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夢の仕事をつかむ

LinkedInを始めて半年くらい経ち、意外なつながりからビジネスの機会ができることが増えてきました。

状況が日々変化するなかで「機会」とはそもそも何だろうか、という疑問から手に取りましたが、豊富なエピソードと見出される普遍性は、SNSでも活用できそうでした。

仕事の機会とキャリア形成を考えるうえで、心理学者のジョン・D・クランボルツ教授の「計画的偶発性理論」は、さまざまなメディアで引用されるため有名ですね。

クランボルツ教授は、夢の仕事をつかむマインドセットとして、

「ハプンスタンス・アプローチ(Happenstance approach)」
 = 偶然を活用してチャンスをつかむ

という考え方を提唱され、偶然を計画するためには、下記の行動が重要だといいます。

・変化の芽をチャンスと捉える
・自らチャンスを取りにいく
・チャンスを得るために自分のネットワークを活用する
・自分でチャンスを広げていく

そして、キャリアを選ぶ際に避けるべき事例として、下記のエピソードを紹介されていました。

あるところに、1人の新聞記者がいました。
自分の人生に何かが欠けていると感じ、キャリアカウンセラーに相談したところ、「夢の仕事は何ですか?」と聞かれ、子供の頃から医者に憧れていたことを思い出しました。
そこで新聞記者を辞めて医者を目指すことにし、周囲の人に自らの決意と情熱を語りました。
しかし、医学部に入るための生物、化学、物理、数学などの必修科目が思っていた以上に難しく、単位が取れず医学部へ願書を出すことすらできませんでした。
周囲に宣言してしまったため引越しをすることにし、失敗から立ち直るのに時間を要したそうです。

夢は叶えるものというより「試すもの」であり、ステップを段階的に進め、自分と現実とのギャップを把握していくことが大切なのですね。

さらに、いかに偶然の「機会」を計画的につくり出し、チャンスをつかめばよいかも語られており、その方法がわかるエピソードとして、著者のクランボルツ教授は下記を紹介されていました。

23歳でヨーロッパからアメリカに移民としてやってきた、1人の女性がいました。
グリーンカードを持っていなかったため、よい仕事につくことができませんでした。
お金がなく、英語も下手、大学入試に必要な共通テストも受けたことがなかったため、途方に暮れていました。
ある日、ドイツからアメリカに来た移民の女性と知り合いました。
彼女は大学に入る方法があるといい、コミュニティカレッジへの応募を勧めました。
そこで高校の卒業証明書を取り寄せ、願書を提出したところ、無事入学することができました。
その後、4年制の大学、大学院へと進み、希望する職業に就くことができたそうです。

この女性は「幸運だった」と語ったそうですが、著者は単なる「幸運」ではない、といいます。

同じ移民の女性と知り合う場所に行き、会話に巻き込み、共通の経験について話し合い、必要とする情報を引き出すことに成功した、という前提があるからです。

「良好な関係を築き、維持する能力」こそが、夢の仕事をつかむカギとなるのですね。

そして「関係性」にフォーカスするこのマインドセットは、SNSでも活用できるように思います。

私もそうですが、意識が「自分」に集中しがちなときがあります。
一方、相手に質問ばかりするのも、違和感として受け取られてしまいます。

リアルに対面で話をする場合は、言葉だけでなく表情や振る舞いから反応を読み取れますが、オンラインではわかりづらい部分もあり、最近も戸惑いながら試行錯誤しています。

相手が望む距離感は人によってちがうため、関係性をつくることが上手な人を真似しつつ、理想の関係性を毎回探ることが、偶然の機会を計画的につくり出す第一歩かもしれないですね。

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