#253 ちきりん『自分のアタマで考えよう』読書アウトプット(序章~第3章)

noteで紹介されていた本でちきりんさんの『自分でアタマで考えてみよう』を読みました。
https://note.com/yagiburo/n/n683c45e94390
3回に分けてアウトプットしていきます。
序章から第3章です。

序章 「知っている」と「考える」はまったく別モノ

 知識とは「過去の事実の積み重ね」であり、思考とは、「未来に適用する論理の到達点」です。ちきりんは知識の重要性を否定しているわけではありません。知識と思考を異なるものとして認識しましょうと言っている
のです。
 冒頭に、わざわざ「自分の頭で」考えるという言い方をするのはなぜだろう、と書きました。一部の「知識」は「過去において、他の人がその人の頭で考えた結果」です。それを私たちは書籍や講義、報道などを通して学んでおり、自分の頭の中に知識として保存しているます。なにかを考えろ、と言われたときにそれを頭の中から取り出してくるのは、「他人の思考を頭の中から取り出してくる行為」に他なりません。

P20 「思考」は「知識」にだまされる」

「思考」と「知識」を明確に分けて意識したことはなかったです。
自分の頭で考える上で、自分の「思考」なのか、蓄積された「知識」なのかは意識する必要がありそうです。

第1章 最初に考えるべき「決めるプロセス」

私たちがなにかを決めるときには「情報」とは別に「意思決定のプロセス」が必要です。たとえば、ある洋服を買おうと思ったけれど価格を見て買うのをやめたとしましょう。その意思決定ができるのは、「その洋服の価格」という情報を集めたからではなく、「この質、このタイプの服に関しては、1万円以下でないと私は買わない!」という意思決定プロセスを自分の中にもっているからです。この意思決定プロセスに“洋服の値段”という情報を放り込み、「コレは買う、アレは買わない」と決めているのです。
 意思決定プロセスを持たないまま、どれだけ多くの洋服の価格情報を集めても、特定の洋服を買うべきか買うべきでないか、決められません。

P28 情報でなく「意思決定のプロセス」が必要

意思決定プロセス。これは参考になりました。
買い物以外に食事でもメニューを見ながら何を食べようか、と無意識に意思決定プロセスが働いています。これを意識的に食べたいジャンルや味や付け合わせやトッピングとその価格などに優先順位をつけて考えると決めるのが早くなります。もちろん直感という選択方法もありますが、意思決定プロセスを意識すると論理的に決めることになると思うので、失敗したときの後悔が少なそうだし、その失敗を次に活かせそうです。

「考えること」「思考」とは、インプットである情報をアウトプットである結論に変換するプロセスを指します。「私は考えた」というのは、「私はあるインプットをもとに、なんらかの結論を出した。ある考えに至った」という意味です。それは「仮の結論」でもいいし、最初の段階では間違ったものかもしれません。それでも「その時点での結論を出した」というのが、「考えた」ということです。

P34 意思決定のプロセスは超具体的に

「考える」と似たような頭の動きで「悩む」というのがあります。
この「考える」が、「悩む」と決定的に違うのが、アウトプットがあること。仮でも何でも考えたからアウトプットが出るんです。
アウトプットの有無によって、「考えた」という確認にしてもよいと思いました。

「考えてもいないのに、考えたつもりになってしまうこと」・・・・・本を読んだりネットで情報を集めたり、もしくは徹夜して表計算ソフトを操作することの問題はここにあります。
 特に表計算ソフトに向かっている時間を「考えている時間」だと思い込んでいる人は要注意です。ああいったソフトを操っている間、たいていの人はなにも考えていません。作業をしているだけです。作業だから寝不足で頭が回っていなくても続けられるのです。

P34 「作業」を「思考」と思い込むワナ

これは「仕事」でよく陥りがちなことと思います。
ツールを使って作業をすると、間違ってはいけないと集中すればするほど、それなりに疲労があったりで、特に頭を使ったわけでもない「作業」を「頭を使った仕事」と勘違いしてしまいます。
自分で考えてアウトプットを出したのか、特に考えずにアウトプットを出せたのか、は自分で意識しておいた方がよいと思いました。

第2章 「なぜ?」「だからなんなの?」と問うこと

情報を見たときにまず考えるべきことは、「なぜ?」と「だからなんなの?」のふたつです。特に数字の情報をみたときは必ずこのふたつを考えます。
「なぜ?」とは、数字の背景を探る問いです。数字はなにかの現象や活動の結果なので、すべての数字には理由があります。売上が伸びているなら「なぜ売上が伸びているのか?」、特定地域の人口が減ったなら「なぜこの地域の人口が減ったのか?」と考えるのが、「なぜ?」です。
 もうひとうの「だからなんなの?」は、「過去の結果がこの数字に表れているのだとしたら、次は何が起こるのか? それに対して自分はどうすべきなのか?」と、データの先を考える問いです。
 これまで売上が上昇してきたというデータがあれば、「来月はさらに上がるのか? それとも売上の上昇は今月で止まるだろうか?」と考えます。続けて、「来月の売上も増えるなら、今、自分はなにをすべきなのか? 仕入れを増やすべきだろうか?」などと考える必要もあります。
 次に起こることを予想し、それに対応するために何をすべきかを考える、これが「だからなんなの?」によって問われる思考です。

P42 数字を見たら考える2つの問い

私は情報に対して「本当にそうなの?」とは思っても、「なぜ?」と思うことが少なかったです。最近やっと「なんでなんだろう?」と思えるようになってきました。また、「そこからどうなっていくんだろう?」と思うことも出てきました。
「なぜ?」と「だからなんなの?」は、考えるトレーニングになると思います。

第3章 あらゆる可能性を検討しよう

3章では、実際のデータをもとに、生活保護費総額を減らす方法など、ちきりんさんの分析と考えが書かれていました。

第4章 縦と横に比べてみよう

「考えるためにもっとも役立つ分析手法はなにか?」と問われたら、ちきりんは迷わず「比較すること」と答えるでしょう。私たちはごく幼いころから兄弟や友達と自分を比べ、ハンバーグと唐揚げを比べています。「比較」は誰にとっても身近な分析手法なのです。
 比較には、「なにとなにを比較するのか?」(比較の対象)と「どのような点について比較するのか?」(比較の項目)が必要です。

P90 すべての分析のはじまりは「比較」!

二種類の比較
①自・他の比較
・自分と他者
・自社と他社(ベスト・プラクティス分析)
・自国と他国など
②時系列の比較
・過去と現在(歴史)
・過去と現在と未来(予測)
・現在と未来のあるべき姿(目標)

P94 比較の基本は「縦と横」

選択するときは自然と「なにとなにを比較するのか?」という状態になっていると思います。
この縦軸に比較する要素、その要素に優先順位や重みをつけて並べてみると選択しやすいですね。
私は、比較に迷ったとき紙に書いて比較しています。
「どっちにしよう?」「どれにしよう?」と頭を悩まして無駄に時間を使ってしまうより、紙に書き出す方が早く決定できます。

第5章 判断基準はシンプルが一番

なにかを選ぶとき、選択肢が多いと悩みますよね。どこのマンションに住むべきか、どこの学校に子供を進ませるべきか、どんな職業を目指すべきか。こういうとき、私たちは「選択肢が多すぎる!」と思います。「選択肢が多いから、迷ってしまって決められない」と感じるのです。けれどじつはそれは間違いです。
 決められないのは選択肢が多いからではありません。決められないのは、「判断基準が多すぎるから」なんです。
(中略)
 こういったときに役に立つのが、「判断基準に優先順位をつける」という考え方です。
流行した言葉を使って「判断基準を仕分けする」と言ってもいいでしょう。
 いくつも存在する判断基準は、すべてが同じ重要性をもっているわけではありません。その時々で「今、もっとも重要な基準はどれなのか」ということを見極め、思い切って判断基準を仕分けてしまいましょう。そうすると、決断することが一気にラクになります。

P116-118 「判断基準が多い」と決められない

先に書いてしまいましたが、やはり「判断基準に優先順位をつける」ですね。
比較対象である縦に対して、横となる判断基準。これに優先順位だったり重みをつけて比較すると視覚的にもわかりやすく、決断しやすいと思います。

第6章 レベルをそろえて考えよう

霞が関の組織図を例にして、合っていないレベルを合わせることでわかりやすくなることが書かれていました。

第7章 情報ではなく「フィルター」が大事

 仕事を選ぶというプロセスは、多くの選択肢をなんらかの基準によってフィルタリングし、自分がやりたい仕事と興味ない仕事を選り分け、適正のある仕事とない仕事を分離することです。
(中略)
 ところが学生が使っているフィルターは、「業種」や「企業規模」など一般的で粗すぎるフィルターばかりです。それではいくら企業情報を集めても自分に合った仕事を選り分けることはできません。
(中略)
 よくよく考えてみてください。志望企業を決めるのに、「就職先の現在の売上高や利益率」に意味がありますか? なかには、「オレには利益率が30%以上の会社が向いている!」という人もいるのかもしれませんが、一般的には会社の利益率とその仕事への自分の向き不向きはほとんど関係がありません。そんな無関係な情報を集めても仕事選びの役には立たないのです。

P152-154 「企業の情報」より「自分のフィルター」を探そう

 重要なことは、与えられたフィルターになんの疑問をもたず、そのまま受け入れて必死に頑張ることではなく、「自分(自社)独自のユニークなフィルターを見いだし、それで勝負していこう!」という発想に転換することです。
 自分独自の判断基準を見つけること、それがなにであるか考えること、それこそが「自分の頭で考える価値のああること」なのです。

P169 自分のフィルターで勝負しよう!



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