さりぼん

やさしくて、ちょっとだけ棘があるユーモアめざします

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  • アメリカロードトリップ

    2024年春の15日間のロードトリップの様子をまとめています。

  • 留学日記

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    アメリカで見るパレスチナへの連帯。

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    順番がガバガバです。大丈夫か〜

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24歳の現在地

今日、24歳になった。 23歳の自分を一握りの言葉で描写できるほど言葉や写真は力を持たないし、でも節目というのはできる限りわかりやすくしたくなる欲を捨てきれない。 23歳、2と3、節分の日みたいな年だ。 鬼は外、福は内とはいかず。誘惑に負け、自己嫌悪に陥ることも多かった。だって人間だもの。でも時々は自分頑張ってるなって思えたり、この道でいいんだって涙と共に淡い確信を持ったりする瞬間も訪れた。 23歳、海を渡ってアメリカの大学に通うという挑戦をした。 なんてクリシェ、でも

    • アメリカロードトリップ#1/ マサチューセッツ〜ニュージャージー

      旅の背景、経緯、目的 旅立ちの朝、さようならマサチューセッツ 5月22日、水曜日。友達が通っているマサチューセッツ州アマースト大学の寮で、昼の12時に目覚める。昨日、急遽翌日に発つと決まったので、急いで荷造り、のはずが、インターンのアプリケーションを夜中までしてしまったせいで寝付けず、結局徹夜して朝を迎えた(6月14日後記:このインターンはおそらくご縁がなかった)。寮に泊まらせてもらっている友達の寝息がなんだか心地よかった。友達が車に乗せる荷造りをしている間に、わたしは

      • アメリカロードトリップ#0/ 15日間、5000マイルの旅のはじまり

        ここではないどこかへ 誰しも、思春期のやり過ごし方はそれぞれに持っていたと思う。恋愛したり、アニメにハマったり、ちょっとグレたり、ゲームに没頭したり、バンドしたり、友達と遊んだり。私のやり過ごし方は、映画を見まくることだった。日本の中高と家の往復で息が詰まりそうになるたびに、そして友達関係がこじれたり、集団からハブられる対象がローテーションのように変わってゆくたびに、私は映画の世界に没頭した。テレビの録画欄に積み上げられた深夜シネマは、私にとって「ここではないどこか」への

        • アメリカ留学日記/さようなら、わたしのホーム

          昨日の夜は疲れすぎて友達とバンパイアダイアリーを見ながら寝落ちしてしまった。友達は、寝落ちしたわたしを見てリラックスミュージックをかけ、一階に置き忘れた携帯を取ってきて充電までしてくれたらしい。本当に優しい。 朝5時くらいから二度寝を繰り返し、その間にパッキングが間に合わなくてドタバタする悪夢を見た。結局7時半に起きて、スーツケースの計量を繰り返す。それぞれを23kg(50パウンド)以内に納めるために、いくつかのものを手放した。京都で買った香水、アイボン、コンタクトの液、折

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        記事

          アメリカ留学日記/帰国1日前に失神した話

          6月9日、日曜日。友達のエミリーの家で、朝11時くらいにむくっと起きる。 2階の廊下は、なんだかいまはなきおじいちゃんの家の匂いがする。のたのたと階段を下りてゆくと、一階の窓からさらさらと風が吹き、リビングとキッチンのカーテンがゆっくりと揺れる。友達のお母さんがキッチンでご飯を用意する音がトントントンと響く。 「comfort」という言葉の原風景な気がした。 スペイン語で友達のお母さんが話しかけてくれる。半分わからないけど、英語とカタコトのスペイン語で会話する。このおうち

