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アイラブ漫画喫茶。


コロナ禍の中で、「黙食・孤食」というものが推奨されているらしい。

飛沫感染を避けるために黙って食べる、一人(少人数)で食べるということらしいが、そんなので食事した気分にならないよなぁと愚痴のひとつも出てくる、長い長い自粛の日々である。

しかーし。

黙食・孤食しつつ、楽しくお食事ができるという、ウィズコロナ時代にマッチした業態がある。

それが、漫画喫茶です。

漫画好きなわたしとしては、「コロナ禍における外食派の救世主」「時代が漫画喫茶に追いついた」とさえ思っているわけだが、そういえば漫画喫茶ってなんなのか、あんまり知られてないのかしら……。

説明します。

まず喫茶店@沖縄とはどういうものかって話からします。

東京とかにある(ザックリしててすいません)、いわゆる純喫茶的な、オールドでかっこいい喫茶店だと、お食事はナポリタン、カレー、サンドイッチ、ホットケーキとかがメニューに並んでいるイメージですが、

沖縄の喫茶店メニューではたいてい、夏場はゴーヤーちゃんぷるー。ナーベーラー定食。年間通じてフーちゃんぷるー。沖縄そば。なすみそ。チキンカツ定食。Aランチ。Bランチ。みたいな感じで、メニューだけ見ると大衆食堂と大差ないことが多い。喫茶店ではコーヒーやティーやオレンジジュースがセットされているのが違いといえば違いか。

喫茶店の説明をしてしまった。

で、この「大衆食堂ニアリーイコール喫茶店」を踏まえたうえで、漫画喫茶である。

ふつうの喫茶店と違うのは、当たり前ですけど漫画や雑誌がたくさんある。
そして、滞在時間に応じてお金が発生する。といってもバカ高いわけではなく、10分20円とか30円とかそんな感じで、しかもお食事やドリンクをオーダーしたら滞在料金は無料になるところがほとんどである。

このへんは本土と同じなのか。そもそも漫画喫茶というのは本土においても広く普及しているのか知りたいところである。

話を戻して、コロナ時代に漫画喫茶がマッチしていると思うポイント。お客さんは漫画を読みに来ているわけだから、多くはおひとりさまである。しゃべる人はほとんどおらず、みんな黙って読みながら食べている。

コロナ以前から、隣席とは距離が取られたり、パネルや磨りガラスで仕切られていたりという店が多い。

あくまで孤独と沈黙を愛する業態なのである。ちなみに男性客率が高い(というか男性客がほとんどである)。

そうそう、沖縄の漫画喫茶オリジナルの事情ではないかというのが、「雑誌や漫画の入荷」だ。

ご存知かどうか、雑誌やコミックは本土から1週間弱は遅れて発売される。船で運ばれてくるので時間がかかるためであり、さらに地域の書店のあいだで「同日に発売をはじめる」という協定もあってなかなか本土並みのタイミングで手に入れることができない。台風がやってきて船の運航そのものが止まってしまえば発売はもっと遅れ、翌週号といっしょに店頭に出ることもある。

だれも悪くない、遠隔地ゆえの事情にすぎない。

だれも悪くないが、早く続きを読みたいという県民の思いは熱くたぎる。

それに応えているのが喫茶店である。雑誌類をいち早く手に入れて(手段はお店によって違う)、「本土発売と同時入荷」(もしくは翌日入荷)を売りにしている店がけっこうあるのだ。

いざ、漫画喫茶に行きたくなったあなたへ。

といっても、今現在、ネットで見られる漫画喫茶の情報はけっこう手薄である。もともと積極的に発信しない店も多いし、グルメサイトの情報が古くて役に立たないとか、コロナの影響で休業しているとかもあるかもしれない。

そういう人に役立つ情報を、いつか、どこかで発信したいと、漫画喫茶ラブの私は考えています。果たしてニーズはあるのか。(え)