ライスボウル@東京ドームで思うこと

少し前、、と言っても、もう2週間も前になってしまいますが、今年も「明けまして日本一」のライスボウルに行ってきました。

チケット画像とゲートのスクリーン画像

75回目の今回から、これまでの社会人No.1vs学生No.1の対戦ではなく、社会人決勝になったライスボウル。

ダンナが学生としても社会人としてもこのライスボウルで日本一になったのを観ていた私的にはちょっと複雑な気持ちだったりもしますが、外国人選手を擁する社会人チームと有期限の学生チームの力の差が危険にも繋がるという声も長く聞かれていたから、しかたないのかもしれません。

ともあれ、直前まで行くかどうか迷ってはいましたが、現役大学生プレイヤーの息子は仲間と、末っ子JCも小学生の時のフラッグ仲間が出る前座の中学タッチフットオールスターを観に行く、ってことになり、私とダンナも急きょ、参戦。
チャンプも一緒に、いざ、東京ドームへ!

思えば、20年前の初代聴導犬・美音(みお)は、あちこちのアメフト会場に行きました。

ユニフォーム姿の主人と長女、私と美音の画像

もちろん東京ドームも。

ドームの観客席の私と父母と美音の画像

これは長女の出産寸前、病院から外出許可もらって観に来た1999年のライスボウル。
この翌日「赤ちゃん、男の子だったら童夢(ドーム)くん、女の子だった米(ライス)ちゃん」っていう冗談が新聞に掲載されたんだったっけ。
もちろん、長女は「米ちゃん」にはならず、優勝の「優」を記念に使った、フツーの名前になったのですが(笑)

2代目聴導犬ブランカの時は、ダンナはもう引退してたことと、子どもたちも小さかったこともあり、あまりブランカ連れての観戦はなかった気がします。
でも、ドームへは来たことがあります。

美音の最初の1、2回を除けば、さすがに「ダメ」と言われることはありませんでした。
でも、やはり止められます。
そして、通常の入口からは入れない、と言われるのです。

美音の時は外に出て、かなり歩いて、関係者入口みたいな暗ーいところから入り、バックヤードを歩かされました。
ブランカの時は、回転扉の隣の、回転しない扉を開けて突風と共に出入りさせられました。

そして、どちらの場合も、中に入ってからも座る席を確認され、係員がずっと監視してて、トイレや買い物で動くと、係員がついてくる、という状態。

おちおちトイレにも行けないし、知り合いと会っておしゃべりもできない。
なんだか悪いことをしてるみたいな気になりました。
それもあって、ブランカ時代はドームへは連れて行かなくなったような覚えも。

で、このたびチャンプ参戦!
荷物検査で並んでいる時から、係員が近づき、立ちはだかります。
美音やブランカに比べ、格段に小さいチャンプ。
お子さん連れのお母さんが回転扉を通れるなら、チャンプと私も通れます。
現に、ドーム以外の商業施設やホテルなどで回転扉経験済みなので、係員さんにその旨伝えました。

すると、なんてことでしょう!
係員さん、回転扉の回転を止めたのです!

回転扉って普通、人が入ろうが、入るまいが、回ってます。
大縄跳びと同じで、タイミングが掴めず、なかなか入れないなんて人もいますが、入れば、自然と回って、中に吸い込まれます。

でも、一旦止まった扉はマジで重いのです。

チャンプと共にドアのスペースに入ったものの、バーを押しても扉は回ろうとしません。
後ろに並んでいる人の冷たい視線を感じ、必死にバーを押しました。
ダンナは回転扉に進んだ私を見て、安心して隣の扉から中に入っていました。
まさかその扉が止められるなんて考えもせずに。

結局、中と外の係員さんが必死に手動で回して、私とチャンプは無事に中に入ることができたのですが、「普通にしてくれてれば、普通に入れたのに。」「私自身が経験済みで大丈夫と言ったのに」と、なんだか釈然としない思いが残りました。

ちなみに、帰る時もやはり、回転扉は使えない、隣のドアから出るように、みたいに言われました。
でも実はあのドア、外に出る時、すごい風圧で大人でもよろけるくらいなのをご存じでしょうか。
チャンプなんて吹っ飛んでしまう!!
そう思った私とダンナは、ドアのほうに向かう係員さんの背中に「大丈夫です!」と声をかけ、そのまま他のお客さんと一緒に回転扉から出てしまいました。

係員さん、心配してくれてたのにごめんなさい!

たぶんこーゆーのは危険回避のためにマニュアル化されているのだと思います。
何かあったら困る、事故が起きた時の責任は??みたいな感じで。だから本当は指示に従うべきだったのかもしれません。
でも、できること、問題ないことを自分自身が一番よく分かってるのに、十把一絡げなルールでやらせてもらえなかったり、遠回りさせられたり、ってこともけっこうあります。
自分の責任でできることまで、なんか必要以上に手厚く取り扱わられると、「こちらの言うことに大人しく従って!」って言われているようで、ちょっと違和感を持ってしまう私。障害があっても自己決定はできるし、責任も負えるんだけど、、、。
ワガママかなぁ。

まっ、とにかくドームには入れたし、社会人同士の終了ぎりぎりまでの接戦を楽しむことも出来たし、良しとするかなぁ。

シート足元でくつろぐチャンプとプログラム画像

ちなみにこの東京ドーム、大規模改修が始まっていて、今回のライスボウルもグランド脇には重機が入ってて、オーロラビジョンも臨時版でした。

東京ドームがDX強化の大規模リニューアル、2022年3月に稼働(ITmedia ビジネスオンライン) - Yahoo!ニュース

https://news.yahoo.co.jp/articles/8d711f37c1f2826f46b89b5e437b198012f03d5a


この改修、過去最大級の計画と銘打たれ、日本最大級のメインビジョンとかキャッシュレス化とかを掲げていますが、バリアフリーに関しては、国際基準をガン無視してる状態で、障害者団体は激怒り!
国交省からのヒアリングも入ったらしいのですが、ダメだったそうです。

極めて人権意識の低い、恥ずかしい計画。読売新聞を始め、この改修に関わっている4社には「誰も取り残さない」を理念とするSDGsは語れないし、SDGsのバッジは外してほしい
DPI日本会議事務局長佐藤氏のFBより

とまで言われているこの改修ですが、予定より早く3月には仕上がって稼働するらしいです。
でき上がっている物のバリアフリー化が難しいことは、いろいろな施設の検証をしてきて、しみじみ感じてます。
だからこそ、「大規模改修」は大きなチャンス!
なのになぁ。

障害のある人もない人も、誰もが等しくスポーツやエンターテイメントを楽しみたい気持ちも権利もあるんです。
それを環境が阻んでしまう。
つまり、社会や環境が「障害の有無」の線を引いてしまう。

「障害の社会モデル」の考え方が浸透し、それに基づいた社会が築かれるのには、あとどれくらいの時間が掛かるんだろう。

すっかり陽が落ちた後のドームシティを後にしながら、そんなことを考えました。

チャンプ のInstagramでも聴導犬の日々の暮らしを紹介してます。よろしければフォローお願いしまーす。
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