          アメリカ留学日記/帰国1日前に失神した話

          アメリカ留学日記/帰国2日前、スプリングフィールドでの日常

          糸が抜けたように、スローな日々を過ごしている。昼まで寝ていたら、友達のお父さんに「おそよう(おはようじゃなくて)」的なことを言われた。 3時に友達のレストランでのバイトが終わるので、それまで作業でもしながらゆっくりしようと思った。友達のお母さん(Mami)がベーグルを焼いてくれた。ドミニカ定番の濃いエスプレッソを、オーブンで作ってくれる。コーヒーの粉と、ちょっと塩?を入れるのが見えた。隠し味なのかしら。昨日、Mamiが私のお気に入りのシャツにアイロンをかけてくれたの、なんだ

          アメリカ留学日記/帰国2日前、スプリングフィールドでの日常

          アメリカ留学日記/帰国3日前、久しぶりのメンタルブレイク

          アメリカ、マサチューセッツのスプリングフィールドの友達の家に居候している。今日は2日目、帰国まで3日。 今日は友達のおじさんのワンちゃんを洗って、友達が仕事に行ったあと、一人で庭で作業していた。 にしても、日本に帰るったって、不安だらけだ。この人生、不安と格闘しながら、今この瞬間を感じようと必死だ。今の不安は、将来、やりがいや長期的な充足感、目標の感覚や誇りを感じながら、同時に必要なお金を稼いで生きていけるのかという漠然としたもの。仲良くなった友達には、冗談じみた声で「わ

          アメリカ留学日記/帰国3日前、久しぶりのメンタルブレイク

          アメリカ留学日記/帰国4日前、しゃんと生きたい

          帰国ってのもなんだか変な気がする。まるで唯一の家が日本にあって、ここはただの仮住まいだったように聞こえる。実際そうなのかもしれないけど、心の中では、私はここでもっと頑張りたいという悲鳴に似た声がこだましている。 昨日アメリカを横断するロードトリップから帰ってきて、ようやくパソコンを開いて一人で部屋で作業する時間と心の余裕がもてた。 コツコツと、毎日モーテルで限られたエネルギーで蓄えてきたロードトリップの日記は下書きに眠っていて、それに手がつけられるのはきっと日本に帰ってか

          アメリカ留学日記/帰国4日前、しゃんと生きたい

          留学日記 学生運動の歴史的な瞬間にたちあう/アメリカ社会学留学

          アメリカ全体での学生運動の渦中でアメリカでの学生運動の歴史は長い。私が留学しているマサチューセッツ大学アマースト校(UMass Amherst)は、1863年に設立され、ベトナム反戦運動、アパルトヘイト反対運動など、数々の運動が巻き起こってきた。そして今起きているのは、パレスチナでの虐殺に対する、アメリカと全米の大学の関与への抗議だ。コロンビア大学、アリゾナ州立大学などの例に続き、私が通うマサチューセッツ大学でも、大規模なプロテストと、それに伴う130人を超える逮捕者が出た

          留学日記 学生運動の歴史的な瞬間にたちあう/アメリカ社会学留学

          春学期14週目 カラオケとか、プロテストとか、フェミニストとか/アメリカ留学日記

          こんにちは、こんばんは、おはようございます。アメリカのマサチューセッツ州・アマーストのUMass Amherstで、社会学・ジェンダーを勉強しているさりです。さっそく1週間の振り返りをしていこうと思います! 情熱を持って生きること 少し前友達に言われたこと。「さりの言葉やアートは、世界への直球な愛なんだね」。この言葉を、たびたび思い出しては、自分にとっての愛ってなんだろうって考えていた。それはきっと、気にかけて、向き合い続けるということ。ときに怒りさえ感じるくらいに、まっ

          春学期14週目 カラオケとか、プロテストとか、フェミニストとか/アメリカ留学日記

          留学日記 疲れとの向き合い方

          どんな休息が必要と? 最近疲れが取れなくて、カフェラテを飲んでは、カフェインを摂取しすぎて不調になる、のくり返し。生産的になれない自分を責めてしまいそうになるのをどうにか踏ん張って、ここいらで休息と向き合おうと思う。 インスタグラムのリールで流れてきた情報(情報源の多くをSNSに頼ってしまっているの、自分ではあんまり誇れないんだけどね)によると、休息にはどうやら7つ種類があるらしい。訳と説明は、PR TIMESの「今の自分に最適な休息方法が見つかる「7つの休息タイプチェッ

