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靴の歴史を変えたナイキ。『SHOE DOG』が語る起業家の挑戦と狂気を知る

『SHOE DOG』は、フィル・ナイト自身が創設した誰もが知るスポーツ用品
ブランドNikeの創業期の物語を描いた回顧録です。


ナイキが初めて靴を生産したのは、1960年代半ばでした。当時、ナイキはまだ小さなスポーツ用品会社であり、靴の生産を外部に委託していました。しかし、製造業者からの信頼性や品質の問題があったため、ナイキは自社で靴を生産することを決定しました。ただ当時のナイキの社員たちは、靴作りについて何も知らず、機械化された生産ラインも持っていませんでした。そこで、彼らは手作業で靴を作ることにしました。社員たちは、革やゴム、ステッチなどの素材を手作業で切り、縫い合わせ、貼り付けて、1足ずつ靴を作り上げました。こういった経緯があり、社員たちは靴のデザインや品質に対する理解を深めることができ、それが後の革新的な製品開発につながったといわれています。

『SHOE DOG』あらすじまとめ

まず、フィル・ナイトはオレゴン大学でランニングをしていた頃、ランニングシューズに関心を持ち、日本のランニングシューズメーカーであるアシックスと出会います。彼はアシックスの販売代理店として日本からシューズを輸入することを決め、ナイキを設立します。最初のシューズはアシックスからOEM生産したものでしたが、やがて独自のシューズを開発することを決意します。

しかし、ナイキが成長する過程で、多くの問題に直面することになります。例えば、資金調達に苦労したり、品質管理や製造プロセスについて学び、改善する必要があったり、競合他社との戦いに勝つために様々な戦略を立てたりしました。また、政府からの輸入制限の問題などもあったため、ナイキは生産をアジアに移すことを決め、現在でもアジアで生産されています。

本書では、ナイキがスポーツ用品業界を席巻するまでの過程で、ナイキの象徴的なスニーカーである「エア・ジョーダン」の誕生や、マイケル・ジョーダンとの契約、ナイキがアスリートスポンサーを行っていたことが詳しく語られています。また、フィル・ナイトのビジネス哲学や彼の人生や思考についても描かれており、彼がどのようにして自身のビジネス哲学を形成していったかが示されています。

本書は、フィル・ナイトのストーリーを通じて、起業家としての心構えや、チームビルディング、リーダーシップなどの重要性が説かれている。ナイキが成功を収めた背景には、フィル・ナイトが「夢を追いかけることの重要性」を強調していたことがある。彼は自分たちがしたいことを信じて、それに向かって全力を尽くした結果、ナイキはスポーツ用品ブランドとして世界的に知られることになったのです。


NIKEが好きな方だけでなく、ブランド作りやビジネス全般に役立つような内容だと思います。


その他のおすすめ本

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洋書


参考になりそうな洋書が多数あります

『ハッスル ― ナイキの起業家たちが語る、働くことの真実』(The Hard Thing About Hard Things) - ベン・ホロヴィッツによるビジネス書。ナイキのようなスタートアップ企業を興す際の苦難や成功の秘訣について解説しています。


『アイデアの芽を育てる場所』(Where Good Ideas Come From) - スティーブン・ジョンソンによるビジネス書。『SHOE DOG(シュードッグ)』にも登場するイノベーションの創出に必要な環境や条件について解説しています。


『ブルー・オーシャン戦略 ― 市場を創造する競争の常識を覆す』(Blue Ocean Strategy) - ワン・チャン・キムとレネ・モボルヌによるビジネス書。ナイキのような成功企業が採用している、競合他社との差別化戦略について解説しています。

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