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今週のおすすめ本 vol.21

オアシスが再結成らしいです。ロックバンドの再結成なんて珍しくもないどころか、もはや再結成していないバンドを探すほうが難しいと言って良いくらいの昨今ですが、「ギャラガー兄弟の不仲」という再結成を阻む大問題をずっと抱えていたバンドだけに、今回のニュースはけっこう話題になっているようです。

オアシスといえば、90年代から00年代に洋楽を聴いていた人なら誰でも知っているくらいのスターバンドですが、若い人たちってそもそも彼らのこと知っているんでしょうか?

活動時期は1991年から2009年。15年ぶりの再結成ということは、20〜30代で特別ロックに興味がない人にとっては、「セレクトショップで売ってるTシャツ」でしか見たことないくらいの認知度かもしれません。

だったらせっかくなので、この機会に90年代ロックのことを知りませんか?ということで、今回はいつもと趣向を変えて、店頭にあった古本の中から、オアシスも登場する90年代ロックの関連本をご紹介しようと思います。
3タイトルだけで、全部古本なので在庫も1冊しかありませんが、まぁたまにはこういうのも良いかなと。

『ロッキング・オン天国』増井修

90年代といえば、サブスクもなければYouTubeもない。そんな時代に、遠く離れた海外の音楽情報を得るのに欠かせなかったのが、音楽雑誌の存在でした。

当時の表紙

本書は90年代に雑誌「ロッキング・オン」の編集長を務めていた増井修氏が、当時の出来事やアーティストとの裏話などを振り返った1冊です。

目次だけで笑える

目次を見てみると、早速「ブラーvsオアシス」の文字が。犬猿の仲として、世間を騒がせていた2バンド。本書では、このネタだけでなんと30ページも割いてます。当時「ロッキング・オン」読んでましたが、たしかに毎号のように載っていた気がします。


『現代ロックの基礎知識』鈴木あかね

こちらもロッキング・オン関連の本。『現代用語の基礎知識』よろしく、現代ロックを楽しむための基礎知識を学ぼうという本なのですが、その基礎知識の内容は音楽そのものではなく、失業、うつ病、ドラッグなど、ミュージシャンを取り巻く環境や社会情勢について解説されたものになっています。

誰がどの薬物をキメていたかの表

ネタ的に楽しめるだけでなく、けっこうしっかりとした内容で、音楽を聴いているだけでは得られない、勉強になる記事がたくさん。ふつうの音楽本とはちょっと違った、面白い本です。

ちなみにタイトルのフォントや表紙のオレンジは、『トレイン・スポッティング』のオマージュですね。これもまた90年代カルチャーの代名詞。


『loaded 久保憲司写真集』

ロックミュージシャンを撮影する日本人フォトグラファーといえば、クボケンこと久保憲司氏。
先の「ロッキング・オン」を始め、さまざまな媒体でクボケンが撮影したミュージシャンの写真が掲載されていました。

本書はそんなクボケンのロックフォトの集大成。オアシス、ローゼズ、マイブラ、ニルヴァーナなど、伝説的バンドやミュージシャンの姿を撮影してきたクボケンの写真を通して、90年代の空気を味わえる1冊です。

ギャラガー兄弟もこの通り


以上、90年代ロック特集でした。
最後にどうでもいいことを書くんですが、一度解散したバンドの再結成については、個人的には反対派です。どんなに好きであっても、再結成してほしいと心から願っているバンドはひとつもありません。結果的に再結成して良かったなと思うバンドはいますけどね。

ご紹介した本は、店頭、オンラインストアで販売しています。品切れの際はご容赦ください。
それではまた次回。


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