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面白い自転車屋さんを発見しました。

自転車のペダルを漕ぐごとにガシャガシャ音がします。動きには問題ないのですが、なんとなく気持ちが悪い。急いでいるときに壊れてしまったら大変だ。

そこで自転車を修理してくれるお店を探すことにしました。

三鷹にいたころは古本屋の向かいにセオサイクル三鷹店があり、そこで気軽に修理してもらえていました。西武柳沢に自転車屋はあるのだろうか?

「西武柳沢 自転車屋」でググってみると、「サイクルベースあさひ保谷店」と「道楽輪業」の二つのお店がヒットしました。しかもGoogleの口コミはどちらも高い。どちらに行っても良さそうです。

ただ、店主としては柳沢に気になるお店がありました。それは「狸サイクル」という自転車屋…と思われるお店です。

なぜそのような中途半端な知識なのかというと、そのお店は自転車屋っぽい雰囲気ではないのです。自転車は置いてあるものの、中古レコードを販売していたり、レストランのようなものをやっていたり…そして歌を歌っている人がいたり…とにかく何か変わったお店でした。

ただ、店主がそのお店を自転車屋だと確信を持ったのは、狸サイクルさんの店主のお母さまが当店に来てくださり、本をご購入されたついでに「息子が自転車屋をやっている」と紹介してくれていたからです。母親が自転車屋だというのですから、きっと自転車屋なのでしょう。

というわけで、本日の10時半くらいにお伺いしましたが、やってない。誰もいません。しかもほのかにカレーのにおいが…一抹の不安を感じます。仕方ないので古本屋に戻ってサイトを確認すると、11時30分が開店時間。

とりあえず朝はあきらめ古本屋を11時から開けました。その後、12時半にスタッフが出勤してきたので出かけます。店主は武蔵関の東京女子学院に行く予定でしたので、その道すがら狸サイクルさんに寄りました。

行ってみると、料理をしている女性がひとりだけ。

「自転車の修理をお願いしたいのですが・・・」と声をかけると、誰かを探しに行きました。どうやら店主さんではないようです。

話を聞くと狸サイクルさんの一角を借りて、食事を提供するお店をやっているとのこと。そしてお店の中に案内してもらいました。店内は海外のゲストハウスのような自由な雰囲気。レゲエの音楽が流れていますが、どうやらレコードがかかっているみたい。店主もオーストラリアを貧乏旅した経験があるので、とても懐かしい雰囲気です。このお店をつくった人はただモノではない。そんなことを考えていると、「ビールありますよ?」と先ほどの女性がご紹介。しかしこれから仕事があるので今日だけは丁寧に断りました。天気が良いから本当は飲みたかった。

そして待っていると店主が登場。さっそく自転車をテキパキと直してくださいました。その途中、タイミングを計り古本屋の店主ですと自己紹介。すると狸サイクルのオーナーさんは本への愛を語りだしました。その内容を書くと収まりきらないので今回は全て省略。すみません。でも、自転車屋さんにはもったいないくらいの博学、そして好奇心。さすが西武柳沢で変なお店をやっているだけあります。

最終的には空気を入れてくれ、サドルも調節してくださり、さらに謎の音の原因であるチェーンを詰めてもらって正味500円。自転車屋さんの相場はわかりませんが、十分に誠実なお値段だと感じました。行ってよかった。

三鷹時代はスタッフも多かったこともあり色々なお店に出かけていましたが、柳沢に引っ越してきてからは出不精です。狸サイクルさんのように面白いお店がもっとあるかもしれません。これから開拓したいと思います。


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