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介護休業を取得した話

実母の介護により、4月1日から介護休業を取得しています。「しばらくの間、介護休業を取りたい」という私の申し出を快く受け入れてくださった職場の皆さんには、心から感謝しています。


私の子どもたちはまだ小学生。育児はこれからも続いていきます。そして、私は介護で離職はしたくないです。母も父もそれは望んでいないでしょう。
でも、約5カ月の在宅介護を経験し、なかなか現実的には厳しい側面があると痛感しました。メディアで見るだけだった「ダブルケア(育児+介護)」「介護離職」といった社会問題が急に私の前に現れた。そんな実感があります。

このnoteでは記録的な意味を込めて、今後ますます増えるであろう介護について我が家ではこうだったよ、私はこうしたよ、という視点で書いてみたいと思います。


退院→在宅介護の準備

以前noteで書いたのですが、実母が23年1月に入院をしました。


急な話だったこともあり、病状も含めて私はなかなか気持ちの整理がつきませんでした。週に一度程度、病院へお見舞いに行く日々が約10か月続きました。

その後、さまざまなことが重なり「退院」の話が病院より出るようになりました。
退院すればやっと子どもたちを母に会わせてあげられる・病院の方など周囲に気を遣うことなく母に会える。
そんな嬉しさはあったものの、病状的に「24時間365日休みなしの在宅介護のスタート」「介護施設には入れない」「介護を主に担うのは父」という現実的な問題・先々の不安も同時に湧いてきました。

退院に向けては、父や弟が病院で看護師さんに機器の操作方法やチューブの使い方・消毒の仕方を教えてもらったり、ケアマネさんがついたり・・と日々の生活についてのレクチャーが行われました。私はもちろん父も初めて直面することばかりで、具体的にどんな生活が待っているかはまったく想像がつきませんでしたが「実家がものすごく変わる。入院のときよりもずっとずっと大変になる」ということは分かりました。

私が準備したこととそのときの気持ち

主に三つのことを考え、自分なりに「退院後」を見据えて事前に動きました。

①仕事のこと
退院日が決まり、すぐに会社に相談しました。リモートワークをこれまで以上に取り入れる等、母の退院後も私が動きやすいように配慮いただきとてもありがたかったです。何より「会社でできるサポートはなんぼでもするから、辞めないでけろ~」と社長に言っていただけたことが泣きそうになるくらいうれしかったです涙 私も辞めるつもりはありませんでしたが、「介護離職はしない」と改めて心に決めたときでもあります。

②山形ママコミュニティmama*jamや副業のこと
「お互いに、無理しないで補い合って活動していこう」ということは以前からmama*jam事務局メンバー同士で話していました。ただ、副業も含めて「あらかじめその時点で決まっている予定や仕事以外は増やさない」ことにして、自分なりに減らせるものはどんどん減らし調整しました。

③家庭のこと
たまに出る統計と同じように、我が家でも平日の家事育児は夫よりも私が担っている時間が多いです。ですが、普段の家事育児に加えて母の介護も、となればまさに「ダブルケア」一直線。夫と改めて話をし、夫も介護について上司や同僚に伝えてくれ、いろいろと仕事も調整してもらいました。夫の職場の皆さんにも感謝しています。  

①②③いずれも、「私でなければダメなことは何か」「私でなくとも大丈夫なことは何か」と取捨選択をしつつ考え、動いたように思います。

在宅介護スタート

母が10か月ぶりに病院から帰宅した日、やはり”じーん”と胸に迫るものがありました。一方で、それまで病院でプロの皆さんに手厚く看護・介護されていたものが急に家族(素人)のみになるという現実も突き付けられ、父も弟も交えてバタバタと生活に対応する日々が始まっていきました。

退院日~現在に至るまでの約5カ月間、町の福祉サービスには大変お世話になっています。医療・介護・福祉ってこういうことなんだな~と今更ながらに感じました。病院の先生、看護師さん、介護士さん、理学療法士さん、ケアマネさん、医療機器メーカーさん、福祉用品レンタル事業者さん、役場の担当者さんなど多くの皆さんから助けていただきつつ、生活を送っています。

私は仕事・家の予定を考えつつ、合間を見て実家に通う日々が始まりました(自宅~実家までは車で約50分)

やっぱり介護休業を取る

なんとか父と弟と協力しながら続けてきた在宅介護ですが、父も、弟も、私も段々と疲れてきてしまった、というのが正直なところです。分かってはいましたが、介護は先が見えません。加えて、母の病状的に母のみを家に残して15分以上外出する、というのが難しく、父の行動範囲や外出時間がぐっと狭まってしまい父の自由がなくなった感覚がありました。

父の疲れている姿を見るのは娘としてつらかったです。もっと私もサポートできれば・・と思いましたが、すでに私も自分のこと(介護・仕事・家のこと等)で手一杯。正直私も疲れていました。これ以上サポートを増やすためには、何かを一回ストップさせなければ難しいと感じました。

介護休業については、母の退院前に社長と話したときも話題のなかで出ており「いつでも相談してね」と言っていただいていました。それでも、一定期間休業するというのは私としても会社としても初めてのこと。若干の迷い(少人数の職場だし申し訳ない…とか、今まではやれていたんだけどな…とか、取ったとしても復帰後はまた同じ日常が始まるから意味ないのでは…など)もありましたが、周りに相談をしながらやっぱり介護休業取ろうと自分で決め、社長へ申し出ました。快く受け入れてくださり本当にありがたかったです。

これからどうする?今の気持ち

今は、母の介護の手順などを父に習っている最中です。母ともコミュニケーションを取りつつ、父が少しでもゆっくりできるようにこの期間に体制を整えたいと思っています。

在宅介護と仕事をどう両立させるといいのか、我が家の場合はどうしたらいいのか、自分でもまだ答えは出てきません。この休業期間中になんとなくでもその時点での”自分なりの答え”を会社ともよく話をしながら、見つけていこうと思います。

介護はいつ始まり、いつ終わるかまったく分かりません・・。ですが、起きてしまったことは仕方ない。母とコミュニケーションを取れることに感謝をしつつ、”なんとかなる”と思ってしばらく過ごしていきます!


【参考】
介護休業とは・・
労働者が要介護状態(負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するための休業です。

厚労省サイト

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