#450 富樫勇樹『「想いをカタチにする」ポジティブ思考』読書アウトプット(CHAPTER 1)

プロバスケットボール選手で、海外でのプレー経験や日本代表経験もある富樫勇樹選手の『「想いをカタチにする」ポジティブ思考』を読みました。
読者が50歳を過ぎたおっさんにも参考になると思った部分のアウトプットです。

CHAPTER 1 やりたいことの見つけ方

最初は多くの人に「無謀」と映った僕のアメリカ留学だった。正直、僕自身、アメリカでも通用するという確信があって、留学を決めたわけではない。だが、根底に、できるだけ高いレベルの環境にチャレンジし、バスケがうまくなりたいという意識はあった。いま振り返れば、アメリカ留学は僕にとって、「無謀」ではなく、「挑戦」だったことがよく分かる。
何か新しい物事を始めようとする際、周囲から「無謀」だと言われ、諦めてしまう人も多いかもしれない。ただ、そのときにふと立ち止まって考えてみてほしい。それは本当に「無謀」なのか、それとも「挑戦」なのかと。
それが「挑戦」であれば、必ず何かを得ることができるだろう。

P049-050
07「挑戦」という意識を持つ

渡米して1年目、バスケットボール部のスタメンのポイントカードの身長は190センチだった。チーム内の練習では、その選手にマッチアップすることになる。それまで、自分より20センチ以上も高い選手を相手にすることはなかった。このとき僕は、これまでとは完全に環境が異なることを実感した。
それでもまだ身長については、ある程度想像していたことではあった。実は、さらにそれとは違うところで驚かされている。それは「痛み」だった。
それまでは、バスケをしていて「痛い」という感覚を抱いた経験はなかった。それが、アメリカに来てバスケをプレーするたびに、痛みに悩まされることになるのだ。
試合中に選手と接触すると、とにかく痛いのだ。
まず、チームメイトにしろ、対戦相手の選手にしろ、ただ背が高いというばかりでなく、日本人と比べて筋肉も厚く、骨も太い。
また、アグレッシブさが日本と桁外れだった。日本では、相手の選手が激しく当たってくるケースはほとんどなかった。そのため、僕の体は接触に慣れていなかったのだ。アメリカでプレーしている選手は、相手との接触を厭わない。相手を弾き飛ばすくらいの勢いでぶつかっていかないと勝負できないという意識が叩き込まれているのだ。これには、最初は面食らってしまった。
(中略)
渡米1年目は、練習をこなすのに精いっぱいで、余裕はあまりなかった。それでも少しずつ手応えを感じ、体が慣れていく。身長が高くなることはなかったが、1ヵ月、2ヵ月と経過するうちに、体が新たな環境にアジャストされていくのがよく分かった。
最初はどんなにつらいことでも、時間の経過がもたらしてくれる慣れによって、人の感覚は変わっていく。これは誰にでも言えると思う。
その後、現在までのバスケ人生で新たな環境に飛び込むとき、こうした経験は大きな支えになった。新たな場がどんなに大変な環境でも、時間の経過に伴い、体も意識も徐々に順応していくものなのだ。

P053-055
08 慣れこそものの上手なれ

周囲からの雑音に惑わされず、自分がやりたいことに没頭できるのは、羨ましいです。
ただバスケが好き、レベルの高いところでプレーしたいという純粋な想いが本当に強いからこそ、挑戦という行動に繋がったのだと思いました。
そして、その挑戦では、日本の中学トップレベルだった富樫選手が、面食らってしまうくらいアメリカでプレーする選手のアグレッシブさを体験し、それでも挑戦を続けることで体が順応できることに気づいたという、挑戦したからこその気づきとフィジカルなプレーへの慣れという大きな経験が得られたのでしょう。
誰しも挑戦すれば、成功もあり失敗もありで、成功しようが失敗しようが、必ず何かしら得られるものがあると思います。
このままではいけない、刺激が欲しい、何かを見つけたい、などと思ったら、興味のあることに片っ端から挑戦してみるとよいのではないでしょうか。
社会人になるまで、これといった挑戦をせずにぼんやり生きてきたおっさんでも、自ら手を挙げての異動、スノーボードインストラクター、バスケチーム選び、組織横断プロジェクトに参画など、数少ない小さな挑戦が、今は財産になっています。


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