          留学日記 疲れとの向き合い方

          春学期13週目 卒業シーズンの到来/アメリカ社会学留学

          アメリカのマサチューセッツ大学アマースト校(UMass Amherst)に交換留学しているサリです。社会学とジェンダー研究を専攻していて、アートを作り、核廃絶のための活動に片足を突っ込んでいます。あと1ヶ月もせずに学期は終わり、私の留学も終わります。ここでの自分の学びや感覚に溺れないように、こうしてアウトプットしていこうと思います。 今回の目次は、こちら! 伝わる人は、必ずいるということ このnoteは不思議なもので、自分の思考の消化のために続けているんだけど、それが来

          春学期13週目 卒業シーズンの到来/アメリカ社会学留学

          アメリカの大学食堂で働く人の休憩時間を観察してみた/アメリカ社会学留学

          私のすきな言葉は、哲学者ヒルティの言葉、「真の休息は労働のさなかにのみ現れる」だ。 飲食のバイトをしたことがある人はわかると思う、あの辛さ。一つ一つの動作は特段難しくないんだけど、それを気が遠くなるほどに繰り返してゆくことの非人間さ。 アメリカの大学での学びは、授業中のディスカッションや、授業のためのリーディングには収まらない。毎日ご飯を食べにいく大学食堂では、たくさんの人種的マイノリティの人が毎日働いていて、その人たちとの交流や観察から、アメリカの社会のリアルが垣間見え

          アメリカの大学食堂で働く人の休憩時間を観察してみた/アメリカ社会学留学

          Recap of this week 今週の振り返り/アメリカ留学日記

          今日は試みとして、ふとしたときに浮かんだ言葉や思考をメモしているスマホのメモアプリの記述をもとに、noteを書いてみようと思います。 ゆっくりな週末 ”人生の目的” 自己イメージはどこからきてる? 気づいちゃった、ひとり時間と友達との時間のバランスの真理 理想の人、そして自分の理想像 人の選び方 相手を傷つけてでも真実を言うか、傷つけないために言わないか 同化も、似たもん同士つるむのもさ 幸せは与えられる分だけ アイデンティティは外部委託 大学院生の金言

          Recap of this week 今週の振り返り/アメリカ留学日記

          「あなたは今幸せ?」と聞かれたら/アメリカ留学日記

          "Are you happy?" こんにちは、アメリカのマサチューセッツ州アマーストに交換留学しているさりです(以下、”ですます”調から”である”調になります。) 最近よくインスタで見る動画。見知らぬ人に道でインタビューして、「あなたは今幸せですか?(Are you happy?)」と聞くもの。多くの人は、”No”と答え、人生で感じている孤独感や行き詰まり感、金銭的・社会的な苦しさを話してゆく。アメリカに今交換留学で来ているからか、道を歩いてて、突然路上インタビューされ

          「あなたは今幸せ?」と聞かれたら/アメリカ留学日記

          春学期9週目 とうとう四月、迫り来る終わりと共に今を生きる 

          四月一日、月曜日からこのnoteを始めます。残り1ヶ月の学期を前にして、夕暮れを見て一日の終わりを察する時と同じような心地です。 私を救う日常の儀式的な行為 先週の木曜日に日本で死んだペットのうさぎ・月次とアメリカで生きる私をつなぐのは、1週間は黒い服を着るという自分で決めた儀式的な行為だった。ホーム画面には、月次の棺の写真。白黒にしていて、その写真に気づいたのは一人の友達だけだった。この心にある痛みを、特に仲良くない人に話そうとは思わないし、悲しいムードムンムンでいよう

          春学期9週目 とうとう四月、迫り来る終わりと共に今を生きる