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事業開発の修行を経て、女性が苦しむ問題で起業

性被害者のための相談コミュニティ事業 SISTERS代表の鈴木彩衣音さん。

生時代から起業家を目指し、インターンなどを通してビジネススキルを磨いてきた鈴木さんが、ボーダレスに入社して気づいた起業家に本当に必要な力とは。

スピード成長を遂げ、社会起業家への最短距離を進んだ鈴木さんの入社1年目の過ごし方に迫りました。

1999年生まれ。東京都出身。社会問題に関心をもち、学生時代にNPO法人や学生団体、スタートアップでのインターンを経て、2022年に株式会社ボーダレス・ジャパンに入社。新規事業開発に参画した後、入社1年で性被害の被害者支援を行うためにSISTERS inc.を立ち上げる。

「何のために働くのか」を考え続けた学生時代

―鈴木さんがボーダレスに入社した経緯を教えてください。

中学生の時に社会問題や平和に関心を持ち、高校時代はNPO法人の海外ボランティアをしたり、学生団体で政治に関するイベント運営等をしていました。

大学1年生の時にソーシャルビジネスという言葉に出会い、私が関心を寄せるジェンダーの問題に取り組んでいる会社を調べましたが、見つかりませんでした。その時から、自分で事業を起こすしかないのかなと漠然と感じていました。

その後、スタートアップ数社でのインターンや友人同士での起業などの経験をしました。どれもソーシャルとは縁遠いビジネス畑の環境でしたが、働くのが楽しくてビジネスの力がついてきているのを感じていました。でも働けば働くほど、「何のために働いているんだろう」「私のアイデンティティってなんだろう」と考えるようになり、起業したい気持ちが強くなっていきました。

就活の時期になり、大手企業やインターンをしていた会社に就職し3年くらい修行して起業しようかとも思いましたが、ベストな選択ではないという感覚がずっとありました。そんな時にボーダレスと出会ったんです。

入社前に、内定者が集まる機会があり同期やボーダレスの人と話してみたら、みんな社会問題への強い思いをもっている素敵な人ばかりで。「ここで働きたい!」と思い、すぐにボーダレスへの入社を決めました。

戦略的に行動し続けた起業までの道のり

―入社してから起業までにどのようなことをやってきましたか?

元々戦略的に動くタイプだったこともあり、4月の時点で最短で起業するにはどういう風に進んでいくか決めたいと思っていました。そのため、ボーダレスの先輩たちにお話を聞いて回って、今やるべきことや必要なことの情報収集をしました。

まずは学んだことを忠実にやってみようと、意識して行動しました。たぐっさん(代表 田口)が新人の頃に、土日に経営の勉強をして施策を考え、週明けにその施策を提案していたという話を聞いて、私も実践することに。そうして、自分で考えた施策を提案し、実行するという経験を積み重ねていきました。

入社半年後には、事業代表として自分で動かしてみたいと思うようになりました。そこで、1か月ごとに全員交代で事業代表を担う「メリーゴーランドCEO制度」を提案。事業代表を経験することで、足りないと感じていたリーダーシップを身につけることができました。

また、同期の存在はとても大きかったです。就活中に「10年20年と仕事をしていくうえで新卒の絆が仕事に生きてくる」と言われていたので、同期の大切さは初めから意識していました。

切磋琢磨できる関係になるために、2週間に1回「Good/Motto(ぐっど もっと)」というお互いへのフィードバックを行っていました。課題を指摘して終わるのではなく、どうしたら先に進めるかも合わせて伝えることで、成長を支え合ってきました。

―起業に向けたプランニングはどのように進めていったんでしょう?

新規事業で事業代表まで経験したことで、自分の中でやりきった感覚があり、そろそろ起業したいという気持ちが溢れてきました。

入社後の6月にボーダレスアカデミーを受講して、ソーシャルコンセプトは固めていたので、1月からビジネスコンセプトを中心に本格的なプランニングを始めました。

プランをブラッシュアップするために、再度ヒアリングをし直したり、自分でプロトタイプを作り、実際に動かしてみて反応をみたり。改善を重ね、これで行けそう!と手ごたえを感じたので、社長会(事業承認会)に向けた事業計画書作りに移りました。

ギリギリまで粘って準備したプレゼンで無事社長会での承認を得ることができ、会社設立に至りました。

ビジネスの力より大切なのは、自分の弱さを克服すること

―戦略的に行動してスムーズに成長しているように見えますが、葛藤や課題はありましたか?

