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怒ってしまうのはしょうがないのか?

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ある架空の物語~怒鳴る男性~

おい!!

突然の怒号が聞こえてきた。

なにがあったのだろう?と声のするほうを見てみると大きなガタイの男性が大学生ぐらいの年齢の男の子に怒鳴っていた。

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お前!どこ見て歩いてんだ!!

お前がぶつかってきたから、スマホを落として画面が割れただろうが!!

どうしてくれるんだよ!!おい!!

周りの目も気にせず、男性は怒鳴っていた。

大学生ぐらいの男の子は

すいません!すいません!

と謝っていたが、男性は怒鳴る一方でおさまる気配もない。

どうやら男の子は、スマホを見ながら歩いていたところ、この男性にぶつかってしまったらしい。

男性は続けてこう言った。

今、取引先に向かうところだったんだよ!!

これで契約がなくなったらお前のせいだからな!!

この男性は、急いでいた。焦っていた。

電話をしながら、走って取引先に向かっていた。

そんな状況下でこの歩きスマホをする大学生の男の子とぶつかり、怒りに身を任せ、我を忘れて怒鳴ってしまった。

果たしてこの男性は、怒りによって自分自身を制御できなくなってしまったから、怒鳴ってしまったのでしょうか?

怒りという感情が出てきてしまったから、このように怒鳴ってしまったのでしょうか?

人は感情に操作されているのでしょうか?

怒りとは出し入れ可能な「道具」

この男性の目的はなんだったのか?

この男性は、大学生の男の子を屈服させたかったのでしょう。

怒鳴って相手に罪悪感を与えるために、怒ったのです。

もしくは自分は悪くないと主張したかったのかもしれません。

怒鳴って相手を屈服させ、自分のいうことや主張を聞かせたかった。

その手段として、怒りという感情を作り出したのです。

怒りが出てくるのは、しょうがないのかというと答えはNOです。

この男性もわざわざ怒鳴る必要はありませんでした。この大学生と話し合い、取引先に事情を説明すれば、問題は解決したかもしれません。

そしてこの男性もそれに気づいていたと思います。

ですが、この男性はその手順を面倒に感じたのでしょう。

あなたも走って、電話していたんですよね?と言われるのかもしれない。

自分も責められるかもしれないと感じたのかもしれません。

自分は悪くない。すべてはこいつが悪いんだとアピールするためにも怒鳴ったのかもしれません。

この男性は怒りという感情を、自分の目的を達成するための道具として使っただけなのです。

人は感情に支配されない
「嫌われる勇気」p36

私たちは感情によって行動を決めさせられているわけではありません。

自らの目的に応じて、感情を無意識のうちに使っているのです。

感情が出てきたとき、この感情を使う目的はなんなんだろう?

と一旦考えてみると、感情を使わずに解決する方法が見えてくるかもしれません。

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