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田中沙弥果さんが選ぶ「次世代に伝えたい4冊」

 第3回「bookwill 小さな読書会」(2023年5月15日開催)では、ゲストキュレーターの田中沙弥果さん(NPO法人Waffle代表)による「次世代に伝えたい4冊」の厳選タイトルも紹介されました。推薦コメントと共に、ここにシェアします。本でつながるシスターフッドを、あなたへ。
(本の実物は、蔵前のブックアトリエ「bookwill」の本棚にも並べています)
 

東京・蔵前のヴィンテージビルで開催される「bookwill小さな読書会」の様子。管理人はWillLab代表の小安美和。

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『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』(ティナ・シーリグ著、阪急コミュニケーションズ)
 私が10代の終わりに読んだ本です。スタンフォード大学でアントレプレナーシップやイノベーションの講座を受け持つティナ・シーリグ教授が、ご自身の経験に基づく次世代へのメッセージを投げかけ、背中を押してくれる本です。私は幸運にも、シリコンバレーでティナ教授にお会いすることができて、とてもエンパワーメントされました。
 一般的な日本の教育の“常識”とは大きく異なる、アウトプット重視でプロジェクトベースラーニングで授業をするスタイルを初めて知ったことで、私の世界は広がりました。こんな教育のスタイルもあることを多くの方に知ってほしいです。
 
 
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『LEAN IN 女性、巣ごと、リーダーへの意欲』(シェリル・サンドバーグ著、日経ビジネス文庫)
 フェイスブック(現メタ)COOのシェリル・サンドバーグによるベストセラー。これを読めば、ジェンダーギャップや女性の働く現場の実情を俯瞰して理解できると思います。ジェンダーを取り巻く課題を知りたいときに最初に読む本としておすすめしたいです。
 
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『これからの「社会の変え方」を、探しにいこう。』(スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー ベストセレクション10、SSIR Japan)
 
 高いインパクトを発揮しながら、どうやって社会を変えていくことができるのか。海外の成功事例を読みやすく解説している本です。
 NPOというと、草の根運動を続けるようなイメージを持たれがちですが、主体となってステークホルダーと共に変えていくスタイルがあるのだと知ることができます。そのためにはどういう座組みがあり、どういうゴールを設定すればいいのかという選択肢も複数提示されていて、それぞれが具体的で参考になります。タイトルのとおり、「社会を変えたい」という志のある人にはピッタリな1冊です。
 
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『GREAT BOSS シリコンバレー式ずけずけ言う力』(キム・スコット著、東洋経済新報社)
 マネジメントをする立場になって、部下とのコミュニケーションに悩んでいるという人に勧めたい本です。著者によると、よい上司になるために重要なのは、「徹底的なホンネ(ラディカル・キャンダー)」を伝える技術を習得すること。そのためのテクニックとして活用できるフレームワークが紹介されています。
 私自身もWaffleのメンバーが増えて、どういう振る舞いをするべきか迷った時には、この本からヒントを得るようにしています。マネージメントの壁に直面したらぜひ。

まとめ/宮本恵理子