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東京ドーム○個分の広さって言われても

 面積や重さなどを表現するとき、何かに例えてみるという方法がある。ゾウと同じくらいの重さとか、大型トラック10台分とか。
 広さでは東京ドームがよく引き合いに出される。私は長い間これに疑問をもっていて、いまだに悶々としている。ほかにも悶々とすることはいくつもあるのだが、とりあえずこれ、東京ドーム。

 東京ドームは知名度が高いから広さの比較には好都合だ。テレビや新聞などで見たことがある人は多いだろうから、漠然としたイメージではあってもある程度は想像できるだろう。
 しかし、私は実際には行ったことがなく、直接見たことがあるわけでもない。だから実感がわかない。例えに使われるくらいだからかなり広いのだろうとは思う。だから「なるほど。東京ドーム○個分の広さというからにはかなり広大なんだろうな」などと思うのだが、具体的にはわからない。

 東京ドームに行ったことがない人は多いはずだ。そして、そういう人たちは私同様よくわからないのではないか、と我田引水の発想をする。
 日本の人口はだいたい1億2,400万人だが、このうち何人が実際に東京ドームを見たことがあるだろうか。この記事を読んでくださっている皆さんにしても、「おれは何回も行ってるぞ」というかたもおられる一方で、「あたしなんか行ったことがないどころか見たこともないわ」なんていうかたがおられるかもしれない。なかには「なにそれ」とか「どんな味?」なんていう人だっているかもしれない。

 内閣府の調査では、2019年には東京都民の約13%が東京ドームに行ったことがあるそうだが、都民でさえその程度だ。
 民間ではやはり2019年に、ホットペッパーという会社が全国の20代から60代の男女約1,000人を対象として調査したそうだが、それによると行ったことがあると回答した人は37.6パーセントだったという。個人的にはそんなに多いかな、と思う。
 調査対象の人たちの趣味や職業などが不明だが、それによって違いが出ると思う。20歳未満や70代以上の人たちを含めれば率はかなり下がるだろう。

 例えではなく、実際の面積で表現したらどうか。東京ドームの面積は約4万6,750平方メートルだ。これではなおさらわからない。
 ごく一般的な球場やサッカーコートなどを対象にするほうがわかりやすいのではないか、とも思ったりするが、はてさて、どうであろうか。
 そんなわけで、この暑いさなかに悶々としているのだ。




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