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空が焼ける?

『夕焼け』『朝焼け』

夕方になるにつれ、西の空が水平線の向こうから徐々に茜色に染まっていく。太陽も直視することすら難しいほどに光っていたのに、それもきれいな朱色の丸い別物のような太陽が現れる。

これがきれいに見えた時は心を奪われ、見惚れてしまうことだろう。

しかし、よくよく考えると焼けるという言葉を使ったということは、昔は空が茜色に染まる現象を畏怖すべき対象としてみていたのかもしれない。

今でこそ、夕日が海に落ちる光景を売りにしたカフェや展望台、施設じゃなくてもそういったデートスポットや写真スポットが各地に多く存在する。不動産でもそんなロケーションの土地や建物がないかという問い合わせもある。

もし、昔は畏怖する対象で、なにか悪いことが起きる前触れだとかなんとか思っていたとして、いつから愛でるものとなっていったのか。やはり、化学的な実証がポイントになったのだろうか。

実際は、太陽から地球に届く色々な波長の光のうち、波長の短い青色が空気中の分子(酸素や窒素など)に当たり、ある確率で進行方向を変えられる『散乱』という現象を起こす。散乱のされやすさは波長の4乗に反比例する。この理論をレイリー散乱と呼ぶ。

ということだ。なので、空は青い。空気分子があるところが青く見えるらしい。宇宙空間は真っ暗なのは、空気もなにもないので、散乱することができないのだ。

「いやいや、夕焼けの赤い色の話せえよ!」

という意見、ごもっとも!まあ、こういうことの大前提の説明が必要かと思いまして…。

夕方の太陽はかなり低い位置にあり、太陽光が地面に達するまでに通過する空気層の厚みが大変厚くなり、その結果、波長の短い(青い)光は何度も散乱されてほとんど地面まで届かない。赤い光も散乱されるが、ほどよく地面まで届くので、夕方に太陽の方角を見ると空が全体的に赤く見えるというわけだ。

地球の空気の量は、青空や夕焼けを作るのにちょうどいい分量なのかもしれない。逆に空気中の粒子によって、火星の夕方は青いという。なんかもう既成概念なのかもしれんが、夕焼けは赤いからこそなので、得した気分だ。知らんけど。

ま、奇跡の星『地球』はそんな1日のほんのわずかな時間さえも美しく魅了してくれるというわけだ。というか、昔は怖がられたんかもしれんけど。しかし、化学というか物理の分野になるのだろうが、こういった日常すら証明をして見せるのは素晴らしい。文系だった自分はこのあたりが非常に疎い。というか全体的に色々疎く無知だ。

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今回の情報は、『ぼくらは〇〇のおかげで生きている」シリーズの物理編から引用させてもらっている。このシリーズはほんとオモロい。おすすめなので、皆さんもぜひ!


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