡単でとても馬鹿げている。

きっとなぜ?と皆んな言うだろう。

そりゃそうさ自分のことなんて他人にはわかりやしない。

自分だって他人のことなんかわかりやしない。

永遠にわかることなんかない。

この世界はそうやって空虚なやり取りで過ごすだけなのさ。

それなら今でもいいだろ?

とにかく耐えられないんだ。

でも、本当はこんなことで死ぬのは間違いかも知れない。

自分でもわかっているはずなのに、、、

力ない身体は少し吹いたそよ風に背中を押され屋上から空中へ一歩を踏み出した。



カツン!


自分は落ちなかった。

今、空に立っている。

硬い空気の上に立っている。


「なんだこれ?」


足で何度も踏む。

硬い空気を踏んでみる。

、、、、、どうやら見えないガラスの道のようなものがあるらしい。

恐る恐る道を少し進んでみた。


どこまで繋がっているのだろうか。


次に道には幅があるのかを確かめた。

左右を探りながら少しづつ足で確かめた。

「うぁ!!」

どうやらその見えない道には幅があり、一歩間違えば落ちて死んでしまうところだった。


「危なかったぁ」


「あれ?危なかった?」


落ちて死ぬ予定だったのに、落ちなくて安心している自分。



いままでにないくらい笑いが込み上げてきた。


なんだかすごい笑える!孤独な自分でも、こんな愉快な気持ちになれるんだな。


学校の屋上から離れ校庭の真上から、下を眺める。

生徒や先生達が見える。


「おーい!!見てよ!コレ!!すげぇよ!」


大声で呼んでみた。


生徒や先生達が驚いた様子で校庭に出てきた。


「なぁこっちだよ!上!上!上見てみ!」


「ははっ!下じゃねーよこっちだよ!」


「どこ見てんだよ!ここだよ!」

「俺はここだよ!皆んな!」



でも自分の中ではわかっていたやっぱりと思えることのとおりになった。


集まってきた生徒と先生の真ん中には、屋上から落ちたもう一人の自分が横たわっていたのだ。


自分のために泣いている生徒が何人もいた。


それは友達だった。


孤独ではなかった。


間違っていた。




「なぁ、、ごめん、、、俺、、、もう一度だけ生きてみたいよ!」





雨が降りはじめた。


雨は自分の身体を下に通り抜け、横たわったもう一人の自分と友人達を濡らした。


道の先は階段となり天に向かっていた。






後書き
実は高校時代にレッドツェッペリンのstairway to heavenを聞いてなんとなく思いついたストーリーです。我ながら暗い話だな(´-`)場所内緒ですが他所にも投稿してます。

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