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連載・4 オンラインでの対話力:対話の実践編① 1-2)オンラインでの「話す」コツ

オンラインの、特に顔が見えてないときの話し方には「コツ」がある。

コールセンターのコミュニケーター研修にあって、お伝えしたいことは何点かありますが、目次にある5点についてお話ししたいと思います。この内の、1-2-1)、2)、5)については、私の言い方に過ぎませんし、また、私は業務から離れて久しく、今もって研修内容に盛り込まれているのかはわかりません。

特に、データベースを中心にインフラが整っている昨今においては、既に「古い」情報となっている可能性が高いです。なので、逆に「古典的」「基礎的」なものとして残っているのかもしれません。それを期待して書き綴っていくことにします。

1-2-1)ちょっと気取って話す

これについては、次の「美男美女を演じてみる」こととも関連してくるのですが、顔が見えないコミュニケーションにおいては、ちょっと気取って話をしてみることも私は大切だろうと考えています。少し詳しく言うと、

①知識や経験があることに自信をもつ
②「いい人」であることを印象づける

ことを挙げておきたいと思います。

しかしこれらは、「上から目線」を推奨しているのではないことにご注意いただきたいと思います。より重要なのは、あくまでも「好印象」を与えるということです。ご自身の美質や特徴を時にはチェックして、その良い点を伸ばし、強調するということです。

私を例にして恐縮なのですが、「声色がいい」「物腰が柔らかい」「言葉遣いがソフトで丁寧」という評価をいただくことがあります。ですので、それを意識し、フォーカスするようにしています(四六時中ということではありませんが)。要は、それぞれの強みを意識して、それを伸ばし、前面に押し出すということです。くれぐれも、相手を見下すことがないようにご注意ください。

1-2-2)美男美女を演じてみる

具体的にどうするかについてのご提案ですが、例えれば今の自分よりも、ちょっとだけ美男・美女になったつもりで話してみてはどうかということです。デートしているようなつもりで話してみるといいかもしれません。ある意味、ご自身の理想像を「演ずる」くらいの気持ちで臨んでみてはいかがでしょうか。

とはいえ、特定のどなたかのマネをしろと申し上げているのではありません。前項の「気取ってみる」を例えて言えばこうなるのかもしれないということです。昨日までの自分を、さらにブラッシュアップしてみてください。

1-2-3)抑揚のつけ方と、間のとり方に留意する

前項まででご説明した「ちょっと気取ってみる」「演じてみる」がどうすればできるのかについて、お話しようと思います。この項で取り上げる「抑揚」と「間」は、自分の話の伝わりやすさ、聞き取りやすさの向上につながりますので、ぜひ意識してみてください。

抑揚をつけるとは、声のトーンを変えたり、強弱をつけたりして、話にメリハリをつけるということです。特に聴いてほしいというところを、やや高めの声に変えたり、強く言ったりするのが効果的です。

続いて間のとり方です。一般的に言って、ここは大切だ、ここは伝えたい・理解してほしいというキーワードの前には「一拍おく」ことと、そのキーワードにつては、「ゆっくり、強調して話す」とよいとされています。

さらに、全体としては「ゆっくり」めに話すことがよいでしょう。早口だと、聞き取りにくい=理解が浅くなるという可能性がでてきます。一般的には、ラジオ放送での話し方が参考になるとされているようです。これば、1分間に約300文字くらいで話すということです。ただしこれは、あくまでもアナウンサーが「伝える・理解してもらう」ために話す際の速さですので、参考の数値とお考えください。

1-2-4)口の奥を広げる

次は、多少テクニカルなお話しとなります。聞き取りやすさを考えた場合、もちろん滑舌という要素が入り込んできますが、これを文面で伝えることは難しいし、私も専門的なトレーニングを受けているわけではありません。一朝一夕で何とかなりそうなことではありませんので、この小論では割愛とさせていただきます。

その代わりですが、読んだあとからでもすぐに応用できるのが、この「口の奥」「喉付近」を広げるのを意識することです。これができると、声が響きやすくなり、結果としてよく通る声として人に届くという効果が期待できます。

1-2-5)「書き言葉」を少なくする

「書き言葉」というのは、口頭で話す時にはあまり使わない、文章を書く時に使うような言葉です。漢字4文字の熟語や、もう少し対象を広げて、流行語なども加えて考えてみます。しかしながら、これも時と場合、または聴く相手によって変化する場合があります。聴く人の反応によって、柔軟に考えてみてください。

どうしてもその言葉でないと伝えられない、強調できないという場合には、先に述べたように、その言葉の前で一拍おく、あるいはその言葉をゆっくり話すなどの工夫が効果的でしょう。

なお、一般的に使うのを控えた方がよいとされているのは、

①専門用語、隠語
②略語
③カタカナ語
④流行語
⑤◯◯性、〇〇的といった言い方

などを多用することです。もちろんこれらも相対的なことですので、時と場合によって変化させるのがよいと思います。

以上で、一旦「話す」ことについての話題を終えて、次回は「聴く」ことにフォーカスして論を進めていきたいと思います。最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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