入社したばかりの時にすーさん(副社長 鈴木)から言われた言葉に衝撃を受け、まずは自分を見つめ直すところから始まりました。

「君たちがこの場にいるっていうことは、自分では起業できなかったからだよね。」
「見栄とかプライドとか、自分自身の未熟さから自らの成長を止め、今ここに来ているんじゃないの?」と。

その場はシーンと静まり返ってしまいましたが、私は心の中で本当にその通りだと思いました。

起業家になりたい、仕事ができる人間になりたい、とビジネスの力をつけることばかり考えていましたが、今の自分には「人間的な内面の成長が必要なんだ」と気付いたんです。

そこから、自分のダメなところや未熟な部分を見つめるようにしました。自分のイヤなところって、なるべく見たくないじゃないですか。そこに向き合うのは大変でしたね。

―自分の弱さに向き合い自己改革していったんですね。

自分のダメな部分といかに真剣に向き合うかが、成長し続けられるかどうかの分かれ道なんだと理解しました。

例えば私は、同期に対するコミュニケーションがきつくなってしまう傾向がありました。そのため、「Good/Motto」を通じて、同期とのコミュニケーションを勉強したり修正したりしていきました。

なんで怖い言い方になってしまったんだろう?と考えたときに、他者に対して自分と同等の期待値や責任感を押し付けていたことに気付き反省しました。

自分の中にまだ残るプライドが邪魔をしていたんですよね。自分は自分、人は人という考え方に変えていく努力をしました。

成長を妨げているのは、自分の性格や考え方に問題があることも多いです。自分のイヤな部分にも向き合うことは、ビジネスパーソンとしても、人間としても成長するチャンスだと思っています。

―自己改革を行いながら、成長し続けられたのはなぜだと思いますか?

目標を決め、視座高くいられたからかなと思います。絶対に1年後にインパクトが出せる起業家になりたいという目標があったので、そのために必要な行動を淡々とやり続けました。

ただ、視座を高く保ち続けるのは難しいことです。それでも私が行動し続けられたのは、ボーダレスの環境や仲間たちのおかげです。

子どもの頃から人一倍頑張るタイプでしたが、成長するにつれて「頑張りを見せてはいけない」と思うようになっていました。

でも、ボーダレスの人たちは、頑張っている人を素直に応援してくれます。こんなにも頑張ることが楽しい環境は生まれて初めてでした。目の前のことに集中して頑張れたことは、とてもありがたかったです。

迷ったら自分の心が燃える方へ。直感を信じて挑戦する

―起業家として今後どのような展望をもっていますか?

今は事業を立ち上げたばかりなので、しっかりと創りきりたいと思っています。性被害者の皆さんにとって、なくてはならないサービスに育てていくことが目標です。

そして、その先にあるジェンダーギャップの是正に取り組みたいです。日本では男女格差の是正にあと100年は必要と言われています。でも、私が生きているうちに実現できるよう、ビジネスの力でこの課題をどうクリアするか考えていきたいです。

起業してみて難しいことしかありませんが、その困難をいかに楽しめるかが重要ですね。

―ボーダレスへのジョインを検討している学生さんに向けてメッセージをお願いします。

仕事を通して社会問題を解決したいと思っても、就職の選択肢やキャリアの作り方がハッキリと見えてきませんよね。自分のやりたいことを実現できる就職先を見つけるのはすごく難しいことだと思います。

そんな時は、自分の心が燃えるのか、ときめくのかといった、直感に素直に従ってみることも大切だと思います。自信なんて私もありませんでしたが、後から勝手についてきました。

想いをもって飛び込めば、成長できる環境がボーダレスにはあります。「社会問題をビジネスで解決したい」そう思っているならまずは挑戦してみませんか?


転載元:https://www.borderless-japan.com/recruit/fresh-business-development/

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