【033(前編)】未来予測の4つのポイント。1、人口ピラミット。2、渋沢栄一。
今回は、前回に引き続き、神田昌典さんが書いた「2022--これから10年、活躍できる人の条件」と言う本を紹介していきます。
この本では、前回の記事で紹介したように、歴史は、ランダムな出来事の繰り返しではなく、特定のパターンを繰り返していると書かれています。
そして今回は、この本の中で書かれている、未来予測や世界の動向の見方のなかで、私が気になったものを簡単に4つ紹介したいと思います。
結論から言うと、その4つとは以下の通りです。
1.人口ピラミッド
2.渋沢栄一
3.日本の高齢化
4.テレビ
1.人口ピラミッド
まずは、人口ピラミッドです。人口ピラミッドは、各国の人口を5歳区切りの年齢で分けたものです。
そして、未来を予測する上でポイントとなる年齢は、「46歳〜50歳」だと言われています。
この年齢は、個人に目を向けると家や車のローン、家族に目を向けると、子どもの教育や親の介護などなど、節約しようとしてもなかなかすることが難しく、人生で一番消費が大きくなる年代だと言われています。
そして、なんとこの本によると、46~50歳の人口と株価は相関がある。と言っています。
もちろん、この話はITなどがまだ広まっている途中で、その国の中の人口の増減がまさに消費に繋がっていたから、と言う考えもあり、
海外からの就業者の受け入れや、女性/高齢者/障がい者などのより多様な背景を持った方の就業、IT技術による人のAIへの代替などで変化が出てくるかもしれません。
しかし、全ての消費には人が関係しているし、週間エコノミストの記事でも「株価は長期低迷の人口動態=市岡繁男」と言う記事が出ているなど、人口と株価の関係は切っても切り離せないものだと言えるでしょう。
つまり、シンプルに考えると、
「46〜50歳の推移によって今後の景気が予想できる」
と考えられます。
2.渋沢栄一
未来予測のヒント2つ目は、「渋沢栄一」です。
この本の一部に、
渋沢栄一は、当初から資本主義が暴走するのを知っていて、道徳(論語)によってそれを食い止めようとした。
と言う記述があります。
この記事で書いたように、現代社会の価値基準の一つとして「お金」があります。
もちろん、資本主義によって健全な競争が生まれたことによって、経済が発展し、豊かな社会が実現していることも確かです。
しかし、資本主義が行き過ぎ、より大量の、そしてより高価な消費をすることが正義と言う価値観になってしまう危険性もあります。
しかし、資本主義の生みの親とも言われる渋沢栄一は、合理性や効率性のみによって経済が回り暴走することを恐れ、道徳(論語)によって、それを抑制することを目指しました。
実際、私たちがこのまま消費に偏った生活を続けていると、地球の資源が枯渇したり、経済や教育などさまざまな格差が広がるなどの危機的な問題を抱えています。
そして、「誰も取り残さない」と言う合言葉の元、消費経済から循環経済へ、持続可能な発展をするためのSDGsと言う世界共通の目標が設定されました。
このように、今後の社会を考える上で、渋沢栄一の唱えた、経済を道徳によって抑制すると言う考え方は今後ますます重要になってくるでしょう。
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