いつまで続くの?「字幕がない!!」問題
自分でも思うわ、いつもおんなじこと言ってるなーと。
でも、このところ
・劇場公開された映画がバリアフリー対応されていない!しかも、障害者の問題を描いてる作品なのに!
・サブスク配信で、観たい映画やドラマに日本語字幕がない!しかも、そのサービス「限定配信」だから他では観れない!
・永久保存したくて買いたい円盤(DVD&Bluらray)に日本語字幕がつかない!
なんてことに立て続けにぶつかり、
そこに、私が勝手に、戦友?盟友?と思ってる、我らがアイドル・松森果林ちゃんの叫びが聞こえてきた。
そーなんですよ、この「字幕突然消滅事件」!
日本の俳優さんが海外の映画・ドラマに出た時に発生します。
私ははるか昔、ドラマ「LOST」にハマり、レンタルでシーズンまで完遂したのですが、そこに真田広之さんが出てくる。
謎めいた役で、日本語を喋るシーンがあり、そこには字幕が付かない!
ミステリアスなイメージにしたくて、「外国人」さんたちにとって「外国語」である日本語をしゃべられてるんだろうけど、日本人の私は、その日本語の部分だけ理解できない、という、、、。
果林さんが観た映画では、英語のシーンには日本語字幕、日本語のシーンには英語字幕が出たそう。
つまり、
英語のわからん日本人と、日本語のわからん外国人には優しいけど、日本語が分からん(聞こえない)日本人には優しくないってわけです。
インバウンドや在日外国人の皆様に支えられている現在の日本。ローカル言語・日本語部分に広い世界で公用語として使われている英語の字幕を乗っけるのは、まぁ、分かります。
でもさ、「日本語字幕」を頼りに見てる私らのことも忘れてほしくないよねーという感じ。
果林ちゃんの言葉を借りれば、『マタデスカ洋画の中の日本語台詞に日本語字幕つかないモンダイ』があるから、「日本人俳優がハリウッド進出!!」を素直に喜べないのです、私たち。
というわけで、強力な助っ人の投稿を見て、ここ数日の「字幕なし」問題への怒りが再燃。
愚痴ります!
まず、現在公開中の映画『月』がバリアフリー上映されていない件。
実際に起きた障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸の小説を映画化した作品。
監督や出演者のインタビュー記事をあちこちで読み、とても楽しみにしていました。
でも、蓋を開けたら、期間指定、劇場限定の日本語字幕付き上映。
監督が「他人事と考えている人たちの目をこっちに向けさせたい」(ScreenOnlineでのインタビュー)と言ってるのに、自分事として、ぜひ観たい!と思っている人(私みたいな)が観れないなんて、、。
期間限定の鑑賞サポートを提供してくださってるUDCastさんに問い合わせしたところ、字幕アプリ、音声ガイドの提供も提案されたものの、結局、期間限定日本語字幕付き上映になったとのこと。
なので、次に、配給会社への問い合わせ。(諦め悪い私です)
配給会社の問い合わせフォームから送りましたが、残念なことに反応なし。
鑑賞サポート(字幕付き上映)は少し増えたもののやはり期間上映回限定だし、バリアフリー上映は実施されていないままです。
こりゃ、ダメだな。
テレビ地上波放送なら字幕つく可能性が高いですが、この映画のテーマや内容的に、ゴールデンタイムで放送される可能性は低いかもしれません。
そうなると、あとは配信かDVD・Blu-ray。
これがまた鬼門なわけで。
たとえ配信されても、ディスク化されても、そこに日本語字幕がつくとは限らないのです。
実は、Amazon Primeビデオでも、Huluでも「限定配信!」と謳っている作品に日本語字幕がなく、観ることを諦めることが続いたので、両サービスに問い合わせしたのですが、
まっ、予想通りの回答。でも一応、一石は投じた、、かな?
ただ一つ気になったのはHuluからの回答にあった
と言う部分です。
でも、、Huluさんの本国・アメリカでは、過去にテレビで字幕付きで放送された番組をネット配信する時は字幕を付けることが義務付けられていて、それを守らなかった業者が罰金を払うことになったと言うことも起きているのです。
アメリカでは「障害を持つアメリカ人法(ADA)」で障害者の差別禁止、障害者が他者と同じく生活を営むことができる機会が保障されています。
日本でも2016年に施行された「障害者差別解消法」があります。
障害ゆえに映画やドラマを他の人と同じように楽しむことができないとしたら、、それは「差別的取り扱い」にならないのでしょうか。
字幕や音声ガイドがあれば、視聴覚障害も他者と同じく映画やドラマを楽しむことができるのに、それを提供しないことは、「合理的配慮の不提供」にならないのでしょうか。
来年4月からは民間事業者も「合理的配慮の提供」が義務化されます。
HuluもAmazon Primeも本国アメリカでできていることをぜひ日本でもやって欲しいと思います。
やれるなら、やろうよ!
***
「期間限定でも字幕つくなら、その日に合わせて観に行けばいいじゃん」
「たくさんある作品の中に字幕付きもあるんだから、それを観ればいいじゃん」
そんな風に思われるかもしれません。
でも、多くの人は、自分に都合の良い日に、自分の都合の良い映画館で鑑賞できますよね?
「おすすめ」に出てきて気になった作品をポチッとすれば、好きなものを楽しむことができますよね?
それを当たり前って思いますよね?
だから、私たちもそうしたいだけ。
それにそもそも視覚障害の方は、音声ガイドがなければ鑑賞そのものができないし。
だからこそ、のバリアフリー上映(字幕アプリ、音声ガイド対応上映)なのです。
私たちだって、「観れるものを観る」のではなく、「観たいものを観る」権利はあるはず!なんだけどなぁ。
いつまで経っても解決しない「字幕がない!モンダイ」
「果林ちゃんと私の目が黒いうちに、ドラマもCMも劇場も配信も、当たり前に字幕付きバリアフリーになる時代が来るといいね〜。諦めたくないねー!」と慰め合った私たちです。
たとえ、小さな声だとしても、あげていかなければ届かない
だからこれからも「また?」と思われても、声を上げ続けていこう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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