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【エッセイ】砕け散れ、世界

どうでもいいから、何でもいいから世界が崩壊しないだろうか。今すぐに神様が降臨して、そのまま真っ二つに割ってくれないか。そうだ、そうすれば、もっといい世界になるんじゃないか。

そんな下らない妄想をする。それほどまでに、この世界は生きづらいんだと思う。くだらない人間関係、要らない心配、無駄な不安に、こちらの心配を掻き立てるだけのSNS。溢れかえる無駄な情報に、もう見るだけで疲れてしまう。

自分はSNSを始めたのは最近だが、昔からやっている同級生や現役JKとか本当にすごいね。全く分からないまま、適当に運用している。それが僕のX。読んだ本と、思ったことや考えたことを、結構適当につぶやいて投げている。それだけでも、僕は「もう今日はXいいや。疲れる」と言って、投げ出すのだから。

全く頭を使わない、非常に後回しで後悔してしまう思考だが。まぁ、もういいかなって感じだ。

頭を使って生きるというのは面倒で、非常に効率が悪い。脳はものすごく重たくて、それだけエネルギーを消費するからだ。最強なのは、考えることも運動することもない環境。まぁ、そんなの夢物語なんだが。

で、そんな夢物語を妄想してしまう程に、疲労がたまる時もある。僕は本を読んでいれば幸せなのだが、最近は敵が多い。その敵をどのように駆逐し、撃滅し、遠ざけていくのか。最近はそればかり考えて行動している。

だから冒頭のような過激派な自分もいる。また、それを見て高笑いをしている自分や、そんな葛藤を見て「なんだこの馬鹿ども。阿保じゃない?」という自分もいる。普段の自分は「この馬鹿ども」と思うのに、今は必死で「世界よ滅べ」と叫んでいるんだ。この矛盾が素晴らしく人間らしい。こんなことをしていると、「あー、人間だなぁ」なんてことを考える。

さっきまで「砕け散れ」「滅べ」「終われ」と過激なことを考えていたが、急に悟りを開くものだから、人間の感情と脳内のバランスは常に不思議だ。
普段は感情に振り回されて、思考を支配されるのは大嫌いだ。時間を無駄にするし、単純に利益がない。考えても、進まないし、仕方がない。

でも、不思議なものでそんなことを考えている自分が、実は大好きなんだと気が付いた。

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