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GRITやり抜く力の本から学んだ、挫折へ一直線させる5つのダメな行動

努力は必ず報われる。間違ってはいないのですが、これにあるものが加わると究極の能力へと進化します。それは、「粘り強さ」です。努力×粘り強さがやり抜く力を生み出すのです。
今回はアンジェラ・ダックワーズさん著作のGRITやり抜く力から学んだ、努力と粘り強さをあなたから奪うダメな行動5つをストーリー形式で紹介します。


できない思い込ませているのは…誰?

私はハルコ。数学が苦手で、テストでいつも低い点数を取っていました。
周りの友人たちにも「ハルコは数学が苦手だよね」と言われていて、私自身もその声を信じ、数学ができないと思い込んでいました。
特に困ったのは、赤点を取ると一定期間部活ができないという校則です。
吹奏楽部が大好きな私は、それが何よりも恐怖でした。

ある日、私は吹奏楽部の顧問の先生に数学が苦手なことを相談しました。先生は私にこう言いました。

先生:「数学ができないなんて思い込みだよ。君には粘り強さと努力を続ける力があるから、少しずつでも続ければ必ず上達するからね。」

最初は半信半疑でしたが、先生の言葉を信じて毎日少しずつ数学の勉強を続けました。
最初は問題を解くのに時間がかかり、間違いも多かったですが、諦めずに繰り返し練習を続けました。

実は、先生は私が吹奏楽部で毎日練習を続けているのを見て、粘り強さと努力する能力があることを知っていたのです。
吹奏楽部での練習に一生懸命取り組んでいる姿勢を数学にも応用すれば、同じように成功できると。先生はそう確信していました。

ついにテストの日が来て、結果が返されるときがやってきました。私は最初は自信がなく、結果を受け取るのが怖かったです。
しかし、結果を見た瞬間、驚きと喜びが込み上げました。
テストの点数は見事に上がっていたのです。

その瞬間、私は努力と粘り強さの大切さを学び、自信に満ちた満面の笑みを浮かべました。
自分ができないと信じ込んでいたことが、自分の成長を妨げていたことに気づくことができたのです。

あなたの本当にやりたいことは何?

僕はナツキ。高校1年生で、いろいろなことに興味がありすぎて、やることを絞れずに悩んでいた。
サッカー、絵画、プログラミング、料理…すべてが魅力的に見えて、どれも中途半端に終わってしまうことが多かった。

ある日、担任の先生にその悩みを打ち明けた。先生は優しく言った。

先生:「ナツキ、君は多才だ。でも、何か一つに集中して努力することで本当にやり抜く力を身につけることができるんだよ。」

僕はその言葉に考え込んだ。
何か一つに絞るなんて難しいと思ったけれど、サッカーに絞ってみることに決めた。
サッカーは昔から好きだったし、チームメイトとも仲が良かったからだ。

それから毎日、サッカーの練習に打ち込んだ。
最初は上手くいかないことも多かったが、少しずつ技術が向上していくのを感じた。
練習は厳しく、汗と泥にまみれながら、何度も同じプレーを繰り返した。
しかし、その厳しい練習を乗り越えることで、仲間との絆がさらに深まっていった。

チームメイトと励まし合い、切磋琢磨する中で、試合でも活躍できるようになってきた。
そして迎えた3年生最後の大会、僕たちは決勝戦に進出した。
試合は白熱し、残り時間もわずかだった。
そんな中、僕にチャンスが訪れた。

パスを受け取ってドリブルで駆け上がり、相手ディフェンスをかわしてシュートを放つ。
ボールは見事にゴールネットを揺らした。
チームメイトと抱き合いながら、僕は一つに集中して良かったと心から思った。

僕はこの経験から、興味が多いのは悪いことではないけれど、何か一つに集中してやり抜く力を鍛えることの大切さを学んだ。
そして、深い絆で結ばれた大切な仲間ができたのだった。


その練習にどんな効果とメリットがあるのか、説明できますか?

私はアキオ。陸上部の一員で、県大会出場を目指している。
チームメイトと共に毎日練習を続けていたが、成績は一向に向上せず、みんなで焦りを感じていた。

ある日、部活に卒業生のオサムさんが臨時コーチとしてやってきた。
オサムさんは、かつて全国大会に出場した経験を持つ優秀なランナーだった。
オサムさんは僕たちの練習を見て、深く考え込んだ。
「君たちの練習内容では、成長が難しい」とオサムさんは指摘した。

オサム:「君たちはどんなことを意識して練習しているんだ?」

「いえ、特にはないですが…」と僕たちは特に何も意識せず、ただ練習していたのでオサムさんの質問への回答に困った。

オサム:「ただ走るだけではダメだ意図的な練習をしないと、本当の力はつかないんだ。」

オサムさんはとても厳しく、普段は笑顔を全く見せない人だった。
オサムさんの厳しい指導に僕たちは圧倒されながらも、彼の言葉に耳を傾けた。
その日から、僕たちはオサムさんの指導のもとで意図的な練習を始めた。
最初は慣れない練習に戸惑ったが、少しずつその効果を実感するようになった。
フォームを意識し、タイムを細かく計測することで、自分たちの弱点が明確になり、改善点が見えてきた。

練習内容が変わるにつれて、僕たちの記録も向上していった。
特に、自分たちがどれだけ意図的に練習を行うかで、結果が大きく変わることを実感した。
やり抜く力とは、ただ頑張るだけではなく、効果的な方法で努力することが重要なのだと気づいた。

そして、県大会当日。
僕たちは全力を尽くし、ついに目標としていた成績を収めることができた。表彰式でトロフィーを受け取ったその瞬間、観客席にオサムさんの姿が見えた。
普段は厳しく笑顔を見せないオサムさんが、僕たちに向かって満面の笑みを浮かべていた。

その笑顔を見たとき、僕たちは本当に成長できたのだと実感した。
オサムさんの指導のおかげで、僕たちは意図的な練習の大切さとやり抜く力の本質を学ぶことができたのだ。

興味のない仕事ってやっぱりやりたくないよね…

私はフユミ。中学校の生徒会で書記を任されている。
しかし、書記の仕事にはあまり興味が持てず、会議の記録や資料の整理をするのが苦痛だった。
自分の本当にやりたいことは、学校の演劇部で演出を手掛けることだった。

ある日、生徒会顧問の先生にその悩みを打ち明けた。
先生は親身になって話を聞いてくれた後、こう言った。

先生:「フユミ、興味がない仕事に取り組むのも大切だが、君が本当に情熱を持っていることに集中することで、やり抜く力を発揮できるんじゃないかな。」

その言葉に勇気づけられた私は、生徒会での書記の仕事を他のメンバーに引き継ぐことにした。
そして、演劇部での演出に全力を注ぐことに決めた。
最初は準備や計画を立てるのに苦労したが、毎日少しずつ取り組むうちに自信がついてきた。

演劇部の仲間たちと一緒に練習を重ね、シーンごとの細かな演出やセリフのタイミングを調整していった。
その過程で、私たちは意見を交わし合いながら、お互いに成長していった。何度も繰り返し練習することで、自分たちのパフォーマンスがどんどん向上していくのを感じた。

そして、文化祭当日。
私たちの演劇は大成功を収め、観客からも大きな拍手をもらった。
その瞬間、私は本当にやりたいことに全力を注ぐことで、どれだけ大きな成果を得られるかを実感した。

興味のない仕事にも価値はあるけれど、自分が情熱を持って取り組めることに集中することで、やり抜く力を最大限に発揮できることを私は学べた。

何気なく子供にかけた言葉が、やり抜く力を奪っているかも…

私はハナ。中学生の娘アユを持つ母親です。
アユは学校の英語のテストに挑戦したばかりですが、結果は思わしくなく、家に帰ってくると少し落ち込んでいました。

アユを慰めようとして、私はこう言いました。

ハナ:「挑戦しただけ偉いよ。これは難しいからできなくても気にしなくていいのよ。

その言葉を聞いてアユは少し気持ちが楽になったようでしたが、
私は彼女の顔にどこか満たされない表情を見ました。

その夜、私の母が家に訪れ、アユの様子を見て心配そうに声をかけました。

母:「アユ、何があったの?」

私はテストの結果と、自分がアユにかけた言葉を母に話しました。
すると、母は優しく言いました。

母:「今回はうまくいかなかったね。でも、次はどうしたらもっと上手くいくか一緒に考えてみましょう!」

その言葉にアユは少し希望を感じたようでした。

母は続けて、

母:「これは難しいわね。すぐにできなくても気にしなくていいのよ。でも、少しずつ努力していけば、必ずできるようになるからね」

と言いました。

その日から、母はアユと一緒に英語の勉強を始めました。
わからない問題があっても、母は決してアユを突き放さず、一緒に考え、解決策を見つける手助けをしていました。
アユは少しずつ自分の成長を感じるようになりました。

次のテストの結果は、前回よりも格段に良くなり、アユは自信を取り戻しました。
私は母のアプローチを見習い、アユに対して正しい褒め方を心がけるようになりました。

私はこの経験から、親が子供に対してどのように寄り添い、サポートするかが、やり抜く力を育む上でどれだけ重要かを学びました。
今では、アユがどんなに難しいことでも諦めずに挑戦し続ける姿を見て、私も誇らしく思うようになりました。

まとめ

5つのストーリーから学べるやり抜く力を失ってしまうダメな行動は以下の通りです。

  • 他人と自分から聞こえてくる「どうせできない」という言葉を信じ込んでしまうこと

  • どれも中途半端に手を出して、本当にやりたいことを1つに絞れないこと

  • 何も意識せずに練習すること

  • 自分が興味のない仕事をやり続けること

  • 「挑戦しただけ偉い、これは難しいからできない」と子供にあまり寄り添う気がない表現やあなたにはこれができないという固定思考を植え付けてしまうこと

5つのストーリーに共通しているのは、やり抜く力を育むために助言をした人たちの存在です。
彼らの助言やサポートがあったからこそ、主人公たちは困難に立ち向かい、努力を続けることができました。

自分の成長のためにアドバイスしてくれる人たちには感謝ですね!


参考文献

・アンジェラ・ダックワーズさん(著)、神崎朗子さん(訳)、やり抜く力 GRIT(グリット)人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

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