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ホラー・SF小説集

31
ホラー・SFに分類した小説をまとめています。
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#オリジナル小説

スタードライバー

 営業所の喫煙所で一人、煙草をふかすこともなく、缶コーヒーを飲んでいた。営業所に備え付け…

103

夢の扉

 雨が降る。音もなく、漂うように。  タケルは傘を差すことも忘れ、駅前のロータリーに立ち…

121

蟹壺(第3話)

■これまでの話 僕は和室の扉に手をかけ、開けるか、と悩んだ。開けるべきではない、という警…

114

蟹壺(第2話)

■これまでの話■本編 大学の屋上で、遥か彼方に見える海を眺めながら煙草をふかした。  い…

92

play dead

 もういやだ。おれは死ぬ。  三番目に目覚めた男は、何人目かの女が目覚めると、そう言って…

水瀬 文祐
11日前
121

アロガント(第3話)

■これまでの話はこちら■本編 フレイボムから事の経緯を聞かされた警部はううむ、と唸って腕…

水瀬 文祐
2週間前
97

アロガント(第2話)

■前回の話はこちら■本編「だが、にわか仕込みの剣法では我に勝てぬわ」  影騎士は猛進し、疾風迅雷の勢いで突きを放つ。レティーナは落ち着いてそれを刀身でいなしてかわす。二つの刃が触れ合った瞬間、稲妻のような光が周囲に走った。  レティーナは更に踏み込んで影騎士の首目がけて剣を払うが、影騎士の足がレティーナの手を蹴り飛ばし、レティーナは大きくのけ反る。それを好機と見た影騎士が剣を引いて袈裟斬りにするが、レティーナはのけ反った勢いのまま宙返りし、影騎士の斬撃を避け、間合いから離れる

ある殺人犯の告白

 やあ、あなたが私の話を聞きたいという酔狂な人だね。  誰もが知りたがっている?  ああ、…

水瀬 文祐
2週間前
136

幽世電車

 智臣は走っていた。  真夏のアスファルトの上を、息を切らし、頬を伝って流れる汗を拭いな…

水瀬 文祐
1か月前
118

聖者の揺り籠(後編)

■前編はこちらから■後編 母が死んだとき、世界はまだ混沌に包まれてはいなかった。  葬儀…

水瀬 文祐
1か月前
99

聖者の揺り籠(前編)

 エリス・如月は殺すな。生け捕りにしろ。  教官は命令の最後にそう付け加えた。それを聞い…

水瀬 文祐
1か月前
121

ぜい肉くん

 まず驚いたのが、我が家のドアチャイムが鳴ったということだ。思わずぜい肉だらけの体を揺す…

水瀬 文祐
2か月前
123

エクストラクト

 砂塵の向こうに霞む街が見える。  男は立ち止まっているとずぶずぶとブーツが沈んでいく流…

水瀬 文祐
2か月前
137

グルーブ・ドレジング

 第三次世界大戦は阻止された。だがそれは、けっして人類が望んだ方法によってではなかった。  大戦の火蓋が切って落とされようとしたまさにそのとき、世界各国の空に竜が現れて、都市を、街を焼き払った。それは白銀に輝く、飛行機ほどもある竜だった。その竜が無数に、夕刻の雁の群れのように空を悠然と泳ぎながら、口から熱線を放射して世界を焼き尽くしたのだ。  各国は大戦のために備えていた軍備を竜に向けた。皮肉なことに、竜という脅威が大戦を止めただけではなく、国同士の繋がりを強化した。団結した