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育休取ってみた記録① 〜「育児休業」という制度(これやっていけんの?)〜


先日第二子が生まれた。
生まれる前から妻のつわりがとんでもなく重かったり、切迫気味だったり、コロナ禍で立ち合い&面会禁止など、落ち着かない妊娠期間を乗り越え、やっと元気に生まれてきてくれた。

そして私は、職場の理解もあって数ヶ月ではあるが育児休業(育休)をもらえることになった。
こちらでは育休中に感じたことなどを書いていこうかなと思う。

うちは地方暮らしで周辺に頼れる親戚などはいないため、妻と2人での育児になる。上の子の面倒もまだまだ見なければいけない。出産したばかりの妻にすべてを任せるのはあまりにも無理があるということで、短い期間であるが、育休取得を決断した。私が育休のことを職場に相談したのは昨年の暮れだった。そこから上司といろいろな打ち合わせをして取得の準備を進めてきた。うちの職場で男性が育休を取得するのは初めてということで、多くの人たちが快く私の後押ししてくれた(本当に感謝です!)。


そのような背景がありながら、この育休記録で私が書くことは、世の中の産休・育休を取得してした人たち(おそらくその大部分は女性)が経験してる言わば「当たり前」のことである。それでも、育休という制度、出産・育児、投げかけられた言葉などについて感じた疑問をまとめておきたい。

「育児休業給付金」という制度

現在我が家は私が育休、妻が産休中となる。育休を取得するに当たって、職場でオリエンテーションのようなものを受けたのだが、知ってはいたものの、制度を自分のこととして説明されたときに感じたショックは大きかった。

まず、私自身育休中は職場からの給与は0である。そのため、「育児休業給付金」という制度を利用することになる。ざっくり言うと、育休中無収入になってしまうため、雇用保険などからある程度の金額が支給されるという制度となる。一般的には子どもが1歳になるまでの間受給することができる(延長も可)。

問題は支給額だ。計算方法は以下の通り。

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簡単に言えば、手取り20万円の人が育休を取得した場合、67%が支給されるわけである。計算すると約13万円。例えば、家賃が7万、食費が4万、光熱費2万かかる家だとしたら、この時点で詰む…。手取りが低ければ更にもらえる金額は減る。「妻の分もあるだろう」という意見もあるかもしれないが、そういう話ではない。そもそもの世帯収入が大幅に減額される時点で、生活水準を下げなかればならず、生まれてすぐの子どもを持つ暮らしとしては厳しいものがある。またシングルマザー、シングルファザーの家庭だってあるわけだ。これに雑費、保育料などが加算されていくと毎月赤字は確定している…。パートナーが専業だったとしても赤字だろう。この時点で両親がフルでこの制度を活用するのはかなりのハードルがあると考えられる。

キャリアにならない

また、賞与や昇給にも関わってくる。どこまでいっても育児休業は「休業」という認識なのだろう。私の勤務先では育休を取得した日数分賞与からは減額される。また、次年度の昇給率も減るとのことだった。多くの女性が「産休」「育休」と取得する(せざるを得ない)中で、このように賞与なし、昇給もないということであれば、キャリア形成や進出の躓きになるのは当然だろう。多くの女性が育休が終わると同時に転職を考えるのはごく自然のことだと思う。これに対しても「勤務していないのだから当然ではないか」という意見が聞こえてきそうだが、そもそも一つの「会社」という視点ではなく、少子化している日本社会全体という大きな視点からすると、出産・育児をすることはこれ以上ない「社会貢献」であるはずだ。それに対して社会全体がちゃんと保障・後押しをしなければならないのでは…と感じてしまう。

「女性は結婚、出産をしたら会社をやめる」

社会全体の意識として共有されているこの感覚。しかし、これは社会全体の制度がそうせざるを得ないものとなっているのであって、決して女性側に責任があるわけではない。女性側に責任をなすりつけているのは誰か(私も含め)…ということである。

このあたりの制度や待遇について、私は知ってはいたが、自分のこととして捉えることはできていなかった。第一子を妊娠した時点で妻にはこのような思いをさせていたのかと恥ずかしながら今更実感させられたわけである。なんとかこのような現状をたくさんの人と共有できればと思う。

愚痴のようになってしまったが、育休を取得させてくれた職場には本当に感謝しているし、何よりも子どもは可愛すぎる!!

読んでいただいた方の意見もいろいろとお聞きできればと思います。宜しくお願いします!

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