ナナセ

2024年5月よりnoteを始めました。趣味で小説を書いています。(受賞歴はプロフに記…

ナナセ

2024年5月よりnoteを始めました。趣味で小説を書いています。(受賞歴はプロフに記載)宜しくお願いいたします。

マガジン

  • 隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました

    全14話(完結済み) 【あらすじ】 オタクを隠す為の工夫・オタ隠しに全力をそそぐ若槻燈子(17歳) 隠れオタクの全力青春物語です!

  • 理不尽な悪魔が酷すぎる!

    全3話(完結済み) 【あらすじ】 間宮 碧(まみや あお・16歳)は、祖父が残した古書店で猫の姿をした悪魔と出会う。 知らずに交わしてしまった契約が、実は猶予3日の死の宣告であることを知った。 この契約の運命を断ち切る手段とは……? ★主人公・碧の窮地な状況が、兄の翠の機転によってひっくり返る意外な展開と、祖父の日記帳が導くハートフルな結末です。

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隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(1)【創作大賞応募作】

あらすじ プロローグ オタクとはーー。  その道の変態を極めし者にのみ与えられた称号である、と私は思う。  けれどその称号をひた隠しにする事に、私は全力を注いでいる女だった。 第1話 また、家出した。私ではなく母が。  恒例行事となりつつある、母の家出は目覚めてすぐ気づく。トーストが焼けた時の音や、パタパタと音を立てて歩く母の足音。それら消えてしまった音の代わりに、決まってキッチンのテーブルに同じ文面のメモが残されている。私がその文面を初めて見たのは十年前。当時まだ七歳

    • 中間選考を通過できました!(創作大賞2024 )

      拙作を読んで下さった方、スキを下さった方、本当に有り難うございました! お陰様で、中間選考を通過する事ができました。 とっても嬉しいです! 恋愛小説部門にエントリーした隠れオタクの全力青春物語です。 『隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました』 更に、 感想を書かせて頂いた、ぷにょ様の作品を一覧の中に発見して、すごく嬉しい気持ちになりました。 とっても素敵な作品です✨✨ そして今は、noteさんとは別のコンテスト用の執筆をしているのですが……。 8月、9月と

      • 奨励賞を頂けました!(ほっこり・じんわり大賞)

        アルファポリスさんの「第7回ほっこり・じんわり大賞」にて、拙作『帳珈琲店〜お気の毒ですがまた幸せな結末です〜』が、奨励賞を頂く事ができました。 編集部さま、そして読んで下さった方々、本当に有り難うございました! 嬉しいです。 <作品あらすじ>  やる事が全て裏目にでる落ちこぼれの死神がたどり着いたのは、不思議な貼り紙のある帳珈琲店。 【あなたの話を聞きます。ただ聞くだけ、何も解決いたしません】  一見いい人そうに見えて、実は意外とSっ気のあるマスターに、死神は自分の身に

        • 【創作大賞感想】あの夏は、サイダーの泡と。(ぷにょ様の作品を拝読して)

          夏の日、圧倒的な大自然を体感した子供たちと一緒に、読者もそれを追体験できる素敵な作品。 漫画の中から自然の音がリアルに聞こえるようで、その場の空気や匂いまでも感じられ、彼らと同じ目線になって、ワクワクしながら読ませて頂きました! (★この記事の下の方にネタバレを含む感想がありますので、未読の方はご注意下さい) こちらのコミックエッセイを拝見して、すぐに感想描きたい!と思ったのですが。 自分のエントリーにいっぱいいっぱいだったり、 「変な感想になってしまったらどうしよう」

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        隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(1)【創作大賞応募作】

        マガジン

        • 隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました
          14本
        • 理不尽な悪魔が酷すぎる!
          3本

        記事

          初参加の創作大賞で、作者としての感謝と、読者として感じたこと。

          *エントリー期間を終えて まずはじめに 拙作を読んで下さった方々、本当に有り難うございました! noteを始めたばかりで、記事の書き方・リンクの貼り方など、使い方を覚えるところからスタートして、なんとか期間ギリギリまで使って作品のエントリーを頑張ることができました。 読んで下さった方や、スキを下さった方、コメントを下さった方のお陰で、noteのお祭りを楽しみながら参加することができました。 感謝でいっぱいです!! 恋愛小説部門に1作、漫画原作部門に1作、オールカテゴリ部

          初参加の創作大賞で、作者としての感謝と、読者として感じたこと。

          僕らの奇妙なルール【オールカテゴリ部門】(短編)

          あらすじ  運命の話をしよう。  僕と彼女の、運命の話だ。  僕にとって彼女は唯一無二の存在で、そして彼女にとっても僕が、そうであると信じている。僕と彼女は同じ家に住み、互いの存在を意識しながら暮らしている。そんな僕と彼女の生活には、たった1つだけ奇妙なルールが存在した。  それは僕の意思ではどうにもできない。  変える事の許されないルールだ。 ・1日の生活の中で、僕が彼女に触れていいのは22回。 ・1度の接触は数秒のみで、またすぐに離れなくてはいけない。  僕はこの

          僕らの奇妙なルール【オールカテゴリ部門】(短編)

          理不尽な悪魔が酷すぎる!(3)-終-【漫画原作部門・創作大賞応募作】

          あらすじ&第1話はこちら↓第3話(最終話)「僕がヒーローって、どういう意味?」 「今回の契約で、肝心なのは【条件】を引き出すことだからだよ」 「だからだよ。と言われても……」  僕が相変わらず戸惑っていると、翠が焼きそばパンを食べながら少しずつ話してくれた。  死なない為の願い事をするには、まず契約内容の全容を知らなければどうにもならない。しかし、その内容を知るには【自分の好物を悪魔に差し出す】必要があったのではないかと翠は言う。  恐らく、これまで生き残れなかった多く

          理不尽な悪魔が酷すぎる!(3)-終-【漫画原作部門・創作大賞応募作】

          理不尽な悪魔が酷すぎる!(2)【漫画原作部門・創作大賞応募作】

          あらすじ&第1話はこちら↓第2話「翠、なにか良い願い事に気付いたの?」  僕は小さく問い掛ける。  しかし翠は視線を一度こちらに向けただけで、すぐにリヴの方へと向き直った。  恐らく無視されてしまうだろうと思っていた。それが分かっていて、それでも問わずにいられなかったのは、この自信に満ちた翠の顔を見てしまったからだ。  けれど今は、僕の質問に答えるより優先順位の高い事が沢山ある。これ以上の質問を諦め、僕は大人しく翠からの説明を待った。 「リヴ、君と弟の契約のことで確認

          理不尽な悪魔が酷すぎる!(2)【漫画原作部門・創作大賞応募作】

          理不尽な悪魔が酷すぎる!(1)【漫画原作部門・創作大賞応募作】

          <あらすじ> 間宮 碧(16歳)は、祖父が残した古書店で猫の姿をした悪魔と出会う。  知らずに交わしてしまった契約が、実は猶予3日の死の宣告であることを知った。  この契約の運命を断ち切る手段とは?  碧の窮地な状況が、兄の翠の機転によってひっくり返る展開に加え、実は碧がとった【ある行動】が、生き残る為に最も重要な鍵となっていた事が判明する。  そして祖父の日記帳が見つかり、そこに書かれていた内容とは……? 『過去と現在を繋ぐ2つの願い事が、切なくも温かい結末へと僕らを導い

          理不尽な悪魔が酷すぎる!(1)【漫画原作部門・創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(14):完結:【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第14話(最終話) 通常並んで歩く距離より、半歩遠い。  そんな微妙な距離感で、私と高杉は、私の自宅までの道を歩いていた。  一人で大丈夫だと言った私に、高杉が「お、送ります!」と言ってくれたので甘える事にしたのだ。  夕暮れから完全に黒へと塗り変わった空に、遠く星が見える。  川に掛かった橋の上を歩く途中で不意に突風が吹き、少しよろけた私と高杉の手の甲が触れ合った。瞬間、弾かれたようにまた遠ざかってしまい、私と高杉の距離が振り出しに戻る。  友達の距

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(14):完結:【創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(13)【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第13話 空と地面の境界線が溶けあう夕暮れ時。  世界が、深い藍色に染まる。  私は、高杉・弟の元へ向かっていた。    完全に日が沈む直前の刹那の時間を、『逢魔が時』と言うらしい。一番交通事故が多い時間なのだと、横山くんが誇らしげに教えてくれた事を頭の片隅に思い出した。  魔に逢う時間か……。  覚悟しなきゃ。  先程の電話で「確かめたい事があるんだけど、いいかな?」と言われ、私は高杉弟に教えられた道を歩いている。目的の曲がり角まで来ると、私はいった

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(13)【創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(12)【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第12話  高杉に家まで送ってもらい、ご飯とお風呂を済ませ、私はスマホを握り締めて考える。  どうしよう。電話、かけてもいいかな。  今までは、かけたい時にかけて好き勝手していたくせに、急に緊張してしまい気軽に電話をする事ができなくなっていた。 「てゆーか、高杉からかけてきなさいよ」  そう思うと、落ち着かない心に苛立ちが加わる。そう言えば、いつも私が電話をして、私が一方的にしゃべっていた。  自分ばかり、必死な気がして物凄く腹が立つ。 「あー。も

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(12)【創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(11)【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第11話『若槻さん? ど、どうしたんですか?』  高杉の声が聞こえたのと同じタイミングで、父が外から扉を叩き始めた。前に置いたチェストと扉がぶつり、ガンガンと激しい音を立てる。 「助けて」 『え? た、助けてって、な、何があったんですか?』  扉を押す父の力が強くなり、私は後ろを向いて足を踏張り背中でチェストを押さえた。今度は扉を蹴っているのだろうか、大きな音と同時に重い衝撃が伝わってくる。 「お願い、助けて……」   溢れてきた涙で言葉が途切れた

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(11)【創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(10)【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第10話 昨日の、時めきを返せコノヤロウ!  教室に入ってすぐ私は、昨夜のイケメン高杉と、教室の隅で机の一点を見つめて固まっている通常高杉とのギャップに打ちのめされていた。  電話だと最高に格好いいのに、通常の高杉は相変わらず魂の抜け殻のようで、見た目も天然パーマのモサモサ君だ。  昨日は絶妙のタイミングで、「可愛いなと思って」などとミラクル発言をしたと言うのに、その魔法は学校開始のチャイムと同時に効力を失うらしい。  まぁ、私は声が命だから見た目は気

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(10)【創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(9)【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第9話 カラオケの後のボーリングを計画的に……丁重にお断りして、私は八時過ぎに家に帰ってきた。そして、母と一緒に夕食をとる。テーブルにご飯を並べながら、母がまたあの言葉を口にした。 「お父さんね、今日も遅いみたい」 「一緒の家にいるのに、ほとんど会わないもんね」  お味噌汁を受け取りながらそう言うと「そうね」と、母が安堵するように笑う。  商社で統轄部長の父。  料理上手で家庭的な母。  学校でそれなりに人気者の娘。  そんな三人が暮らす白くて綺麗な

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(9)【創作大賞応募作】

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(8)【創作大賞応募作】

          あらすじ&1話 ↓第8話 翌日、学校へ行くとすぐに未央が私の元へ駆け寄ってきた。   「とぉ〜こぉ〜」  何か頼み事をする時、未央は決まって名前を間延びさせた甘えた声で呼んでくる。私はそれを知っているので、未央に何か言われる前に「断る!」と宣言した。 「言ってない! まだ何も言ってないから! で、お願いなんだけどぉ……今日のカラオケ、人数合わせで燈子も参加して!」  そう言って未央が両手を合わせた。  話を聞くと、他校の彼女募集中男子五名と、うちの高校の彼氏募集中女子五

          隠れオタクの本音と建前に少しの初恋をブレンドしました(8)【創作大賞応募作】