右斜め後ろ、にはやがて降り注ぐ誕生

肩を叩かれた気がした。
だからそうやって反時計回りに身体を捻った。

「ねえ、昨日のあくる日、君はどこにいて、何をしていたい?」
狂っていく時系列の波
その中でぴんと背筋を伸ばした貴女がいう

はい、腰骨を、立てます

それは呪文か、号令か。
問われたいのは可能性であって、起こりうる過程ではない。
何も思い返されない。
只のとてつもない何も無さ。
虚な気持ちでは無い、それすらも無い。
肩を叩かれた気がした。
だからそうやって時計回りに身体を捻った。

「ねえ、ずっとずっと上っていた螺旋階段、白い螺旋階段を忘れちゃったかな」
錆びていくx軸の塗装
その中でニスの光沢を保つ貴方がいう

キャンプファイヤーは、山を少し下ったところで行います

それは貼り紙だった。
きっと自分には宛てられない貼り紙。
大きな瓶詰めが届いたよ!
でも開け方が分からないんだ。
逆さまにして振った。
頭がかち割れるような音がして、
世界が真っ逆さまになった。
当然山は凹む、瞼が鼻の穴になる。
ビンはカンになって木曜日が火曜日になった。
1つづつ逆さまになっていって最後、自分の存在だけに天地無用のステッカーが貼られていた。

剥がす。
見える。
現れる。

おはようございます!

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