ぼくとトー横と路地裏と。
明るく見える街にも確かに物陰はあって
路地裏を歩けば生ゴミやネズミの大群。
綺麗に見えたこの景色も、隠した汚さなしには成り立たないことを知って、
同時に、何も隠し通せないぼくの弱さを痛感する。
賢い大人なら誰しも嘘をつく。
建前でも、自己保身でも、大小問わない。
そして、誰も路地裏には入り込まない。
暗がりも、生ゴミも、ネズミの大群も
何もかも目を逸らすことのできないぼくは
きっとまだ、大人になれない。
同時に、その街灯で、ネオンで
汚い路地裏を隠せない街は
きっと汚く見えるのだろう。
ぼくは停電した繁華街、みたいな人間なんだろうね。
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