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三鷹と西武柳沢のヒエラルキー。開店18日目

連日、閉店後にレジ金が合わずドタバタしています。新しいレジは吉祥寺のヨドバシカメラで購入したものですが、一度間違えて打ってしまうと修正ができません。以前のPOSレジは本当に楽だったな・・・。というわけでブログを書いたものの投稿することを忘れて数日たってしまいました。今晩は意地でも投稿しました。

さて、当店は三鷹市から西武柳沢駅に移転してきた古本屋です。そんな古本屋店主がやってしまった失敗とその分析を今日はご紹介します。

一般的なイメージとして、三鷹は良い街です。住人の所得が高い。治安もいい。お店も多い。吉祥寺が近くて知名度も高い。総武線の最終電車が止まるのも三鷹駅です。だから深夜まで仕事をするサラリーマンにも人気でしょう。

それに対して西武柳沢は家賃が安い。急行が止まらない。そもそも東京都民にも知られていない街。

しかし、店主は西武柳沢が気に入ってます。どことなく田舎っぽくてギスギスしてないんです。三鷹でたくさん遭遇したプライドが高い迷惑な老人も無敵のおじさんも意味不明なクレーマーも本当に少ないです。というか、今のところ一人も遭遇していません。

そういえば西武柳沢は治安もいいですよね。泥棒や万引き、そして喧嘩などのトラブルの話もまだ聞いていません。東京都の駅前としては凄いことです。

ただ、便利なお店が少ないのは確かに実感しています。100円ショップが無い。新刊の本屋も無い。牛丼屋も無い。そういえばおしゃれなお店も少ないですよね・・・

しかし、読書が趣味の古本屋が生活する場所としては全く問題ない街です。本当にいいところ。

でも先日、ちょっと気になることがありました。

店主がお客さんに「三鷹は家賃が高いので西武柳沢に引っ越してきました」と話をしていたら、お客さんの顔が曇ったのです。その時は特に何も感じなかったのですが、最近少し意味がわかってきました。

想像してみてください。もし皆さんが田舎に住んでいて、「東京から引っ越してきました」という人が訪ねてきたら、その人にどういう感情が芽生えまるでしょう?

もしかしたら壁を感じるかもしれませんよね。東京に住む人と田舎に住む人の間には明らかにヒエラルキーがあります。それは港区に住んでいる人と三鷹市に住んでいる人の間にもあるでしょう。そう、どこにでもあるものです。

店主は西武柳沢が気に入っていますが、「家賃が高い三鷹から引っ越してきた」という文脈で話をしてしまうと、本当は三鷹なり吉祥寺に住みたいけど家賃が払えなくて西武柳沢に住んでいる人はイラっとしたかもしれません。

人間って難しいですよね・・・

そして更にややこしいは、このヒエラルキーを感じている人ほど口に出さない。黙っているということです。黙っている人ほど、心の中では何を考えているかはわからない・・・ような気がします。

なので、最後にもう一度書きます。

「店主は西武柳沢が気に入ってます」


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