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陽水の快楽

  NHKで年末に放送した「陽水の50年~5人の表現者が語る井上陽水~」を録画して今観ている。インタビューも豪華で面白いのだけれど、陽水というとどうしても学生時代のことを思い出してちょっと気恥ずかしくなる。

https://www4.nhk.or.jp/yosui-live/x/2019-12-27/21/2152/3128131/

大学に入ったら、違う学部に当時現代思想で注目されていた竹田青嗣さんが教授で在籍していることを知り喜び落胆する。そんな有名な先生が同じ学校にいるんだという喜びと、学部が違うから授業は受けられないという落胆である。結果からいうと一年で転部試験を受けてその学部にうつり、2年後竹田ゼミに入った。先生の評論デビュー作が『陽水の快楽』で、読んでおかないとと思って購入、読み始めた。が、早々に挫折。井上陽水を知らなすぎて全く入ってこない。洋楽かぶれすぎていて全く疎かった。大物だ、ぐらいしか知らなかったんだと思う。昔から興味ないことの知らなさは極端であった。で、聴いてみた。

あまり好きではなかった。。

これから入るゼミの先生が評論を書くほど好きな陽水が好みではないというのはまずいのではないかと、当時の私はうろたえたのだった。好きになろうとちょっと頑張って聴いた。好きになりたかった。しかしどうにも受け付けない。自分が普段聴いている洋楽のハードロックと対極にある古めかしくてダサいイメージを感じてしまったのだった。今赤面できるほどピュアよねー。真面目よねえ。

当然のことながら入ったら陽水の話が持ちきりなわけではもちろんなく、合宿の移動のバスで先生のカラオケを聴くぐらいだったかな。若さゆえのバイアスもほどなく取れて好きです。どっとはらい。


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