システムコーチング研修を受けました(1日目)

さっそく学びのアウトプット1回目。
先日、システムコーチングの研修を受けてきました。今回受けたのはこちら。


受講したきっかけ

スクラムマスターになって私が最初にぶつかった壁が「コーチング」。
スクラムマスターの指南書・scrum master the bookには以下のような説明があります。

スクラムにおけるコーチングは、個人の成長だけでなく、チームの自己組織化、責任、オーナーシップにも焦点を当てます。

第二章「心理状態モデル」

「指示型」のアプローチしかしてこなかった私が、コーチングの本を読んだり、体験会に参加してもその神髄を得ることができなかったので、体系的な研修をうけてしっかり学ぼう!と思ったのがきっかけです。
通常コーチングといえばパーソナルコーチングが主流かもしれませんが、今回はチームにフォーカスしたいと考えアジャイルコミュニティやスクラム関連のセッションでもたびたび耳にしていた「システムコーチング」を選択しました。

システムコーチング基礎・1日目

チェックイン

研修はオンラインで2日間の実施でした。参加者は11人で、2日間同じメンバーで座学を受けたりワークをしたりします。
年齢層は比較的若い人(2~30代)が多い印象でした。自社や他社向けサービスとして組織開発に携わる人が多かったです。フリーランスの人もちらほら。11人中男性は2人で、女性の比率が高かったです。

3つの知性(EQ、SI、RSI)

まずはシステムコーチングの基本的な考え方や原則についての説明を受けた後、「3つのタイプの知性」についての説明を受けました。

  1. EQ(感情的知性):感情指数といわれるもので、自分の心で感じたことを表現する力。

  2. SI(社会的知性):相手の声を感じ、表現する力。他人の靴をはける能力

  3. RSI(関係性システムの知性):その場で起きていることを感じとって、表現する力。

研修を通じて、この3つの知性、特にRSIは常に表現することを求められました。なんでも日本人はその場の空気を読み取るのは上手だけど表現するのは苦手なのだとか。
ポイントは、自分の感情をそこに持ち込まず、さらっと伝えることだそうです。「雨が降ってますね」っていうみたいに。
「場の感情を読み取って反映する」スキルはシステムコーチング実践の中ではもちろん、休憩明けのチェックインでも表現を求められる場面があったので、空気を読むのがとっても苦手ながらも自分なりに表現しました。

第三の存在

先ほどの3つの知性を鍛えるためのトレーニングです。
少し関係性がざらっとしている相手を思い浮かべて、「自分(EQ)」「相手(SI)」の立場で対話を行い、「関係性(RSI)」の立場で感じていることを表現します。
実際に相手になりきってIメッセージとして声に出す効果はけっこう大きいなと思いました。「〇〇さんの立場を考えると仕方ないかもしれないけど・・・」は他責だけど、「私(〇〇さん)はこの立場に対して責任がある」と自分が声に出すことで不思議と自分の中に入ってくるんですね。
最後に「関係性」という概念のような立場の感情を表現し、関係性の改善に必要としていることは何かという問いに答える。

異なる立場や状況におかれていたり、価値観が違う人同士の関係性を見つめなおすことができるなと思いました。
実際、自分は価値観が異なる相手との関係性でワークをして「心地いい距離をとり、相手も自分も肯定しよう」という結論に至りました笑

チームの意図的な協働関係(DTA)

チーム(夫婦関係や友人関係も含む)の中に文化や雰囲気を創り出す、責任を分担することに焦点をあてたワークです。
お互い目の前の課題・・・たとえば夫婦の家事分担がうまくいってないとか、勤怠がだらしないチームメンバーがいるとか・・・を冒頭で出し合ったうえで、あえてその課題を一旦横に置いてお互いの関係性に注目して以下の問いに答える形で対話します。

  1. チームをどんな雰囲気・文化にしたいですか?

  2. 何がこのパートナーシップを豊かにしますか?

  3. 困難な事態になった時、お互いどうありたいですか?

  4. そのためにあなたは、何に責任を持ちますか?

対話の中で、コーチは積極的に「場の感情のFB」をします。部下がパフォーマンスを出していないと思う上司と、家族の不幸で精神的に追い詰められた部下のDTAというロールプレイで(重いな)、コーチとして「暗雲が立ち込めたような空気ですね」「お互いに相手が見えない状況ですね」「今少し、相手の背景が見えてきて暗雲に光が差した感じですね」と率直に感じたままを反映しました。自分の語彙力と感度のなさに驚きましたねw

神話の起源

なんだかスピリチュアルなタイトルですが、自分が大切にしている関係性に対して意味づけをして見つめなおすためのツールだと感じました。
人生において大切で良好な関係(仕事関係でも家族や恋人でも)を一つ取り出し、相手との出会い、どこが好きで何に感謝しているか、なぜ宇宙は二人を結び付けたのか、この関係性はどんな特別な役割を果たしているのか、を深堀りしていきます。
個人的には苦手に感じたワークですが、「説明がつかないことに対して自分なりの意味づけをして、それを言語化する」という行為自体は意味があったと感じました。たとえば自分の夫だと、同じ時間同じ場所に存在し、距離が近くなる相手が別の人ではなく夫だった理由に「偶然」以外の形容をするとき、運命や必然という言葉ではなく自分にしっくりくる言葉を探す過程で夫との関係性をいつもと違う目線から眺めることができたなと。

振り返りとトライ

チームの意図的な協働関係(DTA)は具体的にチームに取り入れるイメージができました。立ち上がったばかりのチームビルディングや、ワーキングアグリーメントをするまえのエクササイズにぴったり。
あとは付き合いが長くある程度成熟したチームで、レトロにこなし感が出てきたときにこれを差し込むとチームの価値観がアップデートされていい刺激になるんじゃないかと。

あとは「場の感情の反映」は日常に取り入れられそうです。
「ぴりついてますね」「出方をうかがっている雰囲気ですね」「スプリント終わってほっとしていますね」など、発言と受け取られない程度にさらっと表現していきたいです。
(批判されている、励まされているという感情を相手に感じさせず場の感情を聞いてもらう意図としても「発言に受け取られない(議事録に拾われない)」ってけっこうポイント)

コーチング全般に言えることなのかなと思いますが、とにかくいかにクライアント(チーム)に対してコーチ自身の主観・思考の影響を与えないか、に気を使いました。なぜなら目の前の関係性(チームや個人同士)にとってコーチの発言はよくもわるくも大きく影響するので、コーチの主観がそこに入り込むことはある意味洗脳に近い危うさがあるのではというのが1日目を通した感想でした。
とはいえスクラムマスターもチームの中で活動しているので、チームが自分たちで感じて、考えて、答えを出せるように自分の行きたいほうへ誘導しないようにする難しさを感じました。

コーチングにおいて理解しておくべき一番大事な点は、コーチングとはあなたが理解することでも、アドバイスや提案をすることでもないということです。優れたコーチは、いわゆるパワフルクエスチョンを問いかけ、チームがなにを、なぜ求めているのか、チーム自身で認識してもらうのです。注意すべき点は
「この人たちなら、自分の頭の中にある解決策より、もっと良いものを考えつくだろう」
と本h機で信じていないと、コーチングはとても難しいものになるということです。(中略)
あなたが正しい質問をしたなら、チームは必ずできます。

SCRUM MASTER THE BOOK・第四章「メタスキルとコンピタンス」

ブログを書いた振り返り

1発目の学び記録なのでブログ自体も振り返ります!
Good♪

  • 書くことが単純に楽しい

  • 研修の学びを振り返ることで何を得たかを整理できた

More!

  • 文章長すぎ

  • もう少し慣れたら図とか絵とか入れて、読んでて楽しい記事にできたらいいな

  • 時間かかりすぎ。二時間かかったよ

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