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【思考停止と弱い者に冷たい社会】

長文ですが沢山の人に考えて欲しい出来事です。

我が家の息子は感覚過敏でマスクができません。服のタグも全て外さないと無理だし、首周りに当たるのも駄目でウールのセーターなんかも無理。その他上げたら沢山ありすぎ。

先日、フリースペースの気の合う仲間と室内アスレチックに行ってきました。
小さい方の息子くんはかなり前から楽しみにしていて、朝も早くから起きて支度してルンルン♪普段家族としか居ないわけだから家族以外の人達とのイベントは楽しみで仕方ないのが伝わってきます。
皆が集合するのを待って、受付で会員証作って、お姉さんからルールの説明があって何だかんだ入場するまでに1時間かかった💦しかーし、入場直前になって一人だけマスクしていない息子に
店「マスク持ってますか?」と、
母「この子はマスクつけられない体質なのでつけられません」
店「どうしても無理ですか?」
母「できたら極力、、、」
で、ようやく入場できました。
ロッカーに荷物を入れて着替え等準備していざアスレ!っと思ったら、今度は開始の説明の為に待機していた女性が
店「マスクは必ずしてくださ〜い」    
と息子に。
あまりにしつこいので
私「これから運動して更に苦しくなるのに、
  それを子供に強制するのですか?」
店「小学生からはマスクしていただくルールなの    で、無理な場合は退場していただきますがどうしますか?」
私「国もマスクはお願いで強制はしていないですよね、しかも子供に。ここのルールは国より上    だってことですか?」
店「ルールなので」どうされますか?って顔で見てる。
息子「マスクを絶対にしなきゃだめ       ならやらないでいい」と。
店「申し訳ありません。では入り口で返金してください。」

もうこの方の態度で私もげんなりし話すのをやめました。遊んでいる最中もそれぞれの場所にいる店員マスク警察に監視されながらなんて楽しく遊べないし恐ろしすぎる。
着替えた服や店オリジナルの靴下も虚しく履き替えて退場し、受付で払い戻し。
受付の方に「貴方のせいではないけど、はしゃぎ回ってる幼児はマスク無しOKで、マスクできない小学生はダメって。幼児と小学生と何が違うの?マスクなんて運動していたらずれちゃってるし、子供にこんなよくわからないルールで悲しい思いさせて。しっかりと社内に挙げて話し合っていただきたい。」とだけお願いして店を後にしました。
平日だったしまぁまぁの広さ故に人との距離もたもてる状況下でした。

先程の店員のたんたんと自分の正義を振りかざしているだけの発言、態度には思うところがありすぎました。
受付けがマスクしていない子供を入場させたのなら何か事情があるはず。と察した物言いはできるはず。
そんな思考も停止した、高圧的な態度でした。
きっと世の中がマスク社会だから、それが当たり前だから、勤務先のルールだから。というだけでマスクの意味を問うたり調べたりした事もないのだろう。ましてや他人に強要したり人の気持ちを置き去りにしているという、人として大切な事よりもルールが上にきてしまっている事に気が付かなければただのロボットではなかろうか。

10歳の子供が大勢の中でマスクの事を言われ、一度は入場できたのに退場させられた事。仲間の中でただ一人だけ遊べなかったという事実。この子の気持ちはどうなるの?
大勢いる中で言わなくても、ちょっと端に呼び寄せて事情を聞いてみるとか、丁寧に店側の意識を伝えてお断りすりとか、人の気持ちを優先した伝え方ができたはずでは?今回のやり方はまるで拷問。
店のパンフレットやHPには、マスクに対しては協力のお願い程度で、強要したり退場の文言はなく、これまでの出先でマスクしろなど言われたこともなかったし、電話で確認したが為に断られても嫌なので問い合わせまではしませんでした。Twitterで別の店舗で、マスクを言われたがしなくても大丈夫だった。とあったので、完全に店員次第なのでしょうね。

息子くんは店を後にしてから、ポロっと一粒涙を流しただけで堪えてました。私の方がボロボロ泣きました。
友達が90分遊んでいる間、二人でクレープを食べたり、留守番しているパパさんの服を見たりしながら過ごしました。クレープ食べれて良かったね!なんて言ったけど、本当は皆と居たかったよね。
その後合流して皆でランチして帰宅しました。皆と入場した大きい方の兄ちゃんが、
「あのお姉さん、二人を退場させた直後なのに、すごい笑顔で何も無かったように説明しだしてびっくりした」と言っていました。
我が子がそういう事に気がつく子でよかったと安心しました。
小さい方の息子くんは、周りの空気をよんで自分の中で消化するタイプなので、表面には解りにくいのですが、傷ついていないはずありません。みんなの前では悲しい空気を出さずにいつも通りに笑顔で変わらずに居たので、皆も何事も無かったようにしていました。

今の9割方マスクな社会の中で、マスクをしないと言う事は大変勇気のいる事で、するなと言われても大人でも中々躊躇する事だと思いますが、小さかろうがこんなに生きづらいマスク社会の中で日々生きています。
マスクのメリットデメリットの前に、人の目を気にしてのマスクの人がほとんどだという記事を目にした事もありますが、色々な事がわかって来た今、それぞれの良識ある判断でいいのではと個人的に思います。

学校に行かない選択をしていることも然り。マスクが何てこと無い人もいれば、できない人もいる。学校に行かれる人もいれば、行きたくても行かれない人がいる。人は、それぞれに色々な事情の元、選択しながら生きている。
普通があるならば、それこそが普通でしょ。
『多様性』『インクルーシブ』という言葉だけが独り歩きしている日本社会。
言葉はどうでもよくて、大切なのは背景を想像できる思考と優しい気持ち。
冒頭に『弱いものに』という表現をしましたが、私がいつも思うのは『弱者』と言われている人こそ強い人であるし、五体満足な人が健常者なのではなくて、他人を思いやれない人こそが障害者。
自分の価値観や正義の押し付けや、他人を見下す人こそが障害をもっていると自覚してほしい。

息子たちとはこんな会話をもうずーっとしてきている。
大きい方の息子くんとは10年くらい。
私に出来ることは、色々な人がいて色々な感情になるけど、自分の心の真ん中に自分をしっかり持っていれば大丈夫。と言う事を伝え続けること。
そうしているうちに気がつけば長男13歳。
離れて行ってしまう日も秒読みかな?予想通りにあっと言う間。
親が育つ頃には子も育つとはそういうことか。

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