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社会のために自分の時間を使いたい。業務委託から障がい者雇用を生み出す事業代表へ

障がい者の雇用の問題に取り組むUNROOFの事業代表の岡郁佳さん。

広告代理店などでキャリアを積みながら「自分が本当にやりたいこと」について考えていた先に出会ったソーシャルビジネス。

業務委託のマーケターを経て、現在は事業代表として社会問題に取り組む岡さんに話を聴きました。

産休中に芽生えた「これからの時間を社会のために使いたい」という思い

ー今取り組んでいる事業について教えてください。

私が代表を務めるUNROOFは、障害のある方たちを革職人として雇用し、製造した革小物を販売する事業を行っています。

メンバーが一流の革職人として成長することで、社会におけるロールモデルとなり「障がい者」に対する意識の天井を取り払うことを目指しています。

ー岡さんが社会問題に関心をもったきっかけは何だったんでしょうか?

高校生の時、学校が主催するスタディーツアーに参加し、バングラデシュを訪れました。

そこで募金の寄付を行ったときに、「結局ビジネスじゃないと継続性がない」という話を聞きました。

「じゃあビジネスだ!」と思い、商学部に進学し貿易やフェアトレードについて学びました。

在学中は自分にできることを探すため、東南アジアを中心に途上国をめぐりながらインターンに参加したり、現地で働く人に会いに行ったりしました。

様々な働き方を知る中で、「今のまま、海外に飛び込んでも自分は役に立てない。まずは、ビジネススキルをつけよう」と思い、ベンチャー企業に新卒で入社。

しばらく経ってから「やっぱり海外で働きたい」という思いに気づき、転職してベトナムで勤務することになりました。

海外で働くことはできたものの、学生の時に思い描いていた「自分が本当にやりたいこと」とはマッチしていない感覚がありました。

ーそこから「自分が本当にやりたいこと」をどうやって見つけていったんですか?

20代は闇雲に仕事をこなしていたけれど、30代になって家族ができて「これからは、自分の時間をもっと自分や家族そして社会のために使いたい」という思いに行き着きました。

そんなとき、知人のFacebookの投稿を見かけ、ボーダレスの取り組みに興味をもちました。同じ頃に出版されたたぐっさん(代表 田口)の書籍を読み、「自分はこういうことがしたかったんだ」と気づきました。

そこから、今までの仕事で磨いてきたマーケティングスキルを活かし、業務委託のマーケターとして関わらせてもらうことになったんです。

業務委託のマーケターを経て、入社後すぐに事業代表へ


ー業務委託からどういった経緯で事業代表になったんですか?

はじめはマーケターとして事業に関わらせてもらっていました。多種多様な事業に関われるのは、とても面白かったです。一つ一つの決断のスピード感もすごかったですね。

ただ施策を打つだけではなく、本質的な課題解決につながったのかについても話し合い、とてもやりがいを感じました。

業務委託ではなく、社員としてボーダレスで働きたいと思い、入社の意志を伝えて正式にジョインすることになりました。

ちょうどその頃、深く関わっていたUNROOFの体制変更が行われました。事業や仕事の意義を強く感じていたこともあり、UNROOFが目指す社会を自分も創っていきたいという思いから、手を挙げて事業代表を務めることになりました。

ーかなりチャレンジングな状況ですね。実際に事業代表になってみてどうでしたか?

今までの転職では、自分の経験やスキルをベースに仕事が決まることがほとんどでした。

だけど、ボーダレスでは過去の経験を生かすというより、必要なことをやるという考え方なんです。

事業代表になって初めて、革小物の商品を企画し、ECサイトで販売して、さらに障がいのある革職人のメンバーのマネジメントも任されました。

初めてのことだらけでしたが、一人で抱え込む必要はなくて。分からないことがあれば、カンパニオのみんなにいつでも質問や相談をすることができます。

みんなで支え合いながら、新しいことにどんどん挑戦していくのは、とてもチャレンジングで面白いと思います。

ー業務委託から始めて良かったと思うのはどんなところですか?

実際に一緒に働いてみることで、大切にされている考え方を知れたり、自分が働くイメージをもてたりしたのは、とてもよかったと思います。

2、3回の面接だけでは、分からないことがたくさんあるんですよね。複業として関わることで、お互いにミスマッチがない状態でジョインできるのは、すごくいいと思います。

子どもがいる私にとっては転職すること自体、体力が必要です。複業というかたちから、仕事と生活のバランスを少しずつ調整していけるところも良さだと思います。

ーボーダレスで働く魅力はどんなところだと思いますか?

ボーダレスの人たちは、自分のことだけでなく、他の事業や周りの人のことも気にかけているんですよね。損得は考えず、力になろうとする。これが相互扶助なんだろうなと感じます。

また、社会問題への手触り感というか、解決につながっている感覚をビジネスを通して得られるのは、とても面白いと思います。

自分の関心のある社会問題だけでなく、さまざまな問題について知り、関われることもボーダレスの良さだと思います。

自分が仕事で何をしているのか、子どもに胸を張って話せることも嬉しいですね。

誰もが安心して暮らせる社会を創りたい

ー自分の仕事が本質的な社会問題解決につながっていると感じたエピソードを教えてください。

UNROOFで求人を出した時に多くの応募があり、「求人が出るの待っていて、すぐに応募しました」という人もいてUNROOFのような場を求めている当事者の方がたくさんいることを肌で感じました。

特別支援学校に通う子をもつある親御さんは、「自分の時間を返してほしいと思ってしまうほど、つきっきりになってしまった」とお話されていて。

親御さんたちも安心して子どもの成長を見守れるし、本人たちも安心して社会の一員として存在できる場所が、今社会に欠けているんだなと感じました。

課題解決しているというより、社会から必要とされているアプローチを行っているんだと思いますね。障がいがある方にとっての「選択肢の1つを創る」ということが、今の社会には重要だと思っています。

ー岡さんのこれからのビジョン、つくっていきたい社会について教えてください。

一番大きなテーマは「親も子も安心して暮らせる社会」です。いろいろな問題があるけれど、最終的には自己受容しながら他者を受け入れて、安心して暮らせることが一番大切だと思っていて。

一人ひとり置かれている状況や能力は違っても、みんなが相互扶助しながら安心して暮らせる社会を目指していきたいです。

今は「障がい」という切り口からアプローチしていますが、子どもの教育など様々な切り口から取り組んでいくことでビジョンを実現していきたいと思っています。

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