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読んだ本の感想

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卍丸的な読書感想文集
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2022年5月の記事一覧

レクイエム②フィクションのなしうること

レクイエム 著者 アントニオ・タブッキ 訳 鈴木 昭裕 出版 白水社 はじめに再読のきっか…

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レクイエム①追憶の夕暮れ、散歩

夢が全てを表していようがいまいが、文学は自由に夢を描く。 ある物語は悲痛な叫びを、ある物…

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好きな本リストと読書について思うこと

10選が読書遍歴になった2022年までのもので名刺代わりの小説10選を選んでいたら全然収まりませ…

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ウイグルからの手紙を今朝読んだ

はじめに思考と表現の自由、子どもの人権についてここ最近ずっと考えさせられる。 今朝、#ウイ…

10

Liberté Paul Eluard

ダダイズム、シュルレアリスムをアンドレ・ブルトンらとともに牽引したフランスの詩人。 妻の…

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クラリッサの風景─静かな情熱

ヴァージニア・ウルフのダロウェイ夫人。 昔、フィリピン人の母が英語版を持っていた。 子ども…

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巨匠とマルガリータ

簡潔な感想「20世紀の偉大な芸術は共産圏から生まれる」 J.P.サルトルの言う通りかもしれない。 官僚的なふてぶてしい猫がしゃべり、正常な人びとは消えていき、あるいは、精神病院の患者となり、狂人や自分の頭で考えない者たちは悪魔に翻弄される。 臆病者は罪深い。信念のある言葉は抵抗し、残る。 テンポも良く、彼の想像力の凄まじさともに、物語が進む。 小説内小説も小説とフーガの技法によって奏でられ、最後に主旋律である、愛と赦しによって解き放たれた魂たちが共鳴しあっている。 ド

2022年4月の読書まとめ

4月は9冊中、5冊新たな出会い、4冊は気になる箇所の再読でした。 印象に残っているのはアレク